こんにちは。あかみずです。
ヲタ活制限モードに入ったので専ら辛夷第二幕を聞いている日々です。
結論から言うとかなり好きな一枚です。名盤です。
感じることも多かったのでアルバムについて書いていこうかと思います。
まずアルバム全体について。
何かと比較したわけではないですが、評判はかなりいいのではないでしょうか。
良い点として、一つのアルバムとしての完成度が高い、通して聴けるというのがあると思います。
そうなった理由として自分なりに考えると、
・シングル曲も含めて16曲(+1曲)で1枚に纏まっている
・すべて5人の歌唱
・すべての曲にエモさがある
・中心となる路線の曲と、多様性を持たせる曲のバランスがいい
・歌割が音域、表現と曲全体とのバランスとを加味して考え抜かれているのが感じられる
といったあたりでしょうか。
中でも、ずっと続けている所謂応援ソング路線の曲と、新たな路線の曲がバランスよくあるのは大きい。一貫した方針で継続することによる圧倒的な完成度の高さと、新たな風を取り込むことで出る立体感や深み、このどちらも長く続いているグループアイドルにはとても重要だなと感じます。
それを加入と卒業のサイクルで作るのも好きだけど、自分たちのパフォーマンスと曲の関係だけで完結させてしまうこぶしファクトリーの強さに感動しました。
また、制作している人たちにも一貫性があって、デビュー以来ずっと関わっている星部ショウさん、そしてこぶしメンの話にもよく出てくる山尾Dがこぶしファクトリーの個性や長所を深く理解しているので、すべての曲に意味がある。
例を挙げると、Yes we are all familyこぶしverなんかは、タイアップ曲の別バージョンで歌詞も遊んでるように見えて、こぶしを端的にまとめた自己紹介のような歌詞+Bメロから元歌詞を活かしたサビにかけて一気にファンへのアンサーソングにもなっているという鮮やかな仕上がりで、アルバム後半の攻勢のスイッチを入れるような曲になっています。こぶしを以前から深く理解している星部さんだから出来る芸当だと言えます。
5人と制作陣が一体になった曲を聞きやすく並べた16曲なので、自然と物語が見えてきます。コンセプチュアルなアルバムではないので、このアルバム自体がストーリーになってる訳ではないんですが、一人の女性、あるいはこぶしファクトリー自信がさらなる成長を求めて、自分の内面に問いかけ、外の世界に訴えかけ、世界を巻き込んでいく、その結果確かな成長を遂げている、というすごく普遍的な物語を1つのアルバムの中に感じました。
曲ごとの感想
ここからは何となくアルバムの物語を感じつつ、ライブでのパフォーマンスの話もしつつ、1曲ごとに言いたいことを言っていきます。
これからだ!
5thシングルより。
色んな方が仰っていますが、シングル発売当初とアルバムを聴いている今とで印象が大きく変わった曲です。
今聞くと前向きな応援ソングに聞こえるのですが、当時は悲壮な決意のようなものも感じたものです。
ともかくシンプルな言葉で前を向くことを宣言するところからアルバムは始まります。
ラップやボイバなど今に通じる試みが既に入っているのも見逃せません。正に一貫性を感じる部分です。
初聴の時はあまり感じなかったのですがかなりポップでノリやすい曲で、そのノリをエモさに全振りしてるという感じ。歌割もユニゾンが多くてみんなで合唱といった趣。ライブでもこの曲がかかると一気にエモい空気になりますが、アルバムでもこの曲で一気にエモい世界に引きづりこまれて、リスナーがこぶしファクトリーに注目せざるを得なくなるという役割を果たしていると思います。
Come with me
あやぱんフィーチャー曲。
広瀬彩海ちゃんブログから引用すると「激オシャ大人の魅力(?)ダダ漏れ...ただリズムが鬼な曲」。
これで終ってもいいとは思うけど笑、楽曲のジャンルとしてはフュージョンというのでしょうか。
