ごく小さいオープンスペースなので、他の人が治療を受けているのが丸見え・丸聞こえです。
それぞれが興味津々でその様子を見守っています。(赤裸々な悩みがある人は気を付けましょう)
施術は5分~10分くらいで、体に何も問題がない人はすぐに終わります。

はじめに挨拶や問診などもなく、師に背を向けて座ると施術はスタート。
首、耳のつけね、こめかみ、頭部、目頭などを触られます。
特に痛みはありませんでした。
次に仰向けで横になり、足の指を木の棒で触られます。

痛っ!!!!!!!!!!!

痛みが出ると、体に悪いところがある証拠。
足裏マッサージに行っても痛みは感じない方ですが、これは声の出るほどの激痛です。

「腰。それと肩」

うわっ、ガチだ…。
腰痛は2年以上、肩は2~3ヶ月前から原因不明の右肩痛が続いていました。

痛ーーーーーーーーーっ!
もう一ヶ所激痛が走ります。

「××××××××」

えええええ!?
それ当てちゃう?????
症状は伏せますが、まさに私を悩ませる問題をドンピシャで指摘されました。

師は何かを描くように私の体をなぞります。
お祈りをしているのでしょうか。
その後、激痛が走った部分を再度同じように触るんですが、まったく痛みがありません。

「OK、治ったよ」

ついでに飛行機で耳を傷めたことを告げ、この状態でまた飛行機に乗っても大丈夫か聞いてみました。
(↑完全に信じきっているのでとにかく何でも相談してみる)
すると両耳に思いっきり指を突っ込まれ、グリグリグリグリ押されました。

ぎゃああああああああああああああ
痛ーーーーーーーーーーーーーーーーーいっ!
うわあああああああああああああああああああああああああ。

「これで戻ったよ」

もう涙目。
後続の人たちを完全にビビらせたことでしょう。

少し話をした後「3日後にまた来なさい」と言われました。
「わかりました」と返事はしたものの、予定では私はもうバリ島にはいません。

貧乏旅行の私が日程を変えるにはかなりの勇気がいります。
隣の島に渡る航空券はすでに予約済み、安いクラスなので変更するには片道分ほどの手数料かかり、ホテルも直前なので100%キャンセル料がかかります。
でもたった今目の前で自分の身に起きたことを考えたら、お金なんて日本に帰って節約すればどうにでもなる、このままバリを後にしたら後悔するんではないか…と日程の変更を考え初めていました。




耳の痛みと日程どうしようでポーッとしながら師の家を後にし、バリ島(山の方)観光へ出発しました。


キンタマーニ高原。キンタm…
黒い部分は溶岩です。


キンタ●ーニ高原を下ってみました。



悪いことが起きるとここでお清めするそう。
ガンジス河にも入った私が入らない理由がない!
ただ着替えもタオルもない!
・・・次回行こう。



ガンジス河とは違って、たいていの沐浴場はわき水なので水が透き通っていてキレイ。



バリの山の方は棚田が多い。
気候が適していて、年に3回収穫できるそう。



観光を終えて夕方宿に戻ると、宿の主が前日夜のことを謝ってきました。
遅いので来ないと思ったそうです。
「はぁ?勝手に決めんなよ。許すわけねーだろ!!!」
とも言えず、大人なので穏便にすませました。
交渉するほどの英語力がないだけともいいます。

「これからの予定は?」と聞かれたので、
「王宮にダンス見に行こうかな」と答えると、
「うちの妻がダンサーだからバイクの後ろに載せてってあげるよ。今メイクしてるけど見に来る?」
なんたる偶然。
バリの風はとうとうこっちに向いてきたかっ!?



おしゃれすぎるご自宅(ゲストハウスの1階)にお邪魔。
奥さんメイク中。
なんだこの家、お金持ちなのかー???



