ありえない結婚生活~バカ中夫と共に… -4ページ目

阪本さん

お待たせしました~!!


阪本さんとは一体どういった人物なのだろうか?


夫とはどのような関係なのだろうか?


今、その関係が明らかになる。


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ギャンブル依存症とは
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坂本さん。


彼と夫の付き合いはもうかれこれ10年近くになるのかもしれない。


夫が独立前、今の会社を立ち上げるべく


下積みを積んだ会社に居る頃からお世話になった人物である。



現在その会社に居た人間が何人か独立起業しているのだが、


その中でも未だにその場所につながりを持っている経営者の仲では


ちょっとしたボス的存在となっている。



そのうちの一人が夫であり、


井上さんであるのだ。



阪本さんは夫が以前勤めていた会社の関係者でも、同業者でもない。


ただその近くで小さなお店を経営している


一見愛想のよい老紳士と言った風体の持ち主だ。



どういうきっかけでそれほどまでに身近な存在になったのかは知らないのだが、


夫も井上さんも、又その仲間達も以前の会社に勤めている時分から、


阪本さんのお店に出入りするようになっていた。



ここで終われば、阪本さんはただの近所のご隠居的な存在である。





しかし、彼は裏の顔も持ち合わせていた。





阪本さんは某暴力団系組織の組員だったのだ。


しかも、役員クラスだったのだ。



今現在は足を洗っているのだが、


きちんとしたけじめをつけたうえで足を洗ったらしく、


今でもヤ○ザさんたちの間でそうとう顔が利くらしい。



礼儀に厳しく、筋の通らないことが大嫌いな阪本さん。



その温厚そうな笑顔は


一旦日がつくと鬼の形相に変貌するのだと言う。




ではなぜ夫はそんな恐ろしい叔父様と付き合いを重ねているのか?


なぜ同業企業家たちから信頼されているのか?



その答えはこうである。



信じられない話なのだが、


夫の経営する業種の人間は未だに嫌がらせやなんやらで


ヤ○ザの人間が出てくることが多い。



力の無いかたぎの人間は、


そういったトラブルに巻き込まれると損をするだけなのだ。



そんな時、頼れる味方が阪本さんと言うわけだ。


餅は餅屋である。


ある程度のルールにのっとって、


ちょいとその名を出すだけで丸く収まることもあるのだ。


(もちろん勝手に名前を使うと痛い目にあう。)


阪本さんが所属していた組織は


その系列の中でもかなり力を持った組織なのだという。



その世界にはその世界の掟があるのだろう。




夫と井上さんは特に阪本さんと故意にしていた。


相当可愛がられていたようだ。


ただ単に利害関係でなく、


夫は本気で叱ってくれる阪本さんにそれ以上の気持ちを抱いていたし、


阪本さんからしてもやんちゃな弟のような気持ちを抱いていたのだと思う。



今回のバカラの件も、阪本さんはかなり怒っていたようだ。


「ヤクザ相手に勝てるはずが無い、


これ以上手を出すな!」


と阪本さんから念を押されていた。


大体バカラ屋の黒幕は大抵ヤ○ザが絡んでいるらしく、


阪本さんも顔が利くのだ。





井上さんの奥さんは以前から阪本さんとも繋がりがあったらしく、


直接阪本さんに相談を持ちかけていた。


実際頭がおかしくなっている井上さんを見て、


阪本さんは昔のコネクションを使って


ミナミのバカラ屋に井上さんの出入りを禁止する、


いわゆる【デキン】を使ったと言うわけである。



そして今回そのデキンが夫に使われることとなったのだ。



衝撃の事実

連日めっちゃ寒いです。


本当はとっても寒さに弱いアクアなのだが


先日、愛する娘のために頑張って公園に出向いてみた。


こんなに寒いのに娘たちは大騒ぎ。


なんだかこっちまでちょっと楽しかった。


寒いけど、又いってみよう♪


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「落ち着いて聞いてな、たけしに貸してるのは経費の分だけちゃうねん。


もう、結構な額を貸してる。」



「えっ…」





お金を借りてる?


経費意外に??



突然降って沸いた借金の事実にアクアの頭は一瞬真っ白になった。




『なんで?


何のために?



もしかしてバカラの為?


