2022年12月に見た映画の感想です。
ブラックアダム
肉襦袢でもCGでもなく中身がちゃんとあるということなので驚きです。
続きはロック様の肉体が衰えないうちにぜひ!
あんまり話題になってないようだが、どの層向けなのかはっきりしないからかな。
アメコミ原作でややこしいとかドウェイン・ジョンソンが苦手とか正統派じゃないからとか。
DCヒーローはわりとみんな陰影が強いしアダムが力を得た過程は悲劇的だが、この話はそんなに暗くはない。
世界の平和を守るスーパーヒーロー軍団JSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)が道化や悪者に見えてくる。ウォラーが派遣したせいかな。
舞台は架空の国カーンダック。
5000年前、王が国民を奴隷にして特別な金属を採掘し王冠を作らせた。
現在同国は軍事組織に支配され、その組織は魔力の込められた王冠を探している。
レジスタンスのアドリアナは王冠を探して隠すため遺跡を探索。
が、突入され絶体絶命になった時、古代の呪文を唱えると破壊神テス・アダムが現れる。
呪文「シャザム」は神を召喚する言葉であり、脳天気なあのヒーローとは別だったんだ。
目覚めたアダムは遺跡に来た軍隊を全滅させ復讐相手を探し暴れ回る。
かつて彼の息子は王に対抗する力を神から授かったが、王の迫害から父を守るため自らの力と命を父に与え命を落としていたのだ。
アダムは飛べるのでずっとふよふよと浮遊している。
JSAとは一時的に手を組んだが微妙な関係だったなあ。
JSAの魔法使いケントはピアース・ブロスナンでした。
アドリアナ役サラ・シャヒに見覚えあるなと思ったら、パーソン・オブ・インタレストの女戦士ショウ役だった。
サイレント・ナイト
主人公の少年アート役のローマン・グリフィン・デイヴィスがとにかく上手い。
断固たる意志を持って必死に親に口答えする早口のセリフがとても迫真。
監督の実の子(下の双子も)だそうだ。
話や結末には賛否あるようだが、あれでスパッと終わっていいと思う。
クリスマスのディナーパーティーを催した夫サイモン(マシュー・グード)と妻ネル(キーラ・ナイトレイ)、息子アート(ローマン・グリフィン・デイヴィス)と双子たちの屋敷に、友人とその家族が集まる。
地球全土に広がった有毒ガスが翌日には襲うという中での最後の晩餐だった。
設定が甘いとか説明不足とかは確かにあるが、もう死が目前に迫っている段階でほぼ屋内での会話劇なのでその辺は割愛されてる。
ちょっと日本人とは違うキリスト教圏的死生観があるのかなあ、苦しみながら死ぬくらいなら政府が配布したピルによる安楽死を選び、最後だし馬鹿騒ぎしようというのだ。
集団自殺のような状況にアートだけが最後まで納得しない。
ネタバレだけど、予想より早く到達したガスをアートは浴びてしまい症状が出る。
混乱の中、親と友人たちは次々ピルを飲み倒れる。
どのくらい時間が経ったかわからないが、ガスは消えたようでもあり庭には雪が降り積もる。
そのときアートは突然目を開く!…というところで終わる。
庭にはアートの菜園があるし冒頭ニワトリを放したというエピソードもあった。
元通りのアートかどうかわからないし目覚めた彼には過酷な世界が待ち受けているが、そこは視聴者の想像に任せられているのだ。