今日は長女の結婚式であった。



昨年、次女が結婚し



結婚式での父の役割はわかっていたつもりだったが



人の記憶なんていい加減なものだと実感した。



でも心配ない。



少々間違っても、ほぼ誰も気づかない。



とにかく今日は、わが娘さえ光輝いていればいい。



わが子さえ、幸せであればいい。



花嫁の父はそう願う。













式の最後に娘が手紙を読む。



わが子が小さかった頃を思い出す。



ずっと昔のような気がする。



いろいろあったけど、あっという間だった。



不器用な娘は、加減すればいいのに



いつもバカみたいに難儀な人間に体当たりするヤツだった。



その一言を言わなければいいのに



バカ正直に口にするヤツだった。





これからは頼むから賢く生きてくれ。



花嫁の父はわが子の幸せだけを願っている。