いや、それしかない…』





少しの沈黙の後、井上さんは続けた。



「俺もそれは自己責任で貸してるからまあ仕方ないと思っててん。


でもあいつ、ほかからも借りてるらしいわ。


多分あわせるとけっこうな額になるはずやねん。


俺もそれを最近知ってな、


あいつやばいことになってるなって思ったんや。」



「それは…知りませんでした。」



一体いくら借金をしているのか?


たかがギャンブルのためにいくら借金を重ねたのか?


頭の中にたくさんの疑問符がグルグル回っている。




夫は人に頭を下げて借金をするような、


そんな無様なまねはしたくないと言っていた。


過去、福井さんが夫に頭を下げ借金を申し込む姿を見て、


一度バカラから抜け出したほど、


それほど嫌悪していたのだ。



それなのに経費の為のみならず、


バカラ資金を借りる為に頭を下げていたなんて考えたくなかった。



一度頭を下げるとそんな理性すらなくなってしまうのか…




「アクアちゃん、


キツイやり方してもいいか?


たけしにはもう普通のやり方じゃ効かへんわ。


俺が今からミナミのバカラ屋に行って来る。


引っ張ってでも、殴ってでもあいつを連れて帰ってくるわ。


それからな、



阪本さんにも言わせてもらうで。



阪本さんに言ってデキンにしてもらう。



俺もそうしてもらってん。」



「わかりました。


お願いします。



ご迷惑おかけします。」




「いいよ、俺も悪いねん。


でもな、アクアちゃん、


たけしのことが心配なら絶対俺には隠し事せんといて欲しい。


絶対悪いようにはしないから、


変な動きがあったら報告してほしいねん。」




「わかりました。」



そして、アクアは電話を切った。


その事実は強く二本足で立ち上がろうとするアクアに大きな衝撃を与えた。


しかし、衝撃を与えられるのは夫も同じである。


バカラ屋で、井上さんの怒る姿を見て夫はどう思うのだろう?


それがあの、阪本さんに知れたと知って何を思うのだろう?


『これでとうとう阪本さんに知れてしまう。


でも、仕方ない、


もうそういう状況なんだ。』



井上さんに相談した時点で


阪本さんに知れてしまうことは想定の範囲だった。



しかし、あれほど夫に口止めされていた約束を破ってしまったことに対する動揺で、


その後に発せられた【デキン】と言う言葉をアクアは聞き逃していた。




出禁(デキン)それは出入り禁止の略である。



つまりはバカラ屋に出入り禁止にしてもらうと言うことを意味する。


裏の世界であるバカラ屋で


出入り禁止にしてもらうことが果たして可能なのだろうか?



そして、それほどまでに力を持つ”阪本”さんとは一体何者なのだろうか?



井上さんへの電話

なんだかんだいって毎日更新しております。


この辺の文面はアクアの心情を表している表現が少ないので


結構スムーズにかけるのだ。


なので、きっと文面に詰まり始めたら更新も滞るだろう。


そんな感じで、はらはらしながら見守ってください。



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井上さん。夫の先輩であり、夫がバカラを教えた人物である。


そして彼はバカラから足を洗おうとした夫を


又バカラの世界に引きずり込んだ人物でもある。


まさに足の引っ張り合いだった。



しかし、夫にとっては一番の理解者だったのだ。



その井上さんにまで、最近は


「バカラにいってることを言うなよ。」


と口止めされていた。


それは彼がもう、バカラ屋に通っていなかったからだ。


もう、仲間ではなくなっていたのだ。


しかし、それほどひた隠しにしたいのにはほかにいくつかの理由があった。


その理由の一つは夫の借金だったのだ。




夫は井上さんにお金を借りていた。


そこ尽きた事業資金を補填する為に最低限の経費を少しずつ借りていたのだ。


バカ中の辛さがよくわかる井上さんは夫に理解を示してくれた。


しかし、もちろんバカラから足を洗うことが最低条件だったのだ。


夫ももちろんその条件に対して異論は無かった。


本当に辞めたいと思っていたからだ。


その気持ちは井上さんにも伝わっていただろう。


だから彼は夫に何度もお金を貸してくれたのだ。


しかし、簡単にバカラをやめられないことも身に染みてわかっていた。




アクアは少しためらいながらも井上さんに電話をかけた。



1回、2回、3回…



コール音が5回ほど鳴り響いてからアクアは電話を切った。


それ以上かけ続ける勇気が無かった。


もしかして、これは電話をかけるなって言う暗示かもしれない。


そうとまで思った。




しかし5分ほどたつとすぐに井上さんからの着信が入った。


やはりこれはかけるべき電話だったのだろう。



「もしもし、井上です。


アクアちゃん久しぶり。


電話くれた?」



「ハイ、お久しぶりです。


お忙しいところすみません。


電話させていただきました。」



「どうしたん?たけしのことか?」



「・・・。」



言おうと思った言葉がなかなか出てこない。



「たけしのことやろ?


