リクエストにお応えして、おまけ、蓮さんsideでいってみましょ~。(^_^)






桜舞う苑に---side 蓮---






青空に映える満開の桜並木を見上げ、蓮は愛しい女(ひと)と見たらもっといい思い出を作れるだろうと彼のひとの笑顔を思い浮かべ、顔を綻ばせていた。


昨日の内に今日はドラマの撮影で都心から少し離れた場所にロケに行くとキョーコから聞いていた。


…まさか同じ公園内だとは思ってはいなかったが。




「嬉しい誤算だな、蓮。」


「…そうですね。
盲腸炎になってしまった芳賀さんには悪いですけど。」



共演者の芳賀 梓が盲腸炎から急性腹膜炎を併発し、出演出来なくなったと聞かされたのは撮影場所である公園に到着してからの事であった。



急遽代役をといっても都心から離れた場所に来るまでには時間が掛かると監督が頭を抱えていたところに、こんな偶然があるのだろうかというタイミングで現れたのがキョーコだったのだ。




「まさか君だったとはね…嬉しい誤算でこういうの、人間万事塞翁が馬っていうんじゃなかったっけ。」



「ふふ、そうですね。」



紆余曲折を経て漸く交際を始めて1年。


深夜のドライブデートやマンションの部屋でのDVD鑑賞ばかりで、青空の下寄り添うなどしたことがない二人は、恋人同士の甘い雰囲気を出してくれという監督の指示をいいことにここぞとばかりにいちゃついていた。


滅多にないこのシチュエーション。


蓮が逃す訳は無かった。


代役がキョーコだと知った時点で、蓮は常日頃から持ち歩いていたモノをポケットにこっそり忍ばせていたのだった。



「…ねぇキョーコ、俺は君とこうして毎年桜を眺めていたいな…。
取り敢えず来年は花嫁姿で桜の樹の下、俺の横に並んで欲しい…ジューンブライドも捨てがたいけど今年のスケジュール一杯だからね。
俺を世界一幸せな男にして欲しいんだけど…全力で君を世界一幸せにする努力を、俺にさせてくれる?
最上 キョーコさん、これで君の左手の薬指を予約させてください。」



握り込んでいたプラチナリングを手を開いて差し出すと、一気にキョーコの頬が紅潮した。



「なっ…!!
こっ、これ、いっ、いつから!?」



「ん?
そりゃもう君と付き合い始めて直ぐに。
キョーコ以外お嫁さんにする気なかったからね。
キョーコが好きそうなデザインで、キョーコのサイズで作っておいたんだ。
…気に入らない?」



「…蓮さんのばか。
気に入らない訳がないでしょう?
でも…本当に私でいいの?
蓮さんなら選り取りみどりじゃない…。」



「…それこそばか。
俺が愛してるのは君だけ、他の誰でもない、最上 キョーコというたった一人のひとだけなんだ。
君以外のひととの未来なんて要らない。
欲しいのはキョーコ、君と紡ぐ未来だけなんだ。
ちゃんと答えて。
キョーコ、君も俺を欲しがってくれる?」



蓮が思いの丈を目一杯ぶちまけると、キョーコは嬉しさのあまり大きな目を潤ませて頷き蓮の胸に頬を擦り寄せる様にして抱きついた。



「…はい。
私も蓮さんと毎年桜が見たいです。
来年の今頃、ちゃんと桜の咲く頃に併せてスケジュール空けなくちゃ。」



蓮さん忙しいから大変ですよと笑いながら上目遣いに潤んだ瞳を自分に向ける腕の中の恋人に、蓮は嬉しさのあまり無我夢中で唇を重ねていた。



…そう、完全に仕事を忘れて。



「………おーい、蓮、キョーコちゃん。
続きはちゃんと仕事を終えてからやれ~。
今は仕事中だぞ~。」



冷静…というか諦観な社の言葉が蓮の耳に入ってきた途端、キョーコは慌てて蓮から離れたのだが、それはそれは嬉しそうに頭上の桜よりも満開の笑みを浮かべた蓮と仕事場、それもプライベートで濃厚窮まりないキスをスタッフの目の前で交わしてしまった羞恥に頭に血が昇り卒倒してしまい、当然だが撮影は一時中断したのである。



冷静さを取り戻した蓮とキョーコがきちんと仕事をこなしたのは、控え室代わりのバスの中で蓮が社から説教され、更に社長に事細かに報告され、卒倒していたキョーコが復活して落ち着きを取り戻した数時間後の事であった。




その時の撮影秘話が暴露されたのは暫く後の二人並んでの金屏風前であったのは言うまでもない。



「こっ、これっ、カ、カメラ止まってなかったんですか!?」



「……(-_-;)
…社長なら間違いなく撮っておいてこういう会見の時のネタにするだろうとは思ってたんだよね…。」


「………い、いやぁあぁ~っっ!!
お、お嫁に行けなぁいぃっっ!!」



「…何言ってんの。
俺のお嫁に来るんでしょ。
最高の花嫁を手に入れる為の馬の骨蹴散らし大作戦会見なんだからね、このくらいやらなくちゃ♪」



「れっ、蓮さんのばかぁああああ~っっ!!」




……呆れ果てた報道陣一同は口の中をジャリジャリさせながら共通して心の中で呟いていた。



(((((((馬鹿っプル…。(-_-;))))))))












という訳で蓮さんsideです!



