主人の父、おじいちゃんが8月末にお散歩中に倒れました。


幸い、大きな後遺症も無く退院し、これを機に私達の家から車で10分もしない老人ホームに入ってもらう事になりました。


おじいちゃんにとっては大きな決断です。


兼ねてから、一人息子なので近くに来て欲しいとは言っていましたが、やはり住み慣れた土地での生活から離れたく無い、と、一人で頑張っていました。


朝の好きなカメラ散歩中に脳内出血を起こし畑に顔を埋めて倒れたそうですが、一旦意識が戻った助けを呼び一人で救急車に乗って病院に行きました。






私たちは、その日の朝は丁度、おばあちゃんの3周忌のお墓参りで箱根のホテルに泊まっていて、旦那さんが先に朝ごはんの注文をして待っていてくれているところにおじいちゃんから連絡が入りました、


アメリカにホームステイしてた息子も含めてゆっくり久しぶりの家族の夏休みを過ごすはずが、一気に病院へ直行することに。でもお墓参りの準備をして来てしまっていたので、お墓参りを済ませて急いで病院に向かいました。


幸い、脳内出血の場所は身体機能に影響を及ぼすところではなかったのですが少しずれていたら左半身不随になってたそうです。


それから一か月。一人で住む訳には行かないおじいちゃんのショートステイ先の手配、介護保険申請、東京での施設探し、おじいちゃんの実家の片付け、近所への挨拶周りやお礼の手配、仕事の昼休みは電話で潰されることも多々。


そんな最中に矢野顕子さんの推し活もすべてやりました。


でも何とか、良さそうな場所に決まり、今週末引っ越しです。


おじいちゃんは、カメラが趣味で実家にはカメラが死ぬほどありました。家を空けていると、どんどんカメラが痛みます。平日に介護保険でどうしても実家に行かなくてはいけない日があり、その日にカメラの処分の手配をしました。


50年のコレクション。かなりの値段がつきました。老人ホームに持っていく訳にも行かないし、おじいちゃんは、倉庫を借りる話もほのめかしましたが、そんなことするくらいならば自分で処分した方が良いのでは。旦那さんから話して貰い、おじいちゃんは決断してくれたようです。


実家の片付けは、とにかく必要なものを取り残さないため、出て来たもの、書類一つ一つの要不要ではなく、


これは何? 


と具体的に書き込み調査しながら処分します。めちゃくちゃ疲れました。


本来ならば炊き上げをしなくてはいけないものたちは,綺麗な白い紙袋に塩をかけてまとめ、三人で深くお祈りを捧げてから、燃えるゴミにしました。


後は、一気に処分業者さんに丸投げです。かなりの値段を言われましたが実家に通って自分達で分別して処分することを考えれば、安いのかもと思いました。


色々な大切なものを引き上げた後の家。意外にもおじいちゃんは、


やー、スッキリした。


と言ってました。夏に娘がおじいちゃんの家に行った際、ボソっと、


凄い、カメラだらけ真顔


と呟いたのが刺さったそうで、自分でも何でこんなに集めたのかな、孫娘に呆れられたよな、と、思ったそうです。


倒れた事はたいへんだったけど、幸いにも後遺症も無く眺めの良いお部屋もゲットした新しい東京での生活が始まります。


カメラやパソコンが好きで家電をずっと買って来たおじいちゃん。一気に強制断捨離させられたわけですが、満更でもなさそうでした。


煩悩を捨てる。


そう、人はそうやって最後は身一つになって行くのよね、と、おじいちゃんのことを今回見守りながら思いました。


そして、おじいちゃんの転居遠見ていて、人の繋がりや情ってものは、最後まで色んな形で残るから、日々、悔いのない様に生きなくては、とも思いました。


おじいちゃん、東京へようこそ‼️