あいつどうしてる?


今おらんのか?」



「はい、いません。」



「会社いってるか?ちゃんと会社に行くって約束させたけど、


それよりちゃんと帰ってきてるんか?」




ことを確かめるかのように井上サンの口調が強くなっていく。


夫のことをよほど気にかけているのだろう。



「それが、帰ってこないんです。


暫く大人しくしていたのに…」



「いつから帰ってきてないねん。」



アクアはことの経緯を簡単に井上さんに話した。


井上さんも間違いなく夫はバカラをしているだろうと確信したようだった。


実はこの電話をかける前から、


井上さん自身夫の不審な動きを感じ取っていたのだと言う。


そのことで、アクアに話を持ちかけるべきかずっと迷っていたと言うのだ。



「アクアちゃん、黙ってようかと思っててんけどな・・・


たけしの借金の件知ってるか?」



「はい、経費を何度かお借りしましたよね。


ほんとうにご迷惑ばかり…」



とっさにアクアは井上さんから借りていた経費のことが頭に浮かんだ。


しかし、井上さんが言いたいのはそんなことではなかった。


この後、アクアは衝撃の事実を知らされることになる。




作戦

又、あの場所へ帰ることを自ら選んだアクア。


その後の生活はどう動くのか?


夫は何を思っていたのだろうか?


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夫に連れられてアクアは戦うべき日常に帰ってきた。


今回はアクアが何を言うまでもなく、夫自ら


『バカラにはもう二度と行かない。』


と宣言をした。


しかし、その言葉を鵜呑みにすることはできない。


今までそうやって何度も何度も裏切られてきたのだから…




夫が適当にそんなことを言っているわけではないことは


なんとなくわかっていた。


それなりの意志が伴っていることも感じていた。




しかし、本当に辞められるほどの


強いものを感じられなかったのだ。


夫自身もそんな自分自身のハザマで苦しんでいたのだろう。


しかし、当時のアクアには夫の苦しみは理解できなかった。


完全に被害者と加害者の立場だと


そう思っていたのだ。




その中でまたこの日常に帰ってきたのには訳がある。



守るべきものがあると感じたからだ。


それは会社であり、


家族であり、


そして夫自身でもあった。



壊れ行く夫をあり地獄の中から引っ張りあげたいとおもったのだ。


小さくもろく見えた夫を見捨てることはでき無かった。




帰宅して暫くは割りと平和な時間が流れた。


一緒に夕食を食べている時なんかは夫自ら


「バカラってほんまにバカらしい遊びやわ。」


なんて言い出したりもしていたし、


アクアを安心させよと勤めてくれた姿がなんだか嬉しかった。


外出やシンヤの帰宅もあったのだが、


朝、目が覚めるまでにはちゃんと布団中に入っていてくれた。





しかし、そんな日は長くは続かなかった。


日々強い誘惑と戦う夫の足がミナミのバカラ屋に向かうまでに


そう時間がかからなかったのだ。




朝、夫の姿は無い。


連絡が取れない。


『またか…』


アクアはそう思った。


しかし、今までとは気持ちの持ちようが少し違った。


もちろん激しい怒りや悔しさはあったのだが、


それは予想していたことだったし、これからが勝負だと思ったのだ。




今までは極力夫の意思を尊厳してきた。


それはもちろんバカラに行くことに関してではなく、


周りへの対応についてだ。



夫は自分がバカラを続けていることを他人に知られることを極端に嫌がった。


それは不信につながるとわかっていたからだ。


バカラに狂っている経営者なんて誰もかかわりを持ちたくないであろう。


それは会社としても大きな損失である。


その部分はアクアも重々承知していた。



しかし、夫は自分の両親や、


もともとバカラ仲間であった井上さんや昔からの先輩にも


知られたくないと言っていたのだ。



「そんなんばれたら何されるかわからん。」


それは小さな子供が親に失敗を隠すかのようだった。



「そんな事(ばらしたら)したら俺は絶対に駄目になる。


絶対にばらすなよ!