より直接的には椎名林檎感(実際REC中そんな指示をされたらしい)。あるいは後期℃-ute感、というか人生はSTEP感。ジャズを絡めた大人な曲はハロプロ的には名曲になれど単発で終ってしまうことも多いですが、次もまた見たいと思うほどの出来。CDでの聞きごたえはアルバムでも一番。川口千里さんのドラムももちろん凄い。
Aメロあえて声を枯らし気味の出し方や、サビの難しいリズムを捉えながら声を制御する上手さなど、あやぱんの技術がふんだんに生かされた曲になっています。和田桜子ちゃんの色気のある甘い声にもマッチしているなと思います。
歌詞も曲に合わせて大人の恋愛を・・歌ってない笑 歌詞カードを見て驚いたのですが、頑張っている女子の曲、もしくはこぶし自身のことを歌っている曲なんですよね。しかも別の方も言っていましたが妙に口調や論理の展開があやぱん本人っぽい笑。メンバーフィーチャー曲5曲は当て書きかと思うほどそのメンバーピッタリな曲ばかりなんですが(実際は違うらしいです)、特に歌詞が明らかにその子について言ってるって曲ばかり。この奇跡もまた辛夷第二幕を名盤足らしめてる要因だと思うます。
さて、そのイメージで改めて聞くと、この曲も第二幕への入り口のであると言えます。がむしゃらに熱いこれからだ!のような心も、自分を客観視した上でさらなる高みを目指すcome with meのような心も持った上で、「ついてこいよ」と誘っているわけです。ここからアルバムは曲を通して人の内面に潜り込んでいきます。
明日テンキになあれ
5thシングルより。
曲中にハモりが入るようになった点、シンセの音がよく聞こえるようになった点など「これからだ!」同様に今後のこぶしを見据えていたような曲になってますね。
この曲は逆に、普段のライブではマイクスタンドを使った振りのかっこよさやヲタ側のコール振りつけの印象で楽しい曲、という印象しかないなかったのですが、音源として前後の流れも含めて聞くと、辛い境遇の人がなんとか光を見出す歌詞と曲調に思えてきます。
その中で浜浦彩乃ちゃんが最後のサビで歌う「どこかに素敵な恋が待ってる」の爽やかさが心に響きます。
自分が浜浦彩乃ちゃん推しというのもありつい注目してしまうのですが、贔屓目抜きにしてもこのアルバム通してこぶしの重厚な歌声の中にふっとはまちゃんのいい意味で軽い声が入ることで抜けが良くなるという現象が何度となくあります。声のセンター力があるというところでしょうか。
そして、やはりエモい。とにかくエモいので3曲続けて心が動かされっぱなしで次の曲へ。
ハルウララ
7thシングルより。
曲調はどんどん切なくなっていき、失恋の曲。歌詞の解釈は諸説あるのですが、身近な人の失恋を秘めた思いを抱きながら見守っている・・という切なさの塊のような内容。ギターよりもピアノの音が耳に残る曲調。1曲目のこれからだから見ても、あるいは1stシングルのドスコイ!ケンキョに大胆から見ても、遠くに来たものです。
1曲目から4曲目で同じ人の声でここまでの幅を見せることが出来ているということが聞く人の感動を呼びアルバムの深い世界へと潜り込むことが出来るのではないでしょうか。
こぶしらしくない曲であるのは間違いないですが、かといって他のグループならピッタリくる曲ではなく、まさに新境地。(強いていうと℃-uteのSummer windを少し思い出しました。)
歌い方という点で見ても、声をがならせて厚みと勢いをもたせていたデビュー当時から、ハモりを取り入れて声の美しい重なりを聞かせるようになり、ついに優しさだけで構成されている声で歌ってしまうという技術の向上がよくわかります。Aメロの井上玲音ちゃんの新境地な優しい歌い方が次の曲への布石のようにも聞こえる。野村みな美ちゃんの落ちサビの今にもこぼれ落ちそうな声がドキドキさせる。
そしてあやぱんのフェイク。あやぱんのチューニング力が出まくっていると思っています。
