すごく素敵なお話なんです。たぶんこの方の作品の代表作なんじゃないでしょうか。
主人公のテレサはコラムニストで、バツイチの子持ち。息子のケヴィンは時々バカンスを父親と過ごす仲で、離婚後の元夫とは、まずまずの仲。
あるバカンス、テレサは職場の友人ディアナ夫婦の誘いで、夫婦の所有する海岸沿いのコテージに滞在します。
その海でテレサは瓶に入った手紙を見つけます。それは、ギャレットという男から、キャサリンという女に宛てて送ったものでした。それはかなり個人的なもので、ギャレットのキャサリンへの愛で溢れているのでした。
その手紙を読んだテレサは感動し、ディアナにも読ませてあげます。するとディアナはこれをぜひコラムにするべきだ、と言います。
悩んだテレサでしたが、イニシャルで個人が特定されないようにし、手紙をコラムに載せました。するとすごい反響で、その中にこれと同じように瓶の手紙を持っているという人物から連絡を受けます。それをFAXで送ってもらうと、やはりギャレットからキャサリンへの内容で、それもまた深い愛が描かれているのでいるのでした。
テレサはギャレットに深い興味を抱きます。男にしてこれほどの内容の手紙を書く男とは、どんな人物なんだろう。
ディアナと協力して手紙の内容にある地名や船の名前からギャレットの居場所を特定し、ギャレットには内緒で近づくことにします。
そして成り行きから、ギャレットに夜のクルーズに誘われます。ギャレットはキャサリンを亡くして4年、テレサも離婚して3年が経っていました。
少しずつ惹かれていく2人。でも、キャサリンをまだ想っているギャレットは、テレサに対して踏み出すことができません。
短い休暇を取ってきたテレサでしたが、それでもギャレットとは別れがたく、また来る約束をします。今度はケヴィンを連れて、と。
約束とおり、何週間か後にケヴィンを連れてギャレットの素を訪れたテレサ。ギャレットはそこでケヴィンにシュノーケルなどを教えます。そこでふたりの様子から、ケヴィンは母とギャレットは恋していると、でも気になることは自分はどこに住むか、くらいのことでした。
次はギャレットがテレサの元に向かいます。テレサは新聞社で働いているくらいなので、大都会に住んでいて、ギャレットの住んでいるところはわりと田舎の観光地といった具合です。
テレサのことは好きですが、ギャレットはキャサリンと過ごした土地にこだわりがあって、どうしてもここを捨ててまでテレサと一緒に生きていくことに踏ん切りがつかないのです。
そしてテレサにコラムの連載が約束されました。それはつまり、テレサがギャレットの元で一緒に暮らすなどということがさらに難しくなったということです。
でもその仕事の話を聞いた上でギャレットは、一緒に来てくれといいます。テレサが動揺して部屋を出ると、ギャレットに、あのコラムに載せた手紙を見られてしまいます。それで逆上したギャレットは、そのまま帰ってしまい、ふたりはそれきり連絡を取り合うのをやめました。
そんなある日、テレサの元にギャレットの父から連絡が入ります。できれば今すぐ来てほしい、と。
何か不吉なものを感じたテレサは、息子を友人の家に預け、単身ギャレットの父のもとへ向かいます。ギャレットは、嵐の夜に船を出した後、遺体で発見されたというのです。
葬式なども全て済ませ、憔悴したテレサのもとに、なんとギャレットからの手紙が届きます。それはあの夜の手紙を見つけてしまったことで取ってしまった態度を後悔している、来週会いに行く、そしてきみとのこどもが見たい…と。
一年後、テレサはギャレットに宛てた手紙を瓶に入れて海に投げます。愛してくれてありがとう、と。
もうこれは感動以外の何者でもないですよね!!でもこんな悲しい終わり方でちょっと納得できないです。どうせならふたりでなんとか努力して結婚まで持っていってほしかったなぁ…。
でもこのニコラス・スパークスの作品、これが初めて映画化されているんです!ケビン・コスナーがギャレット役で、ロビン・ライトがテレサの役だそうです。実は映画があるのは知っていましたが、けっこういつもそうですが、原作を先に読みたいと思ってしまうんですよね。
ふふふ…さぁこれで映画も見れるぞ!と思ったんですが、原作通り悲しい最後を迎えるなら、泣いてしまいそうで見れないかも…。
でも、これを映画で見たい理由はまだあって、バカンスを海辺で過ごすとか、ろうそくの明かりでディナーをするとか、そういう「ザ・海外」みたいなのが見たいからでもあるんですね(笑)
小説も映画も、両方オススメしたいです!!
では、また何か読んだらまた書きます。