<3月18日生まれの音楽家たち>
ピアノ演奏の際の
手指の形や脱力、ケアについて
お話ししてきましたが、
ここでちょっと小休止で
フレーズと呼吸について
お話しします。
フレーズとは
言葉で言うと
句読点がある場所までで
メロディの区切り目まで。
曲の始めやこのフレーズの
終わりでしっかり
息を瞬時に吸って
次に進むと
スムーズな演奏が出来ます。
(つっかえながらに
ならないよう
練習はしましょう)
フレージングと呼吸は
大事なので
次回もうひとつの
お話をします。
では本日分をどうぞ
コルサコフ
(ニコライ・アンドレイェヴィッチ・リムスキー・コルサコフ
;Nikolai Andreevich Rimsky Korsakov)
1844年3月18日~1908年6月21日(享年64歳)
ロシア;ティフヴィン
作曲家。
「シェエラザード」、スペイン奇想曲、
オペラ「皇帝サルタンの物語(「熊蜂の飛行」で知られる)」など
「ロシア五人組」の一人です。
12歳の時に海軍学校へ入学、
ピアノを始めたのは14歳のときでした。
その2年後にバラギレフと出会っています
。作曲を始めたのもその頃でした。
軍人貴族出身ですが、
帝政へは反体制的で
それはオペラ「金鶏」にも表れています。
また彼は後世へ大きな影響を与えています。
弟子にはストラヴィンスキーや
グラズノフがおり、
また和声学は日本でも良く知られる
教科書となっています。
宮川泰(みやがわひろし)
1931年3月18日~2006年3月21日(享年75歳)
日本;北海道
作曲家。
「シャボン玉ホリデー」「宇宙戦艦ヤマト」
「ズームイン!!朝!」「ズームイン!!スーパー!」
「おもいっきりテレビ」など
上記の「宇宙戦艦ヤマト」には
こんなエピソードがあります。
曲を作るに当たって
プロデューサーから「鉄」を
イメージする曲にしてくれと
頼まれたそうです。
そんなこと言われても…と
戸惑ったようです。
当然ですよね。
そうそう、「マツケンサンバⅡ」を
作曲した宮川彬良(本名;晶)は彼の息子です。
吉松隆(よしまつたかし)
1953年3月18日~(現在64歳)
日本;東京
作曲家。
交響曲(現在5番まで)、
「朱鷺に寄せる哀歌」
「アストロボーイ~鉄腕アトム(2003年)」など
彼の音楽講座シリーズは
とても笑える音楽入門書
なのではないでしょうか。
(入門クラスでない方でも笑えます)
挿絵(漫画?)入りのけったいな言葉で
綴られる音楽用語も
彼にあっては形無しだと思いました。
そんなちょっとエスプリめいた
書き方にはおそらく
特異な経歴所以かもしれません。
医師になるべく医学部を目指し、
慶応義塾高等学校へ入るも
大学では工学部を専攻、
しかし休学やがて中退します。
そして独学で作曲を学びます。
しかし全くの素人ではなく、
過去に作曲家の松村禎三に師事しています。
その後様々な作曲コンクールに
応募しても落選が続きます。
日の目を見るのは
「朱鷺によせる哀歌」にて。
そして近年注目を浴びたのは
NHK大河ドラマ「平清盛」から
ではないでしょうか。
ようやく陽の目を浴びた(?)彼は
ラジオなどにも出演しております。
(NHK-FMの「ブラボー!オーケストラ」)
その他詳しくは
彼自身のホームページをどうぞ。
今年のコンサート情報もこちらから。
ところでそんなアウトロー的な彼ではありますが、
ご先祖は偉い方のようで、
幕末維新期の国学者・大国隆正(おおくにたかまさ)。
また最初に医師を目指したのは
祖父が医者だったからかもしれません。
吉松隆公式ホームページ
菅野よう子(かんのようこ)
1963年3月18日~(現在54歳)
日本;宮城
作曲家&キーボード奏者。
「マクロスプラス」「ターンAガンダム」
「カードキャプチャーさくら」「下妻物語」、
NHK連続ドラマ小説「ごちそうさん」など
彼女の作品というと、
圧倒的にアニメが多いのですが
小泉今日子や今井美樹の楽曲アレンジや
音楽プロデューサーをも勤めていました。
またゲーム「信長の野望」や
「大航海時代」なども手掛けています。
あまりに幅広い作曲ジャンルのため、
女性一人で作っているというのを
度々疑われてもいるようです。
が、子供のころから
作曲の才能が開花していて、
コンクールというと
一位を獲っていたようです。
彼女の経歴はおニャン子クラブの
ツアーアーチストとして
参加した辺りから
記されることが多いようです。
その後バンド「TETSU100%」の
キーボード奏者として
デビューしています。
学生時代には芥川也寸志(作曲)や
安川加寿子(ピアノ)などといった
巨匠らにも師事しています。
近年では彼女が宮城出身のため
「花は咲く」を作曲したことで
更に幅広く知られるように
なったかと思います。
また彼女の元旦那さんは
「世界の車窓から」でお馴染みの
作曲家&チェリストの溝口肇さんです。
2015年は吉田秋生原作の漫画を
実写化した映画「海街diary」の
音楽を手掛け
第39回日本アカデミー賞の
優秀音楽賞を得ています。
今年は何といっても
大河ドラマ「おんな城主 直虎」を
手がけていることでしょう。
オープニングの
プロコフィエフのピアノ協奏曲を
連想させる楽曲は
結構個人的に気に入っています。