聞かれても知らんって言えよ!」



そういわれるがままにしてきたのだ。




『次、バカラに行ったらもうばらしてしまおう。』


アクアはそう決めていた。


結局夫を甘やかしていたのだ。


しかし、今なら、夫に振り回されるのではなく、


守るべきものを守ると決めた今なら、


心を鬼にすることが出来る。



『もしあの人に知れてしまって夫がどれだけ叱られようと、


殴られようとそんな事関係ない。』



アクアの気持ちは硬かった。


それから暫く様子を見て時が来るのを待った。




時間が刻一刻と流れていく。


「もう限界だな。」


そう思ったのはお昼を過ぎた頃だった。


夫は確実にバカラ屋に行っている。


そして大きな損失を出しているに違いない。




アクアは電話を手に取った。


その相手は、この話を持ちかけられるであろう唯一の人。


井上さんだった。






夫のメール

連休中はまたもやゆっくりさせていただいたアクアです。


と言っても今回はただ単にグータラしていたわけではなく、


掃除をしたり、子供と遊んだりと充実した時間を過ごすことができた。


毎日記事を更新していると


なぜか毎日更新しなくてはならないような観念に陥ってしまう。


そんなことは気にせずに今年は自分のペースで更新して行こうと思う。


毎日更新するかもしれないし、日にちがあくかもしれない。


そうやって少しずつ書き上げて行きたいと思う。


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「誰からやろ?」


そばに誰かが居たわけでもないのに、


まるで自分に言い訳をするかのようにアクアは携帯に手を伸ばした。


そのメールの送り主が夫なのではないかと本当はうすうす気づいていたのだ。





差出人:たけし


件名:無題


本文:アクア?元気にしてる?


今何処におるん?


良かったら帰ってこーへん?


やっぱり寂しい(T_T)




それはまるでアクアの機嫌をとるかのように


丁寧にも顔文字つきのメールだった。



『夫からのメールで絵文字がついていたのはいつ振りだろう?』




そんなことをぼんやり考えていると


又メールが続けて受信された。






差出人:たけし


件名:無題


本文:それとごめん!!




『先に謝れっちゅーねん』


アクアはそのまま携帯を閉じた。



意外に冷静だった。


そのメールはアクアの心を荒立てたり動揺させたりすることは無かった。


驚くべきだったのはそのメールよりも、


メールを見たアクア自身だったのだ。




家を出る前のアクアなら、間違いなく動揺していただろうし、


すぐさま夫に返信していたに違いない。


しかし、その時アクアはすぐに返信するつもりは無かった。


夫をじらすなんていう作戦があったわけでなく、


ただ単に面倒だったのか返信する気がなかったのだ。




もしかして心のどこかでこの安息の場所から引き戻されたくはないと、


意識をそらしたのかもしれない。



しかし、意外に冷静な自分自身の反応は


アクアを安心させることが出来た。


夫からの連絡に動揺しないことで少し自分を取り戻せたような気になったのだ。





少しして、洗濯物を干し終わった姉がリビングに戻ってきた。


「今な、たけしくんからメールあってん。」


アクアはさりげなく姉に切り出した。



「なんて?」


「うん、寂しいから帰ってきてって。」


「へーー、珍しいこと言うやんか。」


「そうやろ?多分機嫌とってるんやと思う。」


「ふーーーん。で、どうなん?


