ズッコケ三人組って知ってますか?私も、小学生の時、図書館で本を読んだ記憶があります。

 

でもまさかそんなにたくさんあるシリーズとは思っていなかったですね。ちょっと調べてみたら1978年から2004年の間に50冊出していたそうです。26年間も小学生ってすごすぎますよね。それだけ書けるのもすごいと思うし。サザエさんもまる子ちゃんもびっくりです。ちなみに、2004年に出した卒業式で、小学生は終了したのですね。

 

ところが、なんと2005年には「ズッコケ中年三人組」が登場!中年になるの早すぎませんか(笑)あのハチベエが市議になってるのはこの話からだったようです。

 

そして2015年、今回の熟年バージョンです。もしかしたら、中年の時と少し内容はかぶるのかもしれませんが、私はけっこう現代風の内容で悪くないなと思いましたね。

 

コンビニを経営していて、市議でもあるハチベエは、息子とその嫁、孫までいるおじいちゃん。そして自分の妻は小学校でクラスメイトだった圭子。

 

ハカセは市内の中学の教師で、小学校でクラスメイトでもあった陽子と結婚し、2年前ようやく待望の女の子が誕生。

 

モーちゃんは9歳下の奥さんをもらっていて、子供たちは大学に進学し、奥さんと二人きりの生活。モーちゃんは住宅の装飾屋さんで働いている。

 

…と、それぞれの事情がわかったところで、彼らが住んでいる市に今度大きなビルが建つことになり、その資金援助を彼らの幼馴染でグローバルな会社の社長となった恒川が登場して…と。

 

ビル建設にあたり、装飾の会社に勤務するモーちゃんは資金援助をしてくれた恒川と知り合いだという話を知られ、自分のとこの社長に、ビルの内装を手がけさせてくれるよう市議にも頼めないか…などの話もあり(てか、そういうのって談合じゃないけど賄賂じゃないけど、本当はダメなんじゃないかしら??と思わなくもない。建設にあたる会社の社長とモーちゃんが知り合いだった、という話もそれに一役買ってるのですが。怪盗Xと戦った仲、だそうで…。)

 

でも私が今回ちょっとじーんときたのが、彼らの住むところで大雨による土砂災害が発生し、ハカセの教え子と、モーちゃんの元先輩の奥さんが亡くなったこと。

 

ハカセの、教え子を心配する気持ちや、モーちゃんの元先輩が、体の不自由だった奥さんを心配する気持ち。とても自然で、作中で亡くなったのは残念だったけど、被害に遭っても、前向きに生きている他の生徒や、奥さんを亡くしたけど再びモーちゃんと一緒に働くことにした先輩など、全てが悪いことだけじゃないっていうのが、嬉しかったです。

 

この大雨による被害っていうのは、実際にあった平成26年8月の広島県の災害を元に書いているようです。作者も広島県出身だそうで。ハチベエが市議になったり、災害が起こったり、社会的な問題も取り入れてる作品でしたね。

 

そして、ズッコケ三人組は児童文学だけど、中年~や熟年~は一般書として、図書館の分類もなっていました。でもこの内容ならわかります。

 

広島県のJR西広島駅前には、ズッコケ三人組の石像があるらしいです。広島県を舞台に(作中では広島とは一度もいわないけど)作品が52冊も出されているので、もう石像のひとつやふたつ、あってもおかしくないんですもんね。

 

みなさんも、広島県に行った際にはぜひ見てきてください!いいな~。八戸にもこういう石像ほしいですね。八戸で有名な石といえば、いさばのかっちゃと合掌土偶(あ、石じゃなくて土でした)ぐらいですもんね。こどもの国にある、でっかい遮光器土偶ふうの像とか…?

 

話がずれましたが、ではまた何か読んだら書きます。