雨の匂いが好きだ 土や草の香り 眠っていたものが目覚める いきいきと甦る
不器用だから楽しめるんだな 不器用であるからこそ がんばっても がんばっても 完璧なかたちにはならない どうすればもっとうまくできるのかなって考える それはもしかしたら 結構幸せなこと なのかもしれない わかったような気になって 興味をつぎつぎかえてゆくよりも
すべてが明らかになって これ以上かなしむ理由がなくなった 空を見ると 青空に立ち並ぶビル たぶん そんな所で立ち止まってるんじゃない って 言ってるんだと思う まだまだ 何にだってなれる 彼と往けなかったところへ たとえひとりででも 甘い記憶から自由になって
彼の好きだったCDをなぞるように聞いて 会えないことを埋めるように 何かを探すように
ほんの数駅しか離れてない彼の家 行っても仕方ないのは わかってて
だからせめて
彼は私の道しるべだったのかな
いなくなって それでも 心の中にいる 彼に問いかける癖は消えてなくて
でも 少しづつ薄れゆく記憶の中の彼を つなぎとめるために こんな風に曲を探してる
忘れればいいのにね
いいかげん 独り立ちしなきゃ
古い携帯から出てきたメール そこには確かにやわらかい空気が流れてて
何で信じられなかったんだろう
何で許せなかったんだろう
あの時私は 本当に生きていたなぁ
何で手をつなぐって?
手をつながないと 人間って簡単に離れてっちゃうものだからだよ
だから 道行くあのひとたちも このひとたちも 手をつないで
この一瞬をのがさないように
あなたが離れてゆかないように
深夜のTSUTAYA。流れる音楽の中少し悲しい気持ちになる。隣にいるカップルからは酒の臭いがする。デートの帰りに借りに来たんだろう。こんな風に彼に遭遇したくないな。会いたいという気持ちと会いたくないという気持ち。彼が好きなアーティストのCDを借りる。ふと見ると出会った頃に出たCDだった。少しも前進できてないんだな。過去に彷徨っている時間。こんな所で彼の残り香を探してどうなるんだろう
好きにさせてくれれば良かったのに、と言われた事がある。たぶん私は欲しがりすぎるのだ。愛情も、時間も。欲しがることによって、逆にいろんなものを壊してしまってるのだ。
私にはリミッターがない。リミッターをつけることが好きでないというのもある。ひとは夢の大きさより大きくはなれない。リミッターをつけるなんて馬鹿らしいよ。
ずっと欲しがり続ければいつかは手に入る 強く願い続けていれば夢はいつか叶う なんて 私意外と楽観主義なのかな
だけど 欲しがりすぎると失うものもある
欲しがりすぎない、という選択について
お金を欲しがる人が本当の欲張りではないのだな。知の高みをめざす人が本当の欲張りだ。自分の知識を切り売りしたくない。
満開の桜の下彼は今、誰と歩いているのだろう
思い出に残るひとときを誰と分け合っているのだろう
うつくしいものを紡いでゆく作業を誰と行なっているのだろう
だけど それもやがて色褪せ
自分の身体の消滅とともに この世から消え去る
そう考えると
ほんとは どうでもいいのだ
と思えてくる
通りかかった公園に満開の桜。うつくしいものを見てかなしくなるのは、それを共有したいひとの不在を感じるからなんだろう
だから うつくしいものは見ないようにしよう
数字の世界 プラスとマイナスしかない世界
すべて数値化するなら
きっともっと らくになるんだ