フットボールのコーチが次の対戦相手の試合映像を見ながら作戦を練るように、オバマ陣営も大統領選挙で利用できる材料を求めて共和党候補指名争いの様子をじっくりと観察している。
その結果、共和党候補として指名される可能性が最も高いミット・ロムニー氏について、どんな強みと弱みが分かってきたのだろうか。大統領選での勝利に必要な270人の選挙人を獲得するための戦略を決定するには。まだ読み切れない部分がある。
もちろん、11月の大統領選がオバマ大統領とロムニー前マサチューセッツ州知事で争われるという保証はない。ロムニー氏はまだ共和党の指名を獲得していないからだ。ただ13日のアラバマ、ミシシッピ両州の予備選で少しは先が見えるかもしれない。仮に、ロムニー氏が弱いとされる伝統的なディープサウスのこれら2州でロムニー氏が勝利すれば、指名獲得へかなり近づく。
しかし最終的にロムニー氏が広く支持を集めると仮定して、これらの予備選がどんな彼の強みを見せてきただろうか。
ロムニー陣営にとって最初の朗報は浮動票の多いスイングステートであるフロリダ州で圧勝したことだ。フロリダ州はオバマ大統領を勝利に導く可能性のある州である。仮に民主党が、2004年の選挙で結局はブッシュ前大統領に敗北した民主党候補のジョン・ケリー上院議員が勝利した全ての州で勝つことができれば——選挙のプロによると民主党にとっては必要最低限の州だ——それに単純にフロリダ州を加えれば、オバマ大統領は十分な選挙人を獲得できる。ロムニー氏がフロリダ州で勝ったことで、この民主党の楽勝コースは障害に突き当たった。
加えて、ロムニー氏は別のスイングステート、ネバダ州でも強いように見える。ネバダ州には組織化された運動と、まとまった数のモルモン教徒がおり、ロムニー氏に有利だ。この州は、オバマ大統領にとっても勝利へのカギとなる州である。フロリダを逃した場合のオバマ大統領勝利への道には、ネバダ、コロラド、ニューメキシコの西部3州での勝利、特にネバダが重要だ。
さらに広く見ると、人口統計学上の分析からロムニー氏の支持基盤として表れてきたのが年配の有権者だ。年配者は多くの重要な州でロムニー氏に票差を与えてきた一方、オバマ大統領があまり強い支持を獲得できていない年齢層だ。投票率の高いグループでもある。
ロムニー陣営にとってまた別の朗報は、2008年の選挙でオバマ大統領の支持基盤となっていたスイングステートのいくつかの大きな選挙区で大勝したことだ。たとえば、オハイオ州のカヤホガ郡やフランクリン郡だ。仮にロムニー氏がこれらの場所でオバマ大統領の票に切り込むことができれば、そしてさらに共和党が安定した支持を得ている州を守ることができれば、ロムニー氏の立場は大いに改善する。
それでは逆に、どんなロムニー氏の弱みが表れているだろうか。
オバマ陣営のアドバイザーらは、その答えはまず有権者のなかでも重要なグループ、無党派層にあると考えている。自ら無党派を名乗る有権者の多くは今年、共和党の予備選に投票した。だが、ロムニー氏は現在までのところ、出口調査が可能だった14州のうち、わずか4州で無党派層の支持を勝ち得たにとどまった。ロムニー氏が大統領の本選で共和党の保守派を沸き立たせることができるかどうかについて様々な意見が飛び交っているが、彼にとって大きな問題は、本戦で2党の勝敗を決する役目を果たす無党派層からの支持にあるのかもしれない。
オバマ陣営はこれを重要だととらえている。選挙事務長のジム・メシナ氏が指摘するように、ロムニー氏が「無党派層の支持を勝ち取ることができる候補と言われてきた」ためだ。
オバマ陣営が利用できるロムニー氏の弱みは若年層の有権者だ。ロムニー氏の強みである年配層の裏返しである。出口調査でこれに関する情報収集が可能だった12州のうち9州で、ロムニー氏は18~29歳の年齢層の支持率で他の候補に負けている。オバマ大統領はもともと強い支持基盤である若年層向けの選挙運動を強化することになりそうだ。
オバマ陣営はまた、地図上の重要な2カ所に好機を見出している。1つは重要なスイングステートのコロラド州で、ロムニー氏が党員集会でリック・サントラム元上院議員に敗北を喫した州だ。ロムニー氏のコロラド州における支持基盤の弱さは、オバマ大統領が西部全域で勝利できる可能性があることを示唆している。
2つ目は南部全域だ。13日の予備選で様子が変わるかもしれないが、現時点まででロムニー氏はサウスカロライナ、ジョージア、テネシーの3州で劣勢だ。またほとんどのディープサウスでは単純に、オバマ大統領やほかのどんな民主党候補も支持が得られない一方、ロムニー氏のこの地域での弱さがオバマ大統領に有利となり、南部のスイングステートであるノースカロライナとバージニアの2州を、前回と同様に今回も取れる可能性がある。さらに興味深いことに、伝統的に左派のジョージア州でオバマ陣営は、勝利への道が、たとえ細い道であっても、存在するかどうかを探っている。