馬鹿っプルぶりを強調してみました。



こんなおまけでいいかなぁ~!?(;^_^A

メロキュン卒論テーマに作ってみました。

……しかし甘くなったかな!?







桜舞う苑に





その日の撮影が急に延期になったのをキョーコが聞いたのは、ロケ現場に到着しても誰一人おらず途方に暮れて事務所に確認の電話を入れた午前8時の事だった。



『済まん最上くん!!
連絡が遅れちまった。
今日の撮影、今朝になって3日後に延期になったと言いたかったんだが…まさか…。』


「…はい、そのまさかでして…いまロケの現場まで来ちゃってます。
…自動的に今日のお仕事、これでお仕舞いです。
そういう事ならこのまま事務所に戻ってラブミー部のお仕事をしましょうか。」



『あぁ、いいよいいよ。
たまにはそのまんまオフにしてしまいなさい。
ここんとこ丸一日オフなんて取れなかったんだし、ゆっくりしなさい。
スケジュールはあとで明日の分をメールしておくからな。』



椹の一方的な休暇命令を受け取り、キョーコは一人ポツンと佇んでいた。



(…さて、どうしよう…。
  驚異的に珍しく学校も仕事もなし…。)



生まれてこの方、暇とはまるで無縁な人生を歩んできたキョーコにとって唐突なオフは困惑しか招かぬもの。


(取り敢えず気候も良いし…一回り散歩してみようかな…。)


都心から少し離れた場所にある大型公園の案内板を眺め、キョーコはぐるりと一周してみようと歩き出した。




「……えっ!?
キョーコちゃん!?」



見事な桜並木が目に入って来たところで、キョーコは聞き慣れてはいるがこんな場所で聞くはずのない声に呼び止められて振り返った。



「や、社さんっ!!
ど、どうしてこちらに?
あっ、お、おはようございますっ!!」



突然の遭遇にも決して挨拶を忘れない礼儀正しさに微笑ましいと思いながら近付いた社は、同じようにおはようございますと返しながら今日のキョーコのスケジュールをさりげなく聞き出していた。



「珍しいね~。
…あ、そうだ。
久し振りに見学する?」



願ってもない社の申し出に両手を挙げて即答しようとキョーコが口を開こうとしたのと同時に、スタッフが社に駆け寄ってきた。



「敦賀さんのマネージャーさんっ!!
すみません、ちょっと…。」



幾分顔色を悪くしたスタッフのただならぬ様子に、社もキョーコも何かトラブルが起きたことは想像できた。


…が。



「………ほぇっ!?」



気が付けばあれよあれよと話は進み、キョーコは急病で倒れた女優の代役としてロケバスの中でメイクを施されていた。



「きゃ~(。≧∇≦。)
こんな形で京子さんのメイクを担当できるなんてぇ~っ♪」



「業界じゃ素材として最高のモデルだって、裏から争奪戦になってるもんね~。」



最高に耀かせるわと意気込むスタイリストとメイクアップアーティストに苦笑しつつも、キョーコは《京子》として突如舞い込んだ仕事の内容に意識を集中させるのだった。




「……びっくりしたよ。
急な代役の筈が直ぐに来たっていうから誰かと思えば、まさか君だったとは…。」



嬉しい誤算でこういうの、確か故事で“人間万事塞翁が馬”っていうんじゃなかったっけ、と満開の桜を見上げながら笑う蓮の腕の中で、キョーコもまたクスクス笑いながらそうですねと甘える仕草をした。



シチュエーションとして恋人の雰囲気を出す事を許された二人は、実生活さながらの甘い雰囲気を周囲に撒き散らして二人だけの世界に入っていた。



(…こりゃ公表する気満々だな。)



秘密裏に交際スタートしてはや1年。


既に女優としても潰されないだけの実力と、大物からも可愛がられる礼儀正しさから、マスコミに叩かれる事もないだろうしなんら問題もないと、社長が大々的に発表したがっているのを知っていた社は、二人の成り行きを見守ることにしたのだが…。



(………何やってんだか。
…おいおいおいっ!!
…って、ちょ、ちょっと~っ!!)




恋人同士の甘い雰囲気を醸し出してくれと言われた二人が、小声で何を話していたのかまでは分からなかったが、蓮がキョーコの耳元で何か囁き、掌に握り込んでいた何かを見せているのは分かった。



そこまでならただの仕事上の演技だと誤魔化せたのに、頬を染めたキョーコが小さく頷いた途端とんでもない勢いで蓮がキョーコを抱き締め、唇を重ねたからその場に居合わせたスタッフ一同の驚愕たるや押して知るべし、である。



「やっ、社さんっ!!
ちょ、ちょっとあれっ…!!」



「…あ~、多分二人だけの世界に入っちゃって仕事を忘れてますから。
カメラ止めてください。
…おーい、蓮、キョーコちゃん。
続きはちゃんと仕事を終えてからやれ~。
今は仕事中だぞ~。」



桜舞い散る樹の下で濃厚な接吻を交わす二人に狼狽えるスタッフを余所に、最早見慣れたと言わんばかりの態度で注意する敏腕マネージャーを、これまたスタッフ一同の驚愕の視線が包んだ。



社の注意に我に返った二人が慌てて離れるも、嬉しさのあまり頭に花が咲いたかの様な浮かれきった様