春の運動会が終わった頃、娘は給食が怖いと言い出した。担任の先生はベテラン先生。凄く怒鳴るらしい。学校公開で教室の外を通った時、真の様子が漏れ聞こえた。こんな怒鳴り方をするんだ、大人でもしんどい。。


給食を完食しないと、怒鳴られる。学校へ行けなくなり始めていた。担任の先生と対峙は無理かな、恐らく話が通じないだろう。娘にしわ寄せが行くだけ。子供専門の診療内科と学校カウンセラーの先生に頼る事にした。


専門医の先生は、家の食事もままならなくなり、痩せて弱って行く娘に動揺する私の支えになってくれた。送ってでも学校には行かせること。家では食べられるものを好きなだけ食べさせて栄養の心配はしないこと、二つだけを指示された。カウンセラーの先生からは、保健室で食べることを勧められた。毎日通っていたらしい。同じ様な子達が他にも居たみたい。


夏休みにリセットするために、海外のキャンプに入れた。世界は広くて、給食が食べられないなんて大した事じゃないと体感して欲しかった。英語はほとんど通じない、お兄ちゃんとはクラスも違う。でも、やりたいことやり放題の大自然に囲まれたキャンプは大きな自信となった。二学期、何事も無かった様に学校に行き出した。


ストレスが食欲に繋がる問題を成長期に抱えてしまうと、拒食症のリスクを想定しないといけないらしく、二年間の経過観察を勧められた。45分間、1-3ヶ月に一度。いつも最後に、「良くやれてるよ」と、送り出してくれる先生との時間は、私にはご褒美だった。


今は、


〇〇先生怒鳴る先生、今でも話しかけてくれるけど、みんなで、キモ!って無視するんだ〜


と言うまでになった。そして今日、最後の経過観察だった。また、いつでもおいで、と言われて、終診となった。


帰り道、二年で彼女が別人の様になった事を振り返った。私も親として変わった気がする。先生との二年が親子を成長させてくれたのかな。そんなことを思った。強い日差しを沢山浴びれる様に、寄り道しながら。