キケン、カタカナで書いておるけれど、「危険」と「機械制御研究部」(の略)を兼ねています。

このお話はある夫婦の、夫が妻に大学時代の部活の話を語って聞かせるんですね。

自分がこの部活に入ったときの話から、先輩の恋バナ、学祭で出したラーメンの話、ロボットコンテストに出場した話、そして…。

短編集ですが、私が一番好きなのは最後の話です。

最後の話だけ、今の話なんです。

最後は、妻があなたの卒業した大学の学祭に行ってみよう!って言うんです。

そしてしぶしぶ行くことに。

本当はずっと行きたかったけど、行って誰も(同級生や同じ部活の仲間が)いないのも不安だし、いないからって「一緒に行こうぜ」っていうのも年月が経ってしまっては不自然。

怖かったんです。

そして、ラーメン。

せっかく自分の代で確立した「奇跡の味」が変わっていないということも確かめたかった。

妻と二人、並んでまでも食べたラーメンはやっぱり変わっていなかった。

妻はつい、この人があみだしたラーメン、と口を滑らせて、水を注ぎに来た大学生に言っちゃうんですね。

すると神扱いですよ~。そして大学生は、校内に皆さんの集まってる場所がある、と教えてくれた。

教室に入ると、そこには黒板にメッセージが…。

みんな、来てました。みんな。



挿絵(挿しマンガ?)があるのが、またいいんです、この本。

恋も食もなんでも入っててしかも読みやすくて、私は好きでしたね。

有川浩の、お話の中での会話が好きです。

でもちょっと女の子の喋りが、女の子すぎるかなって気はしますけど。

学生時代を懐古したい人にはオススメです。

あと、大学に行ったことがない人も。私とかね。


では、何か読んだらまた書きます。