北朝鮮の労働新聞は朝鮮労働党の機関紙であり、北朝鮮最大の日刊紙である。1945年11月1日に「チョンロ」の名で創刊され、1946年9月1日に「労働新聞」に改称された。北朝鮮における新聞の役割は、"指導者の求める自然、社会、人間を改造するための闘争 "である。そのため、この新聞は主要な問題について北朝鮮の指導者と政権の見解を徹底的に代弁している。

 

本社は平壌。1972年11月から発行され、1974年には6ページに拡大、現在の発行部数は150万部。写真と活字は主に白黒印刷だが、金正恩政権発足後はカラー印刷が増えている。指導者の名前は他の文字よりも大きく印刷され、指導者の発言は別のスタイルで書かれている。

 

新聞の1面と2面は政治に充てられており、北朝鮮の指導部を称賛する記事や政策関連の社説が定期的に掲載されている。3面は経済面で、各地域の経済発展に関するプロパガンダが掲載され、4面は北朝鮮の社会、文化、スポーツのニュースに充てられている。5、6面は時折国際ニュースを伝える。国内ニュースとは異なり、国際ニュースは自然災害、テロ、紛争などネガティブな内容がほとんどである。これは、国民が外の世界に憧れを抱くのを防ぐためである。

 

労働新聞で最も重要な記事は、金正恩委員長とその業績を称賛する社説と論評である。労働党の政策も重要だ。北朝鮮の労働新聞で刑事事件や政策批判を目にすることはない。一方、他国のネガティブな出来事はより詳細に報道される。北朝鮮には報道機関がない。この国では、新聞は指導者の業績を宣伝する手段にすぎない。