SE工法と軸組工法の違い | 建築士と新築戸建を建築する記録

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2024年後半に建築事務所と設計契約を行い、新築戸建を建築する記録

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SE工法と軸組工法の違い

 

1階がワイドスパンとなるので、両工法どちらを選択するか建築士と相談した。

 

SE工法と軸組工法の違いについてと題したが、詳細な違いは他のサイトでもいろいろ記載されているのでそちらに譲るが、地震などの横からの力をどのようにして受けるかという点である

 

軸組工法については、各接点で接合されているが、がちがちに固められていないため、これを筋交いや構造用合板とを組み合わせることで、変形に耐えうる力を得る

 

SE工法は、柱と梁をがちがちの金物で結合することで、それ自体が変形に耐えうる力を得る

 

しかしながら、よくあるサイトで触れられていない点がある、梁の太さは、基本的に同じということだ。

 

つまり、いくら各接点をがちがちに固めようとも、それぞれの柱や梁が垂直方向に耐えうる力はかわらない

 

割りばしで考えてみれば明らか、門型のフレームを作り、接点を固めても、その柱や梁の上における重さは変わらないだろう

 

ここからが本題なのだが、いままではSE工法やそれに準じる工法であれば、開口部を大きくとれると思っていたのだが、それをしようと思うと、そのスパンに応じて梁がどんどん太くなる

 

これは当然だからあまり指摘がないのかもしれないが、またSE工法が地震への対応ということで考案されたから当然なのかもしれないが、消費者からしたら、スパンを飛ばせるメリットしかない(コストはかかるが)と勘違いしてしまう

 

梁が太くなるということは、階高が必然的にあがる、天井高が下がるということとなる。

上手くすれば梁を隠したり、低い部分が問題ないのであれば表したりすることもあるのかもしれないが。

 

結局のところ、SE工法をしなくとも、同様のスパンをとばして梁を太くし、ちゃんとした(余裕をもった)構造計算をしてOKとなれば問題ないと思うので、SE工法はそれでも、壁を削りたいとかの必要性がない限り、安全そうだからやってみるというのは、無駄なお金かとも思う。

 

ただし、同じ柱・壁量だと、金物を使っている分強度が増すので、その安心を買いたいというのであれば個人の価値観かと思うし、あり得る選択肢でもある。しかしそうだとすれば、構造計算で余裕をもってやってもらえるような設計をあらかじめするのが良いのではないだろうか(そのうえでさらにSEというのであれば否定はしません)。