アクアはどうしたいの?」


「まだすぐには、戻りたくないなぁ。」


「ほなまだここに居たらいいやん。


うちは構わへんし。


でもな、アクア、


いつまでもここの居るわけにはいけへんで。




あくまで一時的には暮らせても、


あんたももうすぐ出産するんやし


今後のことはちゃんと考えなあかん。


わかってるやろ?」



姉の言うとおりだった。


現実逃避をしながらも、頭の片隅ではちゃんとわかっていたのだ。


今までは何も考えずにただぼんやりとこの安息の空間に浸っていたのだけれど


これからは今後のことをちゃんと考えていかなければならない、




その時が来たのだと思った。




『大丈夫、ちゃんと向き合える。


あの人のメールにも動揺しなかったし、


きっとたけし君への依存心も薄くなってるんや。


私はあの人が居なくても生きていける。


子供達さえ居れば大丈夫。』



夫のメールは少しアクアを現実に引き戻した。


しかし、そのメールはアクアに自信をもたらしたのだ。


この時点で不安定なのはアクアでなく夫だったのだ。



このメールを無視して数時間たったころ再度夫からメールが入った。


返事の催促である。



「今はまだ帰れない。落ち着いたらちゃんとメールする。」


じらすつもりではなかったが、そう簡単に返信をした。


それから結局アクアは一週間姉の家に滞在した。


過ぎ行く日の中、


アクアは少しずつ夫への気持ちが軽くなってきていることを感じていた。


それが又、あの家で暮らしていける自信となったのだ。


『夫にもう一度チャンスを与えてみよう。


もしダメなら離婚すればいいんだ。


大丈夫、アクアは子供達さえ居れば生きていける。』



そう思えるきっかけとなったのだ。


姉の家から帰る日、夫はわざわざ車で迎えに来てくれた。


そして姉に一言お礼を言って家路に着いた。



当たり前のことかもしれないが、


夫にとってはすごい努力だったと思う。



家に帰る道中アクアの心は、来た時と比べ物にならない程軽くなっていた。



このときもし、


全ての現実を知っていたらアクアは家に戻っただろうか?


夫はまだ、アクアに打ち明けていない秘密を抱えていた。


そしてその爆弾は水野家を


想像も絶する苦境へ追いやることとなるのだ。

平穏な時間

とうとうアクアの正月休みは終わってしまった。


これとおんなじ文面を盆休み明けに書いた気がするが


多分おんなじ気持ちだったように思う。うん、多分そうだ。


休み中はブログもほとんど手をつけずに


PCもほとんどいじらずに


ついでに言えば、ほとんど動くことなく日々を過ごして


気がつけば3キロ近く太ってしまった。


今日からは気持ちも身体も引き締めたいと思う。



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姉の家は快適そのものだった。


定員オーバーの寝室は少し狭くもあったし、


自分の家ではない不都合さはもちろんあったのだけれど、


何よりも心がのびのびできて、平穏だった。



帰ってこない夫の心配をすることがない。



それだけでも天国のようだったのだ。




この結婚生活、約3年の間に


離婚を考えたのは1度や二度ではなかった。


その度に



『親が悲しむ、子が可愛そう。』



と自分なりに言い訳をしてきたのだが、


実際はもっと根本的な原因があった。




結局は夫への執着心がその邪魔をしていたのだ。




『夫を失って、この先生きていけるのだろうか?


今よりもっと苦しくなるのではないか?


アクアさえ我慢をすれば、夫を失わずに済む。


婚約していた頃の、


あの幸せな日々がまた戻ってくるはずだ。』





その思いが深く根付いていたのだと思う。




別居に対してもそうだ。


アクアと離れて夫は自由を満喫するだろう。


もともと縛られるのが嫌いな人間なのだから仕方がない。


結果、家族を失う喪失感よりも自由を優先する。


そうすると、夫を失った喪失感に打ちひしがれるのはアクアだけなんだと、


そう思っていたのだ。



だから、どれだけ苦しくても、夫から離れられなかったのだろう。




悔しいけれど、夫を愛していたのだ。




今回、どうしようもなくなって家を離れてしまったけれど、


少し落ち着いた後この先どうなってしまうのか心配だった。






しかし、一晩寝ただけでその心配が吹き飛んでしまった。





何の心配もせずに気持ちよく目が覚める。


そんな単純なことでアクアの身体が正常に働きだしたような、


そんな気がしたのだ。


そのことで、アクアの頭は夫のことを、


あの家庭でのことを極力考えないように判断したのかもしれない。


一種の防衛反応だったのだろうか?


それは次女を妊娠してから始めて訪れた平穏な時間だった。




しかし、いつまでも作られた幸せのうえに胡坐をかいているわけには行かない。


イヤでも現実と向き合わなくてはならないときがやってくるのだ。





その時は意外と早く訪れた。




姉の家に逃亡して3日が経過した頃のことだ。


家を出てからやけに静かになっていた携帯の音が鳴り響いた。


それはメールの着信音だった。


メールがあまり好きではないアクアにとって


会社からの電話はあったものの、この数日間のメールは皆無に近かった。




「だれやろう?」



携帯に手を伸ばしながら本当はうすうす気付いていたのかもしれない。



そのメールが夫からであったことを。




謹賀新年

明けましておめでとうございます!


