あなたはシンギング・リンをどう演奏しますか?

「ボウル楽器」としての本領が発揮されるのはどんな演奏でしょうか?

 

シンギング・リンはボウル楽器の中でも特異な存在です。深い静けさに満ちた空間を生み出せます。ただ、そのためには演奏にある工夫が必要です。

 

いつもお話ししていることですが、シンギング・リンの奏で方には2通りあります。

「叩く」か「擦(こす)る」かです。

 

このシンプルな2つの方法で、様々な音が生まれてきます。そしてこれは、「ボウル楽器」全般に言えることです。

 

「叩く」音=「叩打音(こうだおん)」

「擦る」音=「摩擦音(まさつおん)」

 

この2つの演奏法を、アクアトーンでは、このように表しています。

 

それぞれに音の特徴があります。同時に、音の働きがあります。

働きというのは、言い換えれば、「空間振動の作られ方」です。

それによって、人の気持ちや体調までが変わってきます。

 

それを今回は取り上げます。

 

ボウル楽器の特徴を生かす最大の道は、「縁を擦(こす)る」ということです。

「摩擦音」がそれです。

 

仏壇のおりんのように、叩いて鳴らすこと(叩打音)もできますが、それでは「静けさ」を生み出すのはとても難しくなります。

叩いた時にどうしても空間が揺らぎます。摩擦音の効果(働き)とは全く異なります。

 

「静けさの中にこそ真の知性が見いだせる。」という言葉があります。

そして、いわゆる「ボウル楽器」には、この静けさそのものの空間を生み出す力があります。

 

この静けさを作り出すことは、他の生音楽器ではなかなか実現できないことです。

真の静けさは、メロディーやリズムで表現しようとする静けさとは異なります。

メロディーやリズムは、喜びや心地よさという「感情」に働きかけ、「味わい」を生み出す役割を持っています。

 

シンギング・リンは「思考と感情」超えていく「舟」だと記しました。

リンク→「シンギング・リン演奏家の日記」

 

その「舟の旅」には「静けさ」が必要です。

そして、「舟」を漕ぐための最善の演奏方法は、「摩擦音」です。

 

舟を漕ぐとき、オールを持って、水面を叩いても舟は進みません。

滑るようにオールを水に入れ、力強くかつ静かに漕ぎ、水しぶきが上がらないようにオールを抜く。

 

このような扱いがスティック(ばち)操作に欠かせません。

こうして漕ぐことで、やっと「舟」は進んでいきます。

 

次回は「静かに漕ぐ方法」を取り上げます。

 

シンギング・リン演奏家タカの活動「アクアトーン」

ホームページ  https://aqua-tone.jp/