藤木 哲朗さんの記事。

バトン。どこかへ届けとシュア。

 

 

藤木 哲朗 - 今日は、熊本県山都町へ産業廃棄物最終処分場計画予定地の反対側住民による現地説明会へ。高千穂から車で30...

今日は、熊本県山都町へ産業廃棄物最終処分場計画予定地の反対側住民による現地説明会へ。高千穂から車で30分ほどです。
 
 熊本県山都町に、一般廃棄物及び産業廃棄物の最終処分場計画が上がっています。事業用地は186,460㎡。写真が、その現場です。この谷に未来永劫、ゴミを埋め立てて行こうというのだから、凄まじい計画です。

 ここは水が湧く分水嶺の地で、西に流れれば熊本県緑川、東に流れれば宮崎県五ヶ瀬川。地下水脈がどこがどう繋がっているか分かりません。業者側の説明では、地下水汚染を防ぐために、厚さ50cmのゴムシートを敷くそうですが、それで済むはずがないだろうなと思います。汚染された水は、水処理施設を経て五ヶ瀬川上流の柳谷川へ放流するそうです。奥に見えるのは、阿蘇山です。一度、噴火や巨大地震が起きたらどうにもならないでしょう。

 地元の方も、神々の里高千穂の五ヶ瀬川上流に、東京ドーム何十杯分もの産廃があるのは洒落にならんでしょう。100年後どうなりますか?自分たちのこととして考えて欲しい。と、仰っていました。

 また、県内参加者の不安として、同じ郡内の御船町には、九州初の民間での広域ごみ処理施設場も計画があり、やがてはここでの一般廃棄物、産業廃棄物、災害廃棄物が、山都町へ運ばれるのではないかと危惧していました。それだけではなく、菊陽町に台湾のTSMCが進出予定があります。半導体製造の会社ですが、台湾で公害問題を起こしている渦中で、熊本の水汚染を心配されていました。と合わせて、ここでの重金属を含む廃棄物もまた、山都町へ持ち込まれるのではないかと不安視されていました。

 ちなみに、業者側は南海トラフ地震での宮崎県側の災害廃棄物も受け入れられ、宮崎県にも貢献できると説明しているそうです。

 九州島のど真ん中、阿蘇の懐にゴミを懐かせる計画は何なのだろうなと思います。ただでさえ、川の上流域の森林を破壊すれば、下流域の洪水は増えるのに。地下水まで汚染してしまっては、どう暮らしていくのでしょう。

 2028年には完成予定とのことですが、まだ計画段階です。これから、環境アセスメントが始まります。

 何の答えも持っていませんが、大切なことだと思い記しました。あてもないバトンですが、どこかへ届けばと思います。ヨロヨロしながら、この問題をも考えていかなければならないなと思っています。

 

7人、山、木の画像のようです