アクアのブログもとうとう年を越し


新しい年を迎えることが出来ました


ブログをはじめて約半年


感情の整理といった面で本当に大きな変化を迎えた年だった。


これからもマイペースで更新しながら


何とかこのブログを書き上げて行きたいと思っている。


愚痴をはいたり


泣き言を言ったりなんかしながら


ありのままのアクアを通して


こうやって皆さんと交流していければ幸せだなぁ。



こんなアクアを


今年もよろしくお願いします。


たどり着いた場所

休日は専業主婦に戻るアクアの年末年始はとっても忙しい。


今日は何とか大掃除を仕上げたいところだ。


というわけで、さくっと本文に参ります。


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季節は春だったと思う。


極寒の冬が通り過ぎて街は少しずつ暖かい日差しに包まれつつあった。


そんな世間とは相反してアクアの心は極寒の冬が未だとどまり続けていた。


まるで


春なんかもう来ない、


そう思わせるような暗く厳しい日々。




アクアが家を出た日もそんな冷たい日だったのだ。



杏里をベビーカーに乗せ、


大きなボストンバックと大きなお腹を抱え


歩く道はどこへ向かっていたのだろう。


一歩間違えればもう二度と戻ることの出来ない方向へ


吸い寄せられていたかもしれない。




それでも物言わぬお腹の子と、


何もわからないように見えた小さな杏里が


頼りない母を光のさす場所へと誘導してくれていたような、


そんな気がする。




何度も立ち止まり、迷いながら


アクアは姉の家の最寄り駅にたどり着いた。



姉の家は駅から少し離れており、


遊びに行く時は必ず駅まで迎えに来てくれる。


しかし、その日アクアは姉に連絡を入れることなくその駅までたどり着いた。


大きな喪失感の中


何も考えず何とかそこまでたどり着いたのだ。


電話をかける余裕なんてなかった。




駅について初めて、アクアは姉に連絡を入れていないことに気がついた。


駅から家までは普通に歩いても20分ほどかかる。


大きな荷物と杏里を連れて、


何より大きな脱力感の中


その距離を歩くことは到底不可能だった。



『お姉ちゃんに電話せなあかんなぁ。』



トゥルルルル…



短いコール音の後姉は勢いよく電話口に出た。





「あんた!何してたんよ?


いつ来るの?


連絡もこーへん(来ない)から


どうしたんかと思ったやんか!」




勢いのよい姉の声にフト現実世界に戻された気がした。




『そうだ、ココはあの薄暗く冷たいあの家じゃないんだ。


あの場所から逃げてきたんだ。』




どれだけつらくても、見えない鎖につながれているように


あの場所から離れられずに居た。


きっかけがどうで


あれやっと本気であの場所から離れる選択が出来たのだ。




そう感じた瞬間モノクロの世界が少し色づいた気がした。



「あっつ、うんごめん。


実はもう駅まで来てるねん。


迎えに着てくれる?」



「えーーーー!


なんなん?


もっと早く言いや!


寒いのにあんたより子供達が心配やわ。


すぐに迎えに行くから


それまで近くのコンビニに入って待ってるねんで!」



「うん…わかった。」



暖かかった。


言葉の一つ一つがものすごく暖かかった。


不器用だけど、


言葉の端々に彼女なりの心配と優しさが盛り込まれていたのだ。



『わたし、一人じゃないんだ…』




それから程なくして姉は到着した。


姉の顔を見たとたんものすごい安堵感が全身に広がった。


これだけ安心できたのは、心が緩んだのは一体いつ以来だったのだろう?




アクアにとって家族は一番心配をかけてはいけない場所だった。


しかし、忘れていたのだ。


姉は、いつもアクアの見方で居てくれたことを、


支えあって生きてきたことを。



「アクア、しばらく家におるやろ?


おっさん(旦那)がアクアの手料理楽しみにしてるらしいからよろしくな。」



運転中の姉は前を向きながらそんな風につぶやいた。


その、小さい頃と変わらない頼りがいのある横顔は


たどり着いた場所が安息地であることを示していた。


逃亡③

クリスマスが終わったことを一番実感させてくれる場所は


ずばり、スーパーだと思う。


今までクリスマスモード一食だった店内は


今はお正月用品でいっぱい!


アーー年の瀬だなぁ。


来年はいい年にするぞ!!



