・懐かしき姓はブルート名はモハメット異国で会った異国の人よ

 

彼は敬虔なイスラム教徒で ラマザンと言って断食に入ると朝から夜中の12時までは水以外は一切口にしない 酒は普段も飲まなかった この時初めて他国の宗教を身近に感じた 彼は就労の目的でドイツに来て 同じ語学学校で学んでいた 既にドイツ語はある程度会話は出来ていた しかし不思議と文法は私のほうが出来た 半年後彼はフランクフルト近郊のマインツと言う町で働くことになり一度遊びに行ったことがあった とても喜んでくれた 彼の部屋に泊めて貰うつもりだったが わざわざ私のためにホテルに部屋を取ってくれていた 一泊二日で街を案内してくれた 彼の国トルコではお客には一切負担はさせないのが礼儀なのだとか・・・決して高給を貰ってはいないと思うと彼の気持ちが嬉しかった