ハロプロの上手いと言われているメンバーでも、自分の武器となるような声のトーンや出し方は大体1つ2つで、ハイトーンといえば○○、とか切ない曲なら△△、というくらいが普通だと思うのです(それだけでも物凄いことだし)。
トップクラスにうまくて、表現力も抜群と言うメンバーでも、自分の声で特に感動的に響くポイントを知っていて、その武器を上手く使って表現してる子がほとんどではないでしょうか。この子といえばこの歌い方みたいなのが大体想像がつく。
しかしあやぱんは曲ごとに精緻にニュアンスを変えてきて、がっつりエモく上手く聞かせられるところでも曲のテンションにあった声を選択できる凄みがある。この曲のフェイクは少しカットされて短くなったそうですが(当時は少し怒ってたけど笑)細かい表現に呼応してのことではないかなと考えてしまう程でした。
好きかもしれない
れいれいフィーチャー曲。
大人っぽい歌詞と切ないメロディーで切迫感が煽られるタイプの曲で、今までの曲とは違い最近のハロプロ的には頻出な曲調。Juiceやつばきで宮本佳林ちゃんや小野田紗栞ちゃんがクセ強めに歌っている姿が目に浮かびます。
ということは、この曲を特徴づけるのは必然的にフィーチャーされている井上玲音ちゃんの魅力ということになるわけですが、ビジュアル的にもさらに完璧になったれいれいの雰囲気と連動していつもより大人っぽい声の出し方がとても良くて、ヲタクなら自然とテンションが上がってほっとけない!となっちゃう爆上がりソングになっています。
れいれいは前髪を作ってから所謂世間のいう美少女という雰囲気を完全に纏うようになって、外にどんどん売り込んでほしいなあと思うビジュアルの仕上がりですが、本来関係ないはずの歌にもフィードバックされているところは面白いというべきか、それだけツーカーな関係で楽曲が作られているというこのなのか。
しかし、個人的にこの曲をこぶしファクトリーが歌う意味があると感じさせるのは、落ちサビのれいれいソロパートの最後の方やAメロ最後のはまちゃんソロパートががなりにも近いような力強い声で歌われているところだと思います。今の5人なら歌詞の女の子の不安定さに寄せて歌うことも出来ると思いますが、要所で力強さを見せることで、平田祥一郎さんのかっこいい編曲と合わせて、実はこの子は強い自分を本来は持っていて、今は恋愛に負けているが、いつか爆発して打ち勝つパワーを持っているというニュアンスを出している・・というのは考えすぎでしょうか。
実際、この曲は恋が始まる予感の曲であるはずですが、既にもの悲しい雰囲気をまとっていて、強さ故に一人になってしまう予感のほうを感じます。実際次の曲が振られてるせいかもしれませんが笑。
消せやしないキモチ
ライブ曲。
言わずと知れた人気曲。お洒落ファンクを可愛く歌うこの曲はハロヲタなら当然好きになりますよね。ハロメンにも凄く人気のある曲で、ライブ曲の頃から他グループの歌いたい曲アンケートで1位になったりしていました。
別れた女の子の歌詞なんですが、すごく明るくて多幸感溢れる曲になっています。失恋ソングでも元気なのがこぶしらしいですね。さっきまで付き合う間際の時はあんなに苦しそうだったのにね笑ここまで思い詰めてきた人の曲だったのが、肩の力を抜いて前を向く曲のターンへ。
とにかくいい曲なので聞いてくれという感じですが、あえてこぶし的注目ポイントを上げればやはりはまちゃんの甘さ全開のボーカルとさこちゃんと湿り気のある声でしょうか。特に落ちサビ前のはまちゃんの「だけど」の「だ」の入り方が無邪気な子どもと成長した大人が混在している感じでいいですね。あやぱんの可愛さを出しつつ芯が入った歌もさすが。普段はバチバチにかっこいいのむれいが可愛さを表現する様もまたよい。
まあ全部良いということです。流石人気曲。意外と言葉にすると難しいのですが、かっこいい曲を可愛く歌うのは最高ということですかね。
