最近、ガムギヤトレイン特有のギュルギュル唸るエンジン音って聞かなくなりましたが
これには訳がありました・・・。
パワーを上げるにはエンジンを高回転迄、回す必要があり、当時の技術では高負荷時の
カムチェーンの耐久性が伴わなかったのですね。
そこで、ホンダが考えたのが、「なら、チェーンの代わりに歯車、回せばいいんじゃね?」
・・・ってな訳で、比較的簡単に作れるスパーギアが採用されたのがカムギヤトレインです。
噛み合う歯車のバックラッシュによる弊害を避ける為、カムシャフトの歯車にはバネが内蔵され、
常に正確なバルブの作動を確保していたのですね。
近年になり、カムチェーンの性能が上がったことや、製造コスト、軽量化や騒音対策などから
カムギヤトレインは採用されなくなりましたが、クランクシャフトから一旦、ギヤを介して
カムチェーンを回すセミカムギヤトレインに代わりつつあります。
クランクシャフトからギヤを介すのは、回転するクランクシャフトの振れの影響を防ぐ為で、
この方がよりスムーズにカムチェーンが回るからとのこと。
奇しくも1984年のVF1000Rから始まったカムギヤトレインが
2015年のRC213V-Sで終焉を迎えることになろうとは。