空飛ぶ広報室/有川浩
読了!
この本は私が本当に大好きな本の一冊です。まず、キャラクターが素敵。空井さん稲ぴょんはもちろん、詐欺師鷺坂室長、比嘉、片山、柚木、槇などの広報室の面々、そしてその周りの人々。惹きつけられること間違いなしです。
空井は、自分に罪はない交通事故でP免(パイロット免許はく奪)になってしまいます。幼いころから熱望していたブルーインパルスのパイロットの内示を受けた矢先の事故。悲しいはずの空井はしかし、荒れることもなく、腑抜けたように日々を過ごしていました。そんな空井の配属先は、空幕広報室。航空自衛隊の広報活動を担当する部署でした。そこで出会ったガツガツ系TVディレクター、稲葉リカ。二人の出会いは、二人をどのように変えていくのでしょうか。そして、それを冷かしつつも見守る広報室のメンバーのエピソードも繋がり、広報室の一年はめまぐるしく過ぎていくのです。
空幕広報室の活動を通して、自分は”自衛隊”に偏見がなかったかと考えさせられました。「自衛隊で働いているのもフツーの人」という言葉が強く印象に残りました。そしてその反面、「自衛隊をヒーローにしないでほしい」とも。2011.3.11の東日本大震災を経て挿入された、”あの日の松島”を読んで、より一層その言葉は刺さりました。あの日から、自衛隊の皆様が精力的に活動してくださったおかげで、私たちは今こうして普通の暮らしを取り戻しつつあります。それに対して私たちは、お返しができているのでしょうか。それを当たり前ととらえて、知る努力を怠っているような気がしました。私自身、もっと勉強しなければならないと思います。
個人的には柚木と槇のエピソードがとても好きです。男に負けまいと張り合ってしまう柚木と、放っておけない槇、そして見守る鷺坂。柚木が暖かさに気づいたとき、私の心もほっこりとしました。
空井さんと稲葉さん、周りの人々の変化を楽しませつつ、考えさせるテーマを投げかけてくる一冊だと思います。
空井さんと稲葉さん、周りの人々の変化を楽しませつつ、考えさせるテーマを投げかけてくる一冊だと思います。
