・故郷の雪に干されし割烹着真白き色は母の温もり

 

今はその白さも温もりのにほいも忘れてしまった 

母は胡蝶蘭が好きだった 大輪の真っ白な胡蝶蘭をよく傍らに置いていた 一度だけ母が買うといった胡蝶蘭を私が急ぐからと買わずに母を急かせて店を出た それからそれほど年月を経ずに母は余り出歩けなくなった・・・

 

 

母が亡くなった後 私は胡蝶蘭を育てた 上の写真は私が最後に咲かせた大輪の白の胡蝶蘭だ 引越しとリノベーションでしばらく置き去りにした十数鉢の胡蝶蘭を私は再び無にしてしまった