一筆啓上「花」・・・母へ

 

「初七日の母」へ

おかあさんの生けた花が枯れちゃった。

 

「四十九日の母」へ

お母さんが撒いてくれた種、今朝花が咲きました。

 

「一周忌の母」へ

  前略、あの花がまた咲いています。

 

 

私は文章を書くのが苦手で、巧い人に憧れていた。

この年、文章の勉強と思って私はたくさんの作品を書いて

幾つかの募集に応募した。

上記作品と同様結果は全て落選だった。

 

唯一佳作を頂いたのが、文才とは関係のないある製紙会社の

〚紙わざ大賞〛に応募したA4のコピー用紙一枚で作った

私の「紙作品」だった。