祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
娑羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者もつひにはほろびぬ、偏へに風の前の塵に同じ・・・。
今は語り継がれるだけの出来事があった昔とは
想像もつかない壇の浦の海岸は、
赤間神宮に平家一族の墓を残すのみとなった。
赤間神宮には幼少で海に消えた安徳天皇が祀られている。
時代の大きな流れにのみ込まれたまま、
いつの世も権力の犠牲となった命がそこに眠る。
この海峡に吹く風は、その惨劇の風景でもあったのだろう。
悲しきかな、無常の春の風、
たちまちに花の御すがたを散らし
情けなきかな、分段のあらき浪、
玉体を沈めたてまつる・・・
いろんな想いがあったけど
唐戸市場で寿司をたべた。
おしまい。