今2歳半の長男は絵に描いたような第一次反抗期で、注意すれば「嫌」と言って首を横に振り、「やめて」と言ってもやる。
自分のやりたいことを邪魔されたと感じれば大声でわめき、叫ぶ。
それがかなりヒステリックで、聞くたびに心が摩耗する。
親が感情的になると火に油を注ぐ形になるので、淡々と注意をするようにはしている。彼自身にもこちらの説得は伝わっているのだろうと感じるけれど、それでも彼はそれに添おうとしない。
怒って、こちらの反応が思い通りでないことにしばらく泣いて、クールダウンして、大人が寄り添う姿勢を見せると、甘えてきてやっと切り替える。
頭の中では毎晩寝る前にああやって伝えよう、この叱り方はダメだった、と振り返った懺悔の数々を思い起こしているのに、まだ生まれてたった2年の子どもに対して怒りが勝る。
2歳児に一体何を期待しているのか。
さらに息子は感情的になるとあたしと夫を叩くようになった。
まだ言葉が不十分で、自分の気持ちを言葉にできないもどかしさ故ではある。
はじめはお友達や弟に同じことをしたらいけない、と思いかなりきつく叱っていたが、その行為はよりひどくなった。
そして、こちらの顔色を伺うことが増えた。
大人に怒られると感じたときのこわばった表情。
小さな身体で言葉にならない怒りをぶつけてくる彼自身もとても辛そうで、
ああ、ダメなことはダメと伝えながらも、ある程度は受け入れてやらないと気持ちのやり場をなくしてしまうのか、と思った。
いつも息子が叩くのはあたしと夫だけで、一度園の友達に叩かれているところを見たが「いたい!たたくな!」と言ってやり返さなかった。弟に遊びで叩かれたときも同じだった。
そして、昨日のこと。彼がわざといたずらをしたとき、なんだか面白くなってきてしまいあたしが声をあげて笑うと、さっきまで怒っていた息子も同じように笑い出した。
あたしが笑っていると、彼も笑っている。
穏やかなのだ。
あたしがイライラしていると、彼もイライラしている。
感情を押し殺そうとしても、彼は敏感に察知する。
そうか、鏡だから苦しいのか。
彼の反応のどれもに自分の姿が映し出されていて、
一生懸命伝えようとすればするほど、目に見える反応を期待してしまう。
いっそアホになればいいのだ。
2歳半になり突然言葉が出てきた頃、弟に「なかないで」と言ってあやしてくれている姿を見たり、息子が赤子の頃に歌っていた歌を流暢に歌ったりしていて、
伝わってたんだな、無駄なことなんて何もなかったんだ、と感じたことがある。
実際は厳しい状況がたくさんあるが、イライラしそうになったらアホになりたい。
息子もアホになるかもしれないが、いつか伝わる瞬間のために、未来の彼に話しているつもりで、期待せずに伝え続けようと思う。