この曲を歌っている彼女たちを見ると80年代の海外のガールズポップを現代日本アイドルに再解釈したように見えます(ニワカ知識ですが・・)。スタンドマイクがあるタイプのこんな感じの曲がもっと増えても面白いんじゃないかと思いますね。
きっと私は
6thシングルより。
メンバーも待望だったらしいつんく曲ですね。最近のハロプロのアルバムはつんく曲が1曲だけ入っているという状況がままあり(娘。だとその逆)、つんく曲は異彩を放ちまくって浮き出ているという現象がよくあるのですが、辛夷第二幕はかなりアルバムの中に組み込まれていて、優れた点の一つだと思います。
歌詞全体としては自己啓発的なんですが、軽快なギターとサビの実在的な描写が爽やかで、前後の曲と合わせて軽快な気分を誘います。
つんくさんも褒めていたそうですが、のむさんの声の伸びが爽やかな曲に良く似合います。そして、パワフルな歌い方も最高だけどこういう力を抜いた歌い方も普通に最高じゃないか!というのが顕在化した曲ですね。まあ現場で聞くと最初のお尻フリフリするところが一番覚えてるんですけどね。
開き直っちゃえ!
みなみなフィーチャー曲。
こちらもまたファン待望の卓偉曲がついに。90年代の大黒摩季さんとかジュディマリ辺りのJ-POP感なんでしょうか。
「肩の力 抜いて 深呼吸しましょうか」という歌詞がアルバムの前半の曲たちにもかかってるし、こぶしファクトリー自身にも掛かっているし、卓偉さん自身にも掛かっているのかなと感じます。
卓偉さんはインタビューでもアイドル用の曲は作らないというような事を仰っています。一方で、ニコ生でも配信されていた名古屋でのライブ
のMCでこぶしファクトリーが頑張っているのをわかっているからいい曲を歌わせてあげたいという発言もありました。
卓偉さん自身の考えや思いとこぶしファクトリーへの想いが交差したところにあるのがこの曲であり、もう1曲であるのかなと思ったりもしました。この曲を初めて聴いた時あやぱんとはまちゃんが思わず涙したそうですがむべなるかなと。
そして違うとわかっていても野村みな美ちゃんへの当て書きとしか思えないほど全てがみなみなにぴったりですね。
Aメロの少しおどけた歌、間奏で突然イケメンになるロックなシャウト、落ちサビの突き抜けるような声の気持ちよさ、最後の「えーい」のハロプロっぽさ、全体的に漂う真野ちゃんイズム、完璧ですね。実際の本人は努力家で物凄い成長を遂げているというところもぴったりですしね。
そしてはまちゃんのカラッとした声がまた別の気楽さを生み出していてより立体的にさせています。
消せやしない~開き直っちゃえまでまさに「開き直る」3曲ですね。思い詰めていた子が前を向けるようになって・・
ナセバナル
6thシングルより。
この曲も世間的に見れば凄く異端というか、普通のアイドルはまず歌わないだろうし、普通の歌手も中々シングルには出さないだろうし、ハロプロでもシングルになるのはさすがにこぶしくらいでしょうね。歌謡曲でしっとりとした曲ですが、歌詞は前向きで自己啓発的。大御所及川眠子さんの歌詞は無駄がなく一単語ごとに響く歌詞で、こぶしの重厚な歌にぴったり。
地味と言えば地味な曲ですが、最後の「たい」の部分は5人の声が重なった時の厚み、喜びがよくわかる曲だと思います。
live的には当時のリリイベに行ったときにもいたく感動したのですが、やはり単独ホールコンの長時間無音からの・・が最高でしょう。
直前ののむさんのビブラートの響きももちろん最高。
アルバムの流れでは「ネクタイを締めなおす曲」という風に感じました。一度リラックスした気持ちを締めなおして、目標に向かって外に出よう
というイメージ。
Yes!We are family~こぶしver.~
新曲。
最高。
このverはライブやメディアではなだ披露されてはないですが、既に大好きです。
