WUGを知ったきっかけは山下七海さんだった。

けれども、WUGというコンテンツにしっかり触れはじめたのはアニメからだ。

いい作品だと思ったから、曲も聴き始めて、東北にも足を運んで、ライブにも舞台にも行った。

 

 

しかし、そんな僕が特にPart3のライブ以降、思ったことがある。

 

「あれ、これアニメWUG超えてるな……」

 

 

 

まあ、でもこの感想はのちに自分との解釈違いを生むことになる。

 

 

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Part1はそれなりに参戦していた。The エンタメ!みたいなライブで楽しかったが、セトリ的にもアニメとの比較をほとんど意識しなかった。

Part2はほとんど参加できず、唯一行った横須賀もセトリの情報をシャットアウトしていた&雨上がりのミライとSSA発表でそれどころではなかった。

 

僕は映画としても曲としても『Beyond the Bottom』が好きだ。

こんなブログ書いてるくせに好きな理由はきちんと説明できないけど、

分からない曲を分からないなりに聴き続けていたらなんとなく分かった気になってきた。

その「分かった気」をぶっ壊されたのが僕のPart3初参加となる徳島公演だった。

 

 

 

「?!何これ???」

 

 

目の前で起こっていることが分からなかった。

僕の知ってるBtBじゃなかった。

吉岡茉祐さん、そんな歌い方でした?

山下七海さんCメロ(?)でそんな笑顔でした?

他にもとにかく僕の知ってたBtBと雰囲気が違うと感じて、

脳がバグって訳も分からず、

サイリウムを白にするだけして振れず、

なぜか涙だけが流れ、

いつの間にか曲が終わった。

仙台でもSSAでもだいたい同じように曲を聴いていた。

 

 

 

 

でも、SSAで、『Beyond the Bottom』の聖地で、アニメを超えたわけではないんだと僕は思った。

SSAで「WUG最高」と言った田中美海さんがいた。そこには、片山実波ちゃんも隣にいた気がした。

 

他の曲で流れたアニメ映像を見た。

手紙では「WUGは"声優"山下七海の核です」「片山実波ちゃんありがとう」などなど(手紙パート記憶曖昧であんま覚えてないよ……と書いていたら、ファミ通さんあげてくれた……感謝です https://www.famitsu.com/news/201903/10173048.html )……多くのメンバーは「〇〇役△△」と名乗っていた。

メンバーのWUGとしての最後のブログを読んだ。永野愛理さんは挨拶では出さなかったもののブログで林田藍里ちゃんとの今後について言及してくれた。

SSAのセトリを自分たちで決めたというWUGちゃん、演出も自分たちで提案したものも多かっただろう。

手紙は紛れもなく、彼女たちの言葉だ。

そこには確実にアニメとキャラクターへのリスペクトがあった。

 

アニメを超えた訳じゃない、一緒に歩んできたんだと気づかされた。

 

 

 

はじめ、アニメWUG→ユニットWUGの還元が多かった。

しかし、他アニメとのタイアップの時期はユニットWUGやメンバー個人がWUGというコンテンツを引っ張って活動した。

だから、新章ではユニットWUG→アニメWUGの還元が増えた。

 

 

初めてのタイアップ『僕らのフロンティア』はWUGらしくないと一部で言われていたらしい。

新章は割と自由なアニメだった。

あの、重いアニメもよかったが、タイアップや新章は、アニメWUGと震災に極端に悪く言えば"視野を狭められていた"(本当にうまい言葉が見つかりませんが……)ユニットWUGへの「こんな風にしてもいい、もっと自由でいい、楽しんでいい、色々なことに挑戦して欲しい」というメッセージだったのかもしれないと今になって思う。

 

新しいことに出会うのは なぜ 予測もできない方角から

まだ知ってる世界が狭いよと 笑いながら試すみたいに

 

もしも誰かひとりが暴走しても 進める準備してきたはずだ 

笑顔をくれるきみの声が わたしたちをもっと大胆にするよ

 

タイアップや新章とともに「創造できる明日へ歩き出そう」としたのだろうと思う。

こんなに自由でも、楽しくても、ここは今までのつながりを切らない、この先にもきっと続いていく、

過去と未来がつながってる場所」だから、と。

過去へのリスペクト、作品へのリスペクトは忘れずに、ユニットや個人としてのWUGを育てようという意識の新章だったのではないか。

もっと自由に。

 

だからこそ

7人のセンス 7人の個性たち 重ね合わせ 大きくなろう

Seven Senses Wake up Go!

なのだろう。

 

誰かのツイートで

アニメWUGちゃんを「七人」

ユニットWUGちゃんを「7人」

と表しているのを見かけ、この記事を書くにあたって『7Senses』の歌詞表記を見直して「なるほどなぁ」となった。

そういえば、この曲は声優ユニット「Wake Up, Girls!」として歌っていたんだっけ。

新章のモーションキャプチャーの意図もうまく言えないけど、このあたりにもありそうだ。

 

 

『7Senses』がワグナーに刺さるまでに時間がかかったのは、アニメとユニットとの解釈違いがあったからで、それを埋めたのはPart1だったんだと考える。

 

 

『7Senses』やアニメタイアップ曲は最初から声優ユニット「Wake Up, Girls!」の曲として生まれた。

でも、それ以前の曲の多くはアニメ「Wake Up, Girls!」の曲として生まれたものが多い。

『Beyond the Bottom』や『タチアガレ!』はその代表格だ。

全33公演のツアーの中で、これらの曲を声優ユニット「Wake Up, Girls!」の曲として落とし込んだのだと僕の中で結論を出した。

だからこそ『Beyond the Bottom』の衣装はもはやあのメモリアル衣装でいいと僕は思っている。

というか声優ユニット「Wake Up, Girls!」としては『Beyond the Bottom』はあの衣装で歌うべき曲なのかもしれない。

 

徳島の『Beyond the Bottom』、きっと山下七海さんは今までの活動、想い出から、あの場で出てきた気持ちをそのまま歌にのせたんだろう。

 

そう、仙台公演で吉岡茉祐さんは「わたしたちの魂を聴いてください」と言って『Beyond the Bottom』を始めたんだった。

 

 

「魂」

 

 

Change you mind, my friend で手を取り合い、人間に戻ったWUGちゃんたちは

過去の衣装、過去の想いを胸(というか服全体)に前を向き祈りを捧げる。

そして、混沌となったこの自由から逃げ出す。

HOMETOURのPart3で『Beyond the Bottom』が辿り着いた先は『タチアガレ!』で、

この曲でも「この祈りよ届け」と言う。

 

そんなWUGちゃんたちが祈ったもの

『タチアガレ!』の次は『TUNAGO』だった。

これが声優ユニット「Wake Up, Girls!」としての答えなんだと、僕は解釈をした。

 

 

 

 

ひとつ みんなでひとつ 答えはひとつだね

でもすべてじゃない

 

 

 

 

さて、今日は2019.3.11だ。

声優ユニット「Wake Up, Girls!」自身が想いをつないだ答えのその先に、僕は何を見るだろう。

つながれたものだけがすべてじゃないとするなら、これからの僕は何をつなげられるだろう。

 

愛をこめてGO

(画像は https://www.famitsu.com/news/201903/10173048.html より)

 

 

 

 

 

とりあえず一時間後の僕は黙禱してると思います。