はっきり言って、セックスレスに悩む妻と行き場のない思い。のお話です。

 

大声で言えない問題だからこそ、もんもんとするじゃないですか。

 

て、既婚者の私が言うとかなりリアルになっちゃいますよね(笑)私は子供がいるので、セックスレスでこどもがほしいのに…ていう問題とは違うんですが、「性の不一致」というのは確かに存在すると思います。

 

このお話に出てくる妻はアクセサリー作家をしていて、夫は雑誌の編集者で稼ぎもよ良く、かなり良い環境の結婚だと思います。(昔風に言うと「ハイソな」??)

 

ただ、夫が仕事が忙しいためか夫婦生活というものがほとんどなく、子作りとは縁遠い。妻はまだ30代だけど、だんだん焦りが出てくるし、自分の女としての魅力はどんなものなのかと、いろいろな人に目移り(?)してしまいます。

 

大学の同級生。義弟。婦人科の女医。向かいの棟に住む浪人生…。

 

はぁ!?と思われるような展開だけど、悲しいかな、わからなくもないんです!!

 

というか、誰一人としてそういう関係にはなっていなくて、自意識過剰??てくらい男の行動を勘違いしちゃってるのですが、私には主人公の悲しい思い違いが痛いほどよくわかる~…。

 

誰かに求められたいとか、そんな感じになっちゃってるんですかね。自分の価値を知りたいとか。

 

見た目にはなかよし夫婦に見えても、帯にもあるように「セックスがなくても私は幸せ…」なわけないと思いますよ。

 

そして何が一番苦しいかって、それを諦めきれないことですよね。年がある程度いけば女の人はできなくなるし、逆にまだ若いんだからって思えば、今この時が惜しくて仕方ない。結婚してるから、誰でもいいなんてこともできないし。

 

なんでも諦めが肝心と思っていますけど、実際はそう簡単にはいかないですね。私も諦めが悪い方です。ダイエットも失敗するより前に諦めてるし、でも痩せようという思いだけは諦めきれない(笑)意識だけ持っててもしかたないけど…。

 

とまあ、苦しむ妻と改善に向けての努力、そして他の男への、自分との戦いが書かれたお話です。

 

柚木麻子さん好きで他の作品もよく読んでいましたけど、これは異色でもおもしろいお話でしたね!

 

では、また何か読んだら書きます。