Aメロはグループ全体の緩い自己紹介ソングになっていると同時に、Bメロとサビはファンへのアンサーソングになっているこの気の利きよう。
個人的にはこの緩さが素晴らしいと思っていて、ちゅうの韻の入れ方wとか、ラーメンすすって元気出せてwとか、わださくってもう言わないよwとかあるんですが、そこも含めてヘンテコで花より団子で熱い・・なこぶしファクトリーの外から見たイメージが出ているのかなと思います。
Bメロ以降はこぶしの内に秘めた熱い思いやストイックさ、タイトな5人の信頼関係、そしてファンへの感謝・・というこぶしファクトリーの内面を見事に表現しているのではないでしょうか。
洋楽オマージュなギターはまさにこぶしな曲。ロックな曲にはれいれいのシャープな声が似合います。
そんな感じで遂にらしさの再装填が完了して外の世界に向かってこぶしファクトリーが飛び出していく様子が目に浮かぶ曲になっています。
Oh No 懊悩
7th シングルより。
デビュー当時からのこぶしらしいロックで、洋楽オマージュなリフとドスの利いた歌唱で安心感すら覚える曲ですね。
ただ歌詞は雨子詩らしく実は結構後ろ向きで、6thまでのこぶしには無かった路線なんですよね。
じゃあまた心の中の葛藤を描いているかという訳ではなく、等身大の女の子のアイコンになりきって歌っているという感じ。
MVのポップな雰囲気を見るとよりそう感じますね。がなりもかつてに比べると洗練された声で聞こえる気もする。
アンラッキーの事情
さこちゃんフィーチャー曲。
疾走感のあるギターとピアノの音が印象的。メンバーもアニソンという表現を使っていましたが、Twitterなどを見ても色んなアニメのOPを思い起こす人が多かったように思います。後はGLAYや嵐などのハロプロ外J-POPの共通性を見る人も多かったです。ライブではそこまで騒がれていなかったように思いますが、音源が出た後はアルバム曲の中でもかなり人気の曲です。
他の4人のフィーチャー曲は一聴して本人のパーソナリティーやパフォーマンスの得意分野と合致している曲で、まさにこの子のための曲だ!
という印象なのに対して、この曲だけは意外な印象がありました。恐らく正にぴったりなのはもっと湿っぽい曲だと思うのですが、引き締まった曲にメインで持ってくることで表現の幅が広がった(より正確に言えば使い方の幅が広がった)のではないでしょうか。とはいえ最後の「断ち切って」はさこちゃんの切ない声が最大限に活かされているパートだと思います。
歌詞は井筒日美さんがブログに詳しく描いていただいてるので付け足すことはないのですが、井筒さんの作詞の本も読んだ印象として凄くロジカルな方だなと思っていて、今のこぶしの、メンバーの成長と個性を緻密に計算して合った曲を作るスタイルに合致しているのかなと極勝手に思いました。
現場のパフォーマンスも、アニメのOPを見ているかのような外連味のあるものになっていて、これまた早く外に見つかってくれと言わざるを得ない感じ。シングル曲のパターンとしてこういう曲があってもよさそうですよね。
亀になれ
ライブ曲。
場面はライブ会場に切り変わって、ラストスパート。熱いロックで元気になれる。けどスカでちゃんとリズムを取ろうとすると難しい(故に現場では一時期コールが難しすぎた笑)曲。ハロプロあるあるだと思うのですが、ライブで聞いてつい反射的に盛り上がっちゃうけど音源で聞くと大したことないんだろうなーと思ってると意外と聞きごたえがあるというパターンでした。
こういう曲でもしっかハモりが入ってるところが、最早ここまで聞くと当たり前のようですが深みになっています。
あやぱんブログによれば歌詞は一度書き直されていて、そちらのバージョンも星部さんの愛を感じるものだったとのことです。
結局のところこぶしファクトリーい熱い曲が多いのは作家の演者への愛が直接伝わるような曲が多いからなのかもしれない。
シャララ!やれるはずさ(2019ver.)
