残酷すぎる「美貌格差」について、単なる考えではなく
経済学に基づく評価をしたこの本を紹介します。
恋人を欲しいという時に美貌格差があるのは誰でも認めると思いますが
美貌格差は経済効果もあるのでしょうか?
つまり、働き手が美形だと売上が増えるんでしょうか?
初めに残酷な答えをお知らせします。
答えはYesです。
「なんだ。やっぱりそうか」
大部分の並の容姿の方には面白くない答えですが
この本の読み応えは、
- その格差がどういう時にどれだけ差があるのか?
ということを、しっかりと数字で示してくれることです。
売上が増える社員をとうぜん会社としては雇いたくなります。
化粧品を売る会社なら、
売る店員が少なくとも世間並みの美しさを持っていなければ売れません。
そして飛び抜けた美人だったら、きっと売上も多いでしょう。
これが弁護士でさえ、どうでしょうか?
法律的なサービスを提供するのが大事な弁護士でも
お客様がたくさんつき、高い報酬を得る
ということを調査は示しています。
つまり、容姿と商品が関係がある化粧品の販売員と同様に
弁護士の提供する法律業務と容姿が結びついているのです。
では、容姿がどれくらい影響を与えるのでしょうか?
オランダの広告会社が調査したところによると
- 重役の容姿が 84%の人たちより上である
- 重役の容姿が 16%の人たちより上である
を比較すると、84%高い重役の会社では
平均で売上高が7%高かったのです。
また、別の調査では
戸別訪問の寄付を集める勧誘員の容姿と寄付金の関係は
寄付を取り付ける成功率が容姿のいい人の方が2倍近く高いのです。
正直言って、多くの方がこれに納得しますね。
「やっぱり美形の店員の方が、レストランでも美味しいし・・」
しかし、具体的にいくら美人やイケメンが得なのか?
この本は、美貌格差が収入の差として具体的な数値を出しているのです。
収入を左右する要因ー教育・年齢・健康・人種・民族などを取り除いて比較しました。
その結果、ルックスを5段階で評価し平均を3点とした場合
4点と5点の評価を得た女性は、平凡な容姿の女性より8%収入が多かった。
1点と2点の場合の女性は、平凡な容姿の女性より4%収入が少なかった。
これが多いと見るか、少ないと見るかですが
大卒サラリーマンの生涯賃金は3億円とすると
- 美人は2400万円も得して
- ブスは1200万円も損をしています
こうすると、大きいと思いませんか?
しかも、さらに残酷なのは男性の場合です。
4点と5点の評価を得た男性は、平凡な容姿の男性より4%収入が多かった。
1点と2点の場合の男性は、平凡な容姿の男性より13%収入が少なかった。
なんと、男性は美貌でも得は4%と女性の半分ですが、
ブサイクだと13%も少ない!
この差が営業とか接客とか、
人と接する仕事=見た目が重要な仕事だから差がつくけど
見た目が重要ではない仕事ならば、格差はないのでは?
残念ながら、そうではない!
カナダのオンタリオ州で経済学の教授4000人以上を調べた研究では
生徒から見た容姿の評価が高い教授の年収は
そうではない教授に較べて年収が6%高かった。
さらにナショナル・フットボール・リーグのクオーターバックの
顔の対称性と年俸の関係を調べた調査では
なんと12%近く違うというのです。
なんか、この世は差別だ、不平等だと不満が出ます。
では、ブサイクに救いはないのか?
それについて、次の記事で紹介します。
よろしければ、読んでくださいね。
