長野県上田市にある『戦没画学生慰霊美術館・無言館』が主催している展覧会に行ってきました。
一度拝見したいと思っていたので、この展覧会はとても有り難かったです。
そんなに観覧者は居ないのかな?と思っていたのですが、いやいや…かなりいらっしゃいました。
(私が行く展覧会はいつも人がいなかったんで…)そんな先入観がありました。
客層をみて思ったことは・・・
年齢的にはかなり上の方が多かったですね。太平洋戦争時に小学生か中学生だったのかな?
というような感じ・・(予想ですが)
勿論、戦争に兵士として行っていた人もいらっしゃったみたいです。
そうそう、窓口の人に「お若いのに・・・有り難うございます。」って
言われたんですが・・・
いや、ジブンは見た目ほど若人ではないのですよあはは
まぁ、いいか・・・。
絵だけではなく、戦地から家族に宛てた手紙なども展示されていましたよ。
手紙の内容の中・・・便せんのすみっこやハガキの空きスペースには
必ず絵が描いてありまして…
あぁ、本当に描きたかったんだ…止めたくないんだなと感じました。
(それはそうですね)
手紙の内容については、あの時代で当たり障りの無いもの・・・
本当の気持ちは隠さなければならない時代ですから・・・。
ちょっとしたことでも非国民扱いになりかねない。
なので、家族には
絵で何か違う気持ちを伝えたかったんじゃないかな、とも思いました。
展示されていた絵は劣化のひどいものも少々あり、
もったいないな~と思ったりしながら
じっくり見てきましたが
全ての作品について思うことは
志半ばに筆を置かなければならなかった、若者達の魂のこもった絵が
印象的でした。
でも、絵を見ていたというより描いた方々の人生を拝見していたような感覚かもしれない。
風景、家族を描いたものが多いかったので、故郷の事が大好きで・・・
家族を愛していたんだなと
そんな気持ちがひしひしと伝わってきました。
描くもの全てに慈しみや愛情を持ってカンバスに向かうのが画家ですよね。
そんな人たちに絵筆を捨てて、銃を持って人を殺せと強いていたと思うと。。。
やりきれません。
生きていたら、もっとたくさん描けたでしょうし…巨匠になっていたかもしれない。
未来の財産を潰してしまったようなものです。
ひと1人の人生、そしてすべてを狂わせてしまう戦争は二度と起こって欲しくないですね。