$走れっ! シュンタロー (高校野球編)-321-3


春大はじまり、秋大以来半年ぶりにシュンタローの野球姿を見て、
俺は心高鳴った。
昔からそう、シュンタローがバッタ-ボックスに立つと心臓がどきどき始める。
それはやっぱり今も変わらない。

どんなにでかくなっても、おとーにはあの日のおまえのままなんだよ

$走れっ! シュンタロー (高校野球編)-新人戦2



このチーム初の打順一番はねばったあとに
外角球を体を残し見事にレフト前にはじき返した。

俺はうきうきだ!!!
ライト前、
三振
レフト前
送りバント
一塁線
と一番の役目をしっかりとこなした。

$走れっ! シュンタロー (高校野球編)-321-1

たいしたやつだ。

$走れっ! シュンタロー (高校野球編)-0318











明日は終業式、早いものだ。1年。

この1年、僕はほとんど俊太郎の野球には
関わることをしなかった。

小学2年から、土日祭日をほとんど一緒に
野球をやって来た、親父が、考えたことは

もうそろそろ俺抜きでやらせてやろう
ってことだった。

練習試合でさえ、
どうだった、打ったか、エラーしなかったかと。
聞きたい気持ちをぐっと押さえて、
野球に関しては口を閉じた1年だった。

さて、シュンタロー
今回は「17」番もらってきて、
正直俺は何も言えなかったよ。

これまでレギュラー落ちたことなかったからな。

それはシュンタローにとっても
やっぱりショックだったんだろう。

関西遠征や最近の練習で

かなりアピールしたらしく

「おとー、俺多分一番ででるから!」
とか
「おれホームラン打つから」と
普段は言わないことを豪語した。

まあ、おとーとしては
今はまだ興奮を抑えて静かに見守るだけにとどめよう。


走れっ! シュンタロー (高校野球編)-tutinoyouni

雨だろうが風だろうが、ここの練習は半端じゃない。
なんせ、練習が終わってからが本当の練習、みたいな感じなので、もおう、帰ってくると

ドタン!

そんな音を立ててひっくり返るのだ。

そうしてポロリと

土のように眠りたい……



4泊5日の冬合宿へ出発だ。一番嬉しいのはおれと、かみさんだ。
この4泊5日こそ我々の休日なのだぁ。
さて海ベリでの合宿どんな顔して戻ってくるのだろうね。
正月を過ぎれば春大会まですぐだなあ

ちょっと故障気味だからちょっと心配だが、
まあなるようにしかならんよね。

そうやって、人生を生き抜く知恵を一つでも得てほしいもんだ。
お帰りー おとう

ほとんど俺より遅いけどたまに早く帰っているときは、
そんな声で俺を迎えてくれるシュンタロー。

それが転がったままテレビを見るでもなく弛緩しきった体。

きつかった~

高校の練習でへばったとはいっても、それでも家に帰るまでには
体力も取りもどし、食事をするシュンタロー。

飯を食えないほどのへばりは、初めてだったね。

超がんばり屋で、へばったりするのが絶対見られたくない
ええかっこしいだから、その練習内容も想像できる

それでも何とか風呂に入ると、
すき焼きの残りを小鳥みたいな小さな口で喰ってた。



まあ、がんばれや!