王宮にて。


私は過去にデング熱(蚊にさされてかかる病気)をやっているくせに、虫除けスプレーをしていなかったためにこの時すでに2~3箇所蚊にさされていました。
(2回目はデング出血熱となり重症化する恐れがあります)
ヤバイなーでも抜け出せないなーと思っていたところ、たまたま近くに座っていた日本人男性2人組が虫除けスプレーをしているのを発見!
「すみません、貸していただけませんか?忘れちゃって」
とあつかましくも拝借。
海の方から観光に来ていたお二人、ありがとうございました!


観賞後はコンビニとお土産屋さんを数件のぞいて、カフェでご飯を食べて帰りました。
ウブドの夜は早い…。



アジアによくある変な日本語のお菓子。
ちなみにMi(みい)はインドネシア語で麺。



日本風って何だ



この日の夜、バリアンからもらった薬(薬草のオイル?)を腰と肩に塗り、眠りにつきました。
翌朝目が覚めると・・・


3時間くらいは眠れたでしょうか、いろいろと予定があるので早めの起床です。
初日から、というより数日前からインドネシアに拒絶されてる感満載のわたくし、2日目はどんな困難が待ち受けているのでしょう。
日本の名歌によると「どんなに困難でくじけそうでも必ず最後に愛は勝つ」らしいんですが、あいにく愛というものをここ数年持ち合わせておりませんので。

『 APPLESEED 』
目が覚めて外に出ると紅茶が用意されてました。

『 APPLESEED 』
シュガーポットの中にはありんこさん。

『 APPLESEED 』
持ち帰ったガルーダの機内食のパンを食べようと思ったらバターが液体でした。

『 APPLESEED 』
部屋の前の階段をあがると…

『 APPLESEED 』
ステキなお庭が広がっていました。

ぼーっとお茶を飲んだり、きれいなお庭を散策したり、宿のスタッフや家族、隣の部屋の白人お兄さんに「Morning!」なんて挨拶をされたりすると、
「もういいや、このままここにいたい。のんびりしたい。どうせ良いこと起きんし…」
とここから帰りたくなくなりました。

とはいえ本来泊まるべき宿に行かなければなりません。
シャワーを浴びて、バイクに乗せてもらい名残惜しくもこの宿を後にしました。
ちなみにスタッフに言ったらお湯は出ました。
シャワーレバーの青いマークの方がお湯、赤いマークの方が水って言われました。
知らんがな!!!!!



『 APPLESEED 』
こちらが本来のお宿。
このキレイさで1泊2,500円くらいなんだから、昨日の件が無ければ完璧です。

荷物を置くとすぐに出発です。
チャーターの予約は取れていなかったのですが、その件をTwitterで知った旅の達人が、日本からバリの知人に連絡をして別のところで車を予約してくれたのです。
感謝!ありがとう!!!



最初の目的地はバリアン某氏のところ。
バリアンというのは、その特殊な能力により心身を治療する人のことで、日本語にすると呪医師や呪術師といいます。
ヒーラーとかヒーリングいえばわかりやすいでしょうか。

占いなんかはまったく信じないどころか、朝の情報番組の占いコーナーや女子たちの「B型だからどうのこうの」なんていう話が苦手な私。
科学的なものはわりとすぐに信じてしまうけど、非科学的なものはほとんど信じない私。
大槻教授派であり矢追純一派ではない私。

そんな私がどうしても会いたかった某氏。
(伏せ字にしているのは、これ以上人に知られ人が増えるのは困ると本人がおっしゃっていたから)

それは私を日々悩ませる腰痛など、病院に通っても治らない体調不良をどうにかして欲しかったのです。
西洋医学、現代医学ではどうにもならないのであれば、私がそれまで否定的であった科学では解明できないもの(紐とけば師の技は科学的に根拠があるのかもしれませんが)、世界的に認知された師であるならば…とすがるしかなかったのです。


看板も何も無い師の自宅に着くと、治療を行うオープンスペースでは1人施術中、3人の欧米人が待機していました。

会えた…。

これまでインドネシアに拒絶すらされている感のあった私は、何らかのイレギュラーな理由、師の出張や体調不良(ご高齢なので)等でお目にかかるのも叶わないのではないか…という残念な結末をも考えていたのです。
さて、ここからが本編です。