しかし現時点では、最も重要なスイングステートであるオハイオ州については、どんな結論を導き出せばいいのか全く不透明だ。ロムニー氏はオハイオ州で勝利したが非常に僅差だった。試合の映像から唯一わかることは、様々な動きに備えなければならないということだ。
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しかし最終的にロムニー氏が広く支持を集めると仮定して、これらの予備選がどんな彼の強みを見せてきただろうか。
ロムニー陣営にとって最初の朗報は浮動票の多いスイングステートであるフロリダ州で圧勝したことだ。フロリダ州はオバマ大統領を勝利に導く可能性のある州である。仮に民主党が、2004年の選挙で結局はブッシュ前大統領に敗北した民主党候補のジョン・ケリー上院議員が勝利した全ての州で勝つことができれば——選挙のプロによると民主党にとっては必要最低限の州だ——それに単純にフロリダ州を加えれば、オバマ大統領は十分な選挙人を獲得できる。ロムニー氏がフロリダ州で勝ったことで、この民主党の楽勝コースは障害に突き当たった。
加えて、ロムニー氏は別のスイングステート、ネバダ州でも強いように見える。ネバダ州には組織化された運動と、まとまった数のモルモン教徒がおり、ロムニー氏に有利だ。この州は、オバマ大統領にとっても勝利へのカギとなる州である。フロリダを逃した場合のオバマ大統領勝利への道には、ネバダ、コロラド、ニューメキシコの西部3州での勝利、特にネバダが重要だ。
さらに広く見ると、人口統計学上の分析からロムニー氏の支持基盤として表れてきたのが年配の有権者だ。年配者は多くの重要な州でロムニー氏に票差を与えてきた一方、オバマ大統領があまり強い支持を獲得できていない年齢層だ。投票率の高いグループでもある。
ロムニー陣営にとってまた別の朗報は、2008年の選挙でオバマ大統領の支持基盤となっていたスイングステートのいくつかの大きな選挙区で大勝したことだ。たとえば、オハイオ州のカヤホガ郡やフランクリン郡だ。仮にロムニー氏がこれらの場所でオバマ大統領の票に切り込むことができれば、そしてさらに共和党が安定した支持を得ている州を守ることができれば、ロムニー氏の立場は大いに改善する。
それでは逆に、どんなロムニー氏の弱みが表れているだろうか。
オバマ陣営のアドバイザーらは、その答えはまず有権者のなかでも重要なグループ、無党派層にあると考えている。自ら無党派を名乗る有権者の多くは今年、共和党の予備選に投票した。だが、ロムニー氏は現在までのところ、出口調査が可能だった14州のうち、わずか4州で無党派層の支持を勝ち得たにとどまった。ロムニー氏が大統領の本選で共和党の保守派を沸き立たせることができるかどうかについて様々な意見が飛び交っているが、彼にとって大きな問題は、本戦で2党の勝敗を決する役目を果たす無党派層からの支持にあるのかもしれない。
オバマ陣営はこれを重要だととらえている。選挙事務長のジム・メシナ氏が指摘するように、ロムニー氏が「無党派層の支持を勝ち取ることができる候補と言われてきた」ためだ。
オバマ陣営が利用できるロムニー氏の弱みは若年層の有権者だ。ロムニー氏の強みである年配層の裏返しである。出口調査でこれに関する情報収集が可能だった12州のうち9州で、ロムニー氏は18~29歳の年齢層の支持率で他の候補に負けている。オバマ大統領はもともと強い支持基盤である若年層向けの選挙運動を強化することになりそうだ。
オバマ陣営はまた、地図上の重要な2カ所に好機を見出している。1つは重要なスイングステートのコロラド州で、ロムニー氏が党員集会でリック・サントラム元上院議員に敗北を喫した州だ。ロムニー氏のコロラド州における支持基盤の弱さは、オバマ大統領が西部全域で勝利できる可能性があることを示唆している。
2つ目は南部全域だ。13日の予備選で様子が変わるかもしれないが、現時点まででロムニー氏はサウスカロライナ、ジョージア、テネシーの3州で劣勢だ。またほとんどのディープサウスでは単純に、オバマ大統領やほかのどんな民主党候補も支持が得られない一方、ロムニー氏のこの地域での弱さがオバマ大統領に有利となり、南部のスイングステートであるノースカロライナとバージニアの2州を、前回と同様に今回も取れる可能性がある。さらに興味深いことに、伝統的に左派のジョージア州でオバマ陣営は、勝利への道が、たとえ細い道であっても、存在するかどうかを探っている。
しかし現時点では、最も重要なスイングステートであるオハイオ州については、どんな結論を導き出せばいいのか全く不透明だ。ロムニー氏はオハイオ州で勝利したが非常に僅差だった。試合の映像から唯一わかることは、様々な動きに備えなければならないということだ。
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「取得元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120314-00000003-wsj-int」
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