4thシングルより。
8人時代の曲なんですが、5人時代の代表曲になっているところもあり、改めて今のメンバーの曲で再録したバージョンですね。
この曲自体が持つエモさや、そのエモさがメンバーの卒業脱退が相次いだ時期に歌われていたという背景からどんどん増していったのはもはや説明するのも野暮でしょう。
シャララを聞く側はエモさを受け止めるために常に全身全霊を注ぐことを求められる訳ですが、今回のバージョンは人数こそ減ったものの声に厚みが増して、こちらも安心して身を任せられる仕上がりになっています。ライブではメンバーとヲタの幸せな意地の張り合いと言った感じで多幸感MAXになれる曲ですが、この音源もそういった感情を自然と呼び起こしてくれます。
アルバムの中のライブの盛り上がりも最高潮になり、クライマックス。
ドカンとBREAK
ライブ曲。
遂にこっち側で聞いていた我々が異世界に誘われてしまうという曲。
第一印象はSHOCK EYEさんがハロプロに書くフェス用盛り上がり曲なんですが、実際によく聞くとみんなでわちゃわちゃして大団円・・的な曲というよりは、今の自分、今いる世界を全部ぶち破ってもっと楽しい世界へ行こうというある意味凄く危険な曲だと思うんです。
ゆえに凄くかっこいい。演奏もいい感じに荒っぽさがあってかっこいい。メンバーの歌い方もいつもよりオラついている感じが出ててかっこいい。1番のさこちゃんの頑張ってオラついてる感じも2番のみなみなのオラつきが板についている感じもいい。
サビの「ドカンと」は音源でもみんな苦しそうなのが伝わってくるのですがそこが異世界へ飛び出す前の生みの苦しみ的なものを感じてまた良いです。サビの「BREAK」は現場だとそのままの声で地続きな感じですが、音源ではエフェクトがかかって世界を飛び越えている感じがしてどちらもよいです。
アイドルは成長を見せるエンタメである一方で、ずっと変わらないアイドルの姿を見て安心感を覚えるという楽しみ方もあって、実際には後者のほうが主流な気がします。そもそもヲタクはあんまり変わらないし。そんな中私もあなたもこんなもんじゃない、今の場所を壊して別の世界へ行きましょうと歌うって、めちゃくちゃかっこよくないですか。大きなフェスでこの曲をやったら響く人は必ずいると思うんですがいかかでしょうか。
そしてこの曲の素晴らしさは結局最後に集約されます。ライブだと繰り返しが入って(さこちゃんの「もういっちょ!」もまた素晴らしい)32連続のジャンプをメンバーから煽られるという中々起きない状況が訪れます。ライブ曲の頃から感覚的に最後のパートはすごく好きだったのですが、音源で聞くとまさに鏡の向こうの別世界へ向かう瞬間のカタルシスがここにあるとよく分かります。
そして最大限に気持ちよくなった後で最後の曲。
明日の私は今日より綺麗
はまちゃんフィーチャー曲。
1番はバックの音が少な目で、はまちゃんの歌声のみの状態から、5人の声が重なってアカペラ調になり、1番の終わりで楽器が一気に鳴り始めて躍動感のある2番へ。
この最後の流れは凄く映画的で、物語のクライマックスでカタルシスを得た後、場面が切り替わりまた日常の世界へ戻って最後のエンディングに向かうという映像が見えるようです。
テーマは前の曲に似ていて、今いるところから一歩踏み出したい、新しい世界を見たいということだと思います。
しかし、威勢のいいバックトラックの勢いと妖しげな歌詞で幻想的な世界に飛び込める、まさに一瞬の夢のような「ドカンとBREAK」とは違い、この曲のバックには優しい音色のギターがあるだけで、素直な気持ちを歌ったストレートな歌詞と綺麗なメロディを届けなければいけない。