おとうには今はそう言うしか出来ないさ




ちまたに野球関係の書籍のなんと多いこと。
しかもどれも素晴らしい。
ただ僕が一つ思うのは、あまり独創的なものがないのが残念だな。

同じことをしたんでは同じ人間にしかならない。
あとは時間のかけたによるということになるのかな。

近年ピッチャーは落ちる系の珠が主流でありますが、
ワールドクラシックの韓国と日本しかり
松井秀喜しかりイチローしかり
さらには女子ソフトジャパン

どうも野球の洋は東高西低であることが決定的であります。
でも他の競技はと言えば対世界と東洋はまあ相変わらずの成績であります。

ここに隠された連鎖を私は発見したのです。


結論は文字文化の違いです。

縦書きと横書き。東洋は主流は縦です。
当然目の動かし方に違いがあります。
横動きはストレート
縦は落ちる系

世界を揺るがす発見でした。

学童に限らず野球選手達にはたくさん本を読ませましょう。
たとえば文庫は1ページ約20行、20回の縦運動が出来ます。

知らず知らずに目のたて運動系の筋肉をつけ
さらに勉強もするから頭にも当然良い。

そしてその練習に大切なことはやはり
どの筋肉を鍛えているかという意識です。
そこは落とすと効果半減です。

風が吹けば桶屋が儲かる

大好きな言葉であります。
物事には必ず連鎖があります。
目に見えない連鎖。
ここに冒険小説的ワクワク感があるのです!


休日にこんなところでラーメンを食べている不思議さ。

提出物出さず、遠征から取り残され帰宅したシュンタロー。
何と今日はじいちゃんの命日だ。
野球野球でお墓参りに行けなかったからこの機会を逃すまいと
俺は強制的にシュンタローを墓参りに連れて行った。

その帰りの出来事だった。
25食完食で永久無料券!!
そんなものに目が眩んだわけじゃないが、
大ザルの上に40センチは積み上げられたつけ麺の山のような挑戦状に
シュンタローの挑戦魂が燃えた。

誰が見たって無理!

でも挑戦とは無理を承知でやるものさ。

5食 10食15食20食25食
すべて700円
ただし15食以上は残すと2000円の罰金だ

おとうっ、俺挑戦してぇ

オーケー、やったらいいさ。
シュンタローの目がギラギラ輝いた。

走れっ! シュンタロー (高校野球編)-らーめん

誰も完食なんて期待してない。
うれしいのはこの人前にさらされて挑戦する度胸と気持ちだ。

全くバカな挑戦さ、でもバカなことが出来る素晴らしさだ。
俺はそれだけで満足だ

一時間という制限時間で結果~っ

シュンタローには最悪の事態だったね、
顔面蒼白!!
トイレに駆け込んでしまった。

いつも以上に食べられなかったことを
帰り道悔やんでいた。でも、教訓は得たようだった。

ペース配分と、積み重ねた練習さ

もう二度とやらないかも知れない。
こんなことだけど案外一生の思い出になったんじゃないかな。
それが素晴らしい。

思い出が出来た一日なんて貴重だよな。







4時起きと言うのは正確じゃない。ストリートを終えた後、ちょっと飲み屋行って帰ったのが3時10分だったから、もう寝るまいと覚悟した。結局しっかりと時間が取れた中での弁当作りだったから、それなりに充実した。

おはよー

シュンタローの寝起きの第一声だ。そのトーンで気分はだいたい分かる。ふんふん、調子は悪くなさそうだな、なーんておとうは当て推量しながら、

おい、弁当箱は?

わりっ、忘れた。

……朝っぱらから怒ってもしょうがない。これがかみさんだったら大変だ。もうずーーーっと、ああだこうだああだこうだだからな。でもおとうはそんなことでは怒らんよ。出掛けに気分悪いと一日嫌な気になるからな。忘れたもんはしょうがない、しょうがない……。

今日はどこだよ

知らん

遠征はほとんどどこへ行くか関知してない。バスに乗って連れられて行く感じだ。
まあいい、みんなそうらしいからな、

サブの弁当箱はちょっと小振りなことと、弁当箱袋がぴったりということ。
おにぎりを入れるスペースがないのだ。
それでもいれようとして大きなおにぎりをおれは煎餅のように平たくしてみた。

 やめてくれーー!!!


シュンタローは悲鳴を上げた。

別に腹に入るのだから形はいいだろうに

おにぎりの概念を変えろよ!
今、時代は変化を求めているのだ!


……

元気に飛び出して行きました。


5時
街にはまだ夜の闇が残っていた
目覚ましを9時にセットして
おれはやらかいダウンの中にもぐり込んだ。
(なぜか今日はハードボイルドッだ)