『スキップ・ビート』1~9 | 空っぽの時間

空っぽの時間

本の感想や日常の記憶

++迷い人のモノローグ



著者: 仲村 佳樹
タイトル: スキップ・ビート! 1 (1)

[あらすじ]
ロックバンドのボーカリスト、不破尚の幼なじみだったキョーコは、彼の夢を助けるために一緒に上京し、彼の為に自分のことをかえりみずにつくしていたが、ある理由で、復讐を決意。芸能界で上を目指そうと奔騰する。
しかし有名俳優の敦賀蓮に嫌われたり、芸能事務所の社長に芸能人として欠けているものを指摘されたりの苦しい毎日。
それでも負けずに頑張っていると、次第に演技の楽しさに目覚め始めていく。
人生の絶望から、怨念を糧に芸能界へ殴りこんでいく、パワフルな女の子の愉快なシンデレラ(?)ストーリー。


ギャグですね。すごいです。その激しさが。
話の筋は、しっかりとした芸能界モノなのに、キャラの感情の浮き沈みが激しくて、とても笑えます。怨霊キョーコちゃんが多発しすぎな気もしますが、そこがこの漫画のポイントだし、一瞬にして表情の変わる喜怒哀楽の雰囲気は面白くて好きです。好感が持てるってのも変なことなんだけど。
とにかく男が鬼畜。だから、怒りに対してすんなり受け入れやすいし、頑張るキョーコちゃんを応援してやりたくなる。

でも、気合だけで芸能人にはなれません。ええ。
で、いきなりシンデレラモノになるんですよねぇ。少女漫画の中の変身願望を彷彿とさせるような素敵な小道具が。その変身によって男の人が驚く様は、読んでいて気持ちが良い感じ。絵も、魅力的に描けていて、惹きつけられます。表情もとても良いです。服やアクセも細かくておしゃれ。
そして、その外見的な変貌だけじゃなくて、演技の実力も発揮しはじめるから、ちゃんと才能があることも見せてくれます。

主人公のキョーコちゃんの生い立ちはかなり暗いようで(まだ不明)、人格形成的にとても複雑なことになってますが、普段は明るくて、派手なリアクションをする少女なので、読んでいて楽しいです。
ギャグです(笑)。