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マーケティングサイエンス入門1

マーケティングサイエンス入門

7章「コミュニケーションと広告」

マーケティング・サイエンスとは...

マーケティング投資の費用対効果や、消費者の態度変容について、調査結果やデータを基にした定量的・科学的検証を加え、客観的な知見や戦略を導き出す考え方。多様な課題に対して、統計学や心理学などを駆使し、マネジリアルな意思決定をサポートする。

...とあります。定量的・科学的な検証はマーケティングプランを考える上で常に意識しておきたい要素です。そのプランが実際にどれほど効果を生んでいるのか、またその効果はどのようにして観測されるのかについて基礎的な知識を確認しましょう。


・広告のマネージメントプロセス
広告のマネージメントプロセスとは、大きく分けて以下の5段階を踏むことになります。

1 : 広告目的の明確化と目標の設定
2 : 広告予算の決定
3 : メディア選択とメディア計画
4 : 広告内容の決定
5 : 評価

広告効果を厳密に定義することは困難を極めますが、単純にモデル化する場合は以下のような要素を考慮すればよいでしょう。

 ・広告の効果反応の形状
 ・広告の残存効果
 ・他のマーケティング要因との相互作用

広告の効果反応をその期の売り上げと仮定したし、これをSとします。
さらに1期ごとの広告効果の減少割合をλとします。
さらに毎期に同じ広告量Aを打ったとして、それが及ぼす広告効果の割合をαとします。

つまりt期前に打った広告による効果はA*α*(λ^t)ということになります。
広告の短期効果(その期に打った分のみの広告効果)はt=0としてA*αです。

このモデルによるとある期における広告効果はそれまでの過去すべての時期に打った広告の効果を足し合わせるのですが、それは比率λの等比数列の足し合わせになることになります。

すると広告の長期効果(はるか昔に打った分の広告効果まで加味する場合)は減少等比数列を無限遠まで足し合わせればいいわけですから、その値は(A*α)/(1-λ)となります。

初期の広告効果(A*α)を1とした時、それがpまで減少するのにかかる期間kは、
λ^k=r より
k=log r/log λ  です。

100近くの調査によると、期間を月に換算したλの平均値は0.775だそうです。

つまり広告は1ヶ月古くなるごとに23%効果が減少し、6~9ヶ月で10%未満になります。

そして広告の短期効果を1とした場合、長期効果((A*α)/(1-λ))は約4.5にもなります。

広告の残存効果が大きな比重をしめていることが分かります。ここではこの数値的な概略だけ覚えておいてください。

最後の「他のマーケティング要因との相互作用」ですが、ここには一部合理的でない要素も含まれる場合があります。

総じて、企業が十分な検証を行わず広告を打っている理由として大きく4つが挙げらます。

1 : 広告クリエイティブのテストを行うことにかかる余計なコスト
2 : 広告代理店の役割(代理店側は広告量を単純に増加させたほうが利益がでる点や、クリエイター側からの過度な広告テストの拒否)
3 : 競合会社が広告を打った場合、自身も広告を打たなければシェアを奪われてしまうという恐怖感
4 : 広告主側である企業内で、広告予算が毎期の売り上げをベースに一定率として常に定められている点

とはいえ、近代のWEBを多分に活用したマーケティングでは、上記1,2の理由はかなり改善の方向に向かっているのではないでしょうか。