成田空港第2ターミナルに着きました。
JALカウンターでお粥のレトルト持ち込みをお願いし、職員の方とともに荷物検査を通過。
JALの皆さんには本当に最初から最後までお世話になりました。



9/26で運行が終了してしまう第2ターミナルのシャトルに最後の搭乗。



まずは経由地のジャカルタへ。



機内でWi-Fiが使えます。
24時間で2,000円ちょっとです。


『 APPLESEED 』

特別機内食。

これはBLMLという、胃に疾患がある人などのための消化のいいお食事です。
持ち込んだお粥のレトルトは温めてくれました!すごい!
機内食は健康や宗教などに合わせていろいろなものがあるので、旅行前にエアラインのサイトをチェックしてみてください。
基本的に事前に連絡すれば誰でも好きなものを選ぶことができます。



間もなくジャカルタに到着という頃、第1のトラブル発生。
体調不良のせいか耳が気圧の変化についていけず(いわゆる耳が抜けない状態)、飛行機の高度が下がるとともに耳の痛みが増していきます。
ダイバーなので普通の人よりは心得てるつもりですが、何をやっても耳は抜けません。
踏んだり蹴ったりです。 

乗り継ぎのジャカルタの空港で薬を買おうと思ったんですが、首都の空港のくせに規模が小さく、薬局なんていう便利なものはありません(;´д`)
空港をウロウロしていると十字マークの場所があったので飛び込みました。
耳を指差して「from japan to jakarta i have ear pop」「pain」とか中2レベルの英語で話しかけました。
ear pop」はiPhoneに入れていた辞書で調べました。


サイレントカメラで隠し撮り

両耳に薬を垂らしてもらい、飲み薬を数粒もらいました。
公的なところだしタダかなーと思ったらきちんと100,000ルピア取られました。
いうても1,000円くらいですが('-')
テンパってたのでレシートを請求するのを忘れ、後日保険会社に請求できませんでした…。



続いて第2のトラブル発生。
乗り継ぎ便が遅れているのです。


この時点では1時間40分ですが、実際はさらに遅れました。
何にもない空港で何時間も何をしろと…。



飛行機の写真を撮るのが好き


何とかバリ島デンパサールに到着したところで第3のトラブル。
ディレイにより到着が深夜になり、空港のタクシーカウンターが閉まっているのです。
通常は目的地ごとに料金は決められていますが、もうぼったくりタクシーしかいません。
目的地ウブドまでは通常250,000ルピアのところ、600,000ルピアだとふっかけられ、なんとか粘って最終的に450,000ルピアで妥協しました。



イライラしながらタクシーの中でメールをチェックしていると、早くも第4のトラブル発生。
翌日チャーターしていた車の予約がきちんと入っていなかったのです。
もうダメだ、私はインドネシアに呼ばれていなかった…。
体調不良の時点で気がつくべきでした。
(※ちなみに、空港でインドネシアのSIMカードを購入して、日本でSIMロックを解除してきたドコモのスマホに入れて使っています)



1時間くらいで目的地ウブドへ到着したところで第5のトラブル発生。
予約していた宿が閉まっているのです。
門は開いているものの建物は真っ暗、いくら呼び掛けても誰も出てきません。
初めての土地な上に田舎なので人通りもありません。
終わった…。
ここまでインドネシアは私を拒絶するか!?

数十分経ったころ、近くの家に1人の男性が帰ってきました。
事情を話して一緒に叫んでもらうもののやはり誰も出てきません。
う~ん…う~ん…としばらく考えた後、近くで友人がゲストハウスをやってるのでそこを紹介するといい連れていってくれました。
助かった…。

$『 APPLESEED 』

通された部屋はアメニティーどころかタオルもありません。
ホットシャワーが出るって言ってたのに出ません。

もういいや、このまま寝よう。
カエルとヤモリの大合唱の中、汗だくな体をシャワーも浴びずにそのまま寝ましたとさ。