皮むき奈良県西吉野での柿もぎ体験干し柿作りの続きです。お食事の後は、干し柿作りです。20個もいだ平核無の柿の皮を剥きました。ヘタを落として、ヘタの周りから剥いていきます。平核無はとても瑞々しく、ナイフで皮をむいていると、おいしそうで齧ってみたくなります。でも我慢我慢。


渋柿無心でクルクルと皮をむき終わったら、2個ペアでヒモとクリップをつけて完成です。素食な生活実践者の私としては、このむいた皮が気になってしまいます。満男さんのお父様に「この皮は何かに使われますか」とお聞きすると、昔は天日で干してから糠床にいれた」と教えてくださいました。甘味がつくそうです。剥いた分を持ち帰り、ただいまベランダで干しています。

干す稲をほす場所を「はでば」と言うそうですが、柿を干すのも「はでば」。ひさしがあり、雨がかからない「はでば」にヒモをかけて、柿が重ならないように、わざとずらして干します。こうして寒風にさらして約1月間おいて、甘くなるんですね。

平井農園さんでおいしく干してくださるということで、お任せしましたが、私はどうしてもどんなふうに変化するのかみたくて、1セットだけ自宅に持って帰り、家のベランダで干しております。(笑)西吉野の寒いからこそおいしくなるのでしょうけれど。我が家ではどうなることやら・・・。

チョココーティング干し柿だけではないですが、こうして実際に作業をしてみると、食べ物というのは口に入るまでに本当に手がかかるし、いろいろな知恵と技術の結集です。何気なく売られているだけではわかりにくいけれど、これだけの価値を知ると、農家さんが得られるものは報われていないのではないかなと思います。

干し柿作業を終えた後は、「元気な食農倶楽部」の事務局から干し柿をアレンジした、大人のスウィーツメニューの提案と試食があり、ティータイムに。

まずは干し柿のチョコレート。ラム酒につけた後、山椒のフレーバーをつけたチョコレートでコーティング。お酒によく合いそうです。山椒の風味って、チョコレートにも合いますね。

2品目は、干し柿+白あんとゆずジャムをサンド。干し柿は、和菓子の世界では甘味の基準だと言われますが、お抹茶によくあう、日本的な味わいでした。

スモークそしてほし柿のスモーク。生ハムを巻いていただきました。これはワインにぴったり。

体験や食事、そして何より平井農園さん御一家の暖かいおもてなしに、おなかも心もいっぱいという一日でした。また一月後には、おいしい干し柿が届く予定ですから、今回の試食をお手本に、いろいろな干し柿の味わいを楽しみたいと思います。まだまだ余韻が楽しめそうです。

柿と梨の平井農園