お金持ち
はいるもので、1本1万円で売られるネギを買う人がいるのです。
しかし、いくらお金を持っていても、何故1万円もネギに払うのでしょうか?
『なぜネギ1本が1万円で売れるのか?』の著者の清水寅氏が話してくれました。

元々サラリーマンでトップセールスだったりしたけど、30歳頃にストレスで身体の限界
になって妻の故郷の山形県天童市で農業を始めました。
農協に頼るだけではなく、スーパーへの営業も行い直取引を開始しました。
経費は年々上昇して、ネギの単価を上げることに取り組み始めました。
最初はスーパーで3本98円のネギを、3本158円、3本198円と上げていき、とうとう2本で198円にまでできました。
しかし、たかがネギにそれ以上の価格は無理でした。

ところが、あるバイヤーからの話がきっかけでした。![]()
それは「このネギおいしいからお歳暮で送ってもらえない?」と言われたのです。
ネギも、本当に美味しいネギならブランドになる!![]()
翌年には8本1万円の贈答用ネギ、「真の葱」の販売しました。
年30セット限定のこのネギは、売り切れるほど好評になりました。
そして、ついに1本1万円のネギが登場するのです。
1年間に200万本の出荷の中に、飛び抜けて見た目が良く、味もこの上なくおいしい「芸術品」と呼べるネギが生まれてくることがあります。
このネギに「モナリザ」と名付け、1本1万円で2019年に予約注文を開始しました。
しかし、台風の影響で2019年は「モナリザ」が生まれなかったのです。
でも2020年にはついにモナリザが生まれ、完売に成功しました。
ブランドの威力は「真の葱」を販売開始した後は、2本198円だったネギを298円で売ってくれるスーパーが登場しました。
さらにモナリザの発表後には2本398円、498円という値段で売る
店も出てきました。
たった数本の超高級ネギのブランドが、残りの200万本の単価を引き上げたのです。