その大役を任されているのが紛れもないこぶしファクトリーのセンター浜浦彩乃ちゃんです。センターを2パターンに分けるとしたら1つは実力でもって周りを黙らせるタイプ。近年のハロプロにおいて実力とはパフォーマンススキル、はっきり言えば歌唱力でしょう。しかしはまちゃんはこぶしの中では決して歌が上手い方ではない。元々歌が得意な訳ではなく、研修生時代の実力診断テストから比べれば物凄い成長ぶりですが、こぶしにはディレクターにコーラスの仕事でやっていけるんじゃない?って言われるようなメンバーもいるし、研修生時代には同じくらい苦手だったはずなのに今やハロプロでもトップクラスと言われるようなメンバーもいます。ダンスは得意だけどこぶしは少なくとも今まではダンスで魅せるタイプのグループではない(まあスタイルの良さと顔の小ささはハロプロみんな黙るレベルだけどね)。
では何が浜浦彩乃をセンターたらしめてるかと言えばどんな苦しい時も決して歩みを止めず前に進み続ける推進力でしょう。あるいはその姿をさらけ出すことに一切の抵抗がないこと。そして何故かそれを不思議と見ていられる画力や愛嬌があること。Berryz工房ラストライブの「Love together!」で、菅谷梨沙子ちゃんがかすれ声で歌いきったのがその究極だと勝手に思っています。
その姿勢はメンバー全員を同じ前の方向へ引っ張る力にもなっていて、途中から5人が揃い歌い上げると全ての楽器が立ち上がって、反対を向いているはずのファンも同じ方向を向いて歩きだせるわけです。
そういう姿勢とか魂の部分はグループ全体のものでもあって、だからこそこの曲はフィーチャー曲であるのにアルバムのラストに持ってくるという超法規的な措置をも許される曲になったのではないかと思います。
この曲は卓偉さんにとっても人生で大事なときに作った曲だというのを噂に聞きました。
名古屋での卓偉さんのMCではいい曲を歌う人生であって欲しいと仰っていましたが、いい曲を歌うことでいい人生を送ってほしいということなのかとも思います。
ボーナストラックとアカペラ
町田ver
今非常に話題の笑FC町田ゼルビアの公式応援ソング。
この曲の歌詞にも町田は何回も出てくるけどゼルビアは出てこないという意味では複雑なところで、今は何の曇りもないこぶしverを聞いてしまうのですが笑、なんとこのタイミングで10月28日に野津田スタジアムでライブ行うみたいで、ライブを見に来たヲタが集まって少しでも観客動員に貢献して、ライブを見てこれはこれでいいじゃんと町田サポーターに少しでも思ってもらえて、少しでも応援の声が大きくなって、チームの後押しになって、ということになれば聞こえ方も全然違ってくるのではないかと思っています。
こぶしはいつもライブで状況をひっくり返してきましたからね。
アカペラ
もうこれは最高なので持ってない人は初回限定盤Bでも各種配信でもいいから今すぐ買ってほしいと言うほかないわけですが、強いて付け加えれば、最初の念念猪突と桜ナイトフィーバー~ラブマの完成度がやっぱり全然違っていて、れいれいみなみなのボイパベースがどんどん本物になっていく過程とか、あやぱんのテクニックの凄さが後半むき出しになる感じとか、ラブマのはまちゃんの収まりのよさとか、さこちゃんのぴっぴっぴぴーとかを聞いてほしいです。
アカペラだったらリトグリとかのほうが音感とか声量とか凄いんじゃない?と言ってしまえばそうですが、それでもじゃあこっちは完成度は低いけど頑張ってていいとかではなく、基礎的な力を常に底上げする努力をしつつ個性を最大限に活かすことで楽曲としての完成度を高めて、結果萌えも燃えもあってかっこいいものになっている、まさにこぶしファクトリー。
P.S
これを書くのに10月を相当使ってしまった・・
先週の木曜にはほとんど書き終わっていたのですが、金曜に星部さんのライナーノーツが出てきて駄文がさらに価値のないものへ・・と言いつつ、結構書いていることが間違ってなかったのでうれしかったりもしました笑。