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「仕方ない…俺が悪いねん…」




まるで壊れたステレオのように


夫は感情のない言葉を何度も何度も繰り返した。



『止めて!もういい!聞きたくない!!』



アクアの信じていた絆が音を立てて壊れていく。


たとえ埃をかぶって見えなくなっていても、


心の奥底にひっそりと息づいていてくれていると信じていたのに。



夫は家庭が崩壊しようとしているまさにその現場に立っているのに


両手を上げて諦めているのだ。




『そんなに簡単なものやったン?


仕方ないって諦められるほど、


私たちが築きあげてきた絆は希薄なものやったん?』




少なくてもアクアにとって、その絆はそんな簡単なものではなかった。


だからこそ夫に執着してこのありえない結婚生活を続けていたのだ。


これまで夫は家族に甘えているだけだと思っていた。


何を言っても何があってもアクアは決して夫から離れない。


そんな根拠のない確信があったからこそ、


好き勝手して来たのだと思っていたのだ。



それでも、緊迫した状況の中、


本当にアクアが家を出るというのなら、


この家庭が壊れようとしたなら、


夫は繋ぎ止めたいと思っていてくれると信じていたのだ。




それなのに彼は、生気のない顔をして全てを投げ出そうとしている。


アクアの信じていたもの全てを…。




それは極端にもろくなっていたアクアの心を壊すには十分だった。




パリーン…



何かが音を立てて壊れた。







「イヤーーーー!!!





アーーーーー!!





アーーーーーー!!!!!!!」






発狂。






感情が破裂して全身の筋肉が強張る。


両手で激しく自分の頭を握り締めそのままアクアは叫び続けた。


開かれたままの口と目からは、叫び声と涙がとめどなく溢れていた。



【気がフレタ】



まさにそのような状況だっただろう。


これにはさすがに夫も意識を取り戻した。



「おい、アクア?アクア?




落ち着け!




アクア?


アクア!!」



その後どれだけ長い間叫び続けて、


どの位の時間をかけて落ち着きを取り戻したかは覚えていない。


落ち着きを取り戻してから湧き出た感情は


狂った自分に対しての恐怖心だった。



正気を取り戻しても恐ろしくて身動きが取れない。


このまま自分は狂ってしまうのだろうか?


あれは本当にアクア自身だったのだろうか?


今起きた現実がまるで切り離された別世界のように思えてならなかった。




しかしそれは紛れもない現実なのだ。




「アクア?」



夫の声にふと我に返った。


髪は自分の手によってぐちゃぐちゃにされ、


顔は涙と鼻水でとても見れたものではなかった。



そんな醜い自分と今いる現実世界に


アクアはものすごい嫌悪感を感じた。





「私…行く。」



とにかくここには居たくない。




「えっ?」




「暫くこの家には帰りたくない。」



そう言って、朝まとめたボストンに手をかけた。



「わかった。」




そう夫は小さく返事をし、


アクアが手にかけたボストンを持ち上げた。




「玄関まで送るから。」




そしてアクアは杏里を連れて家を出たのだ。




それは夫に見送られての家出だった。



ご挨拶

信じているものが壊れる瞬間は本当に怖い。


この頃の記憶はかなりあいまいだけれど


断片的に残る記憶を何とかつなぎ合わせて形にしている。


なんとも思っていないようでもこの作業は過酷なようで。


一話完成させる後とにどっと疲れてしまうのは気のせいではないはずだ。


それでもなんで書き上げているんだろう?


そもそもなんでブログをはじめたのだろう?


特に文章を書くことに長けているわけでも好きなわけでもない。


それでも、ほぼ毎日こうやって辛い過去を記事にしていると


ふと、そう考えることがある。


それは書き上げた時にわかるのかもしれない。


書き上げた時にアクアのなかで何かが変わるのかもしれない。


そんな気がするのだ。


しかし、ものぐさなアクアがここまでこれたのは


読んでくださっている読者の応援無しにはありえなかった。


みんな声に励まされ、感動しここまでこれたのだ。


ブログをはじめて半年と少しが経つ。


うん、よくやってる。


ほんと、みんなありがとう。


感謝の気持ちでいっぱいである。


最近は日常がとても忙しく


記事自体も書きづらい場面にきているので少し更新が遅れているのだが


それでも、温かく見守ってくださるとほんとうにありがたい。


年末年始、さらに更新が遅れるかもしれないが


アクア、絶対にこの話を書き上げるから!


絶対に途中で止めないから!


チョコチョコ覗きに着てやってください。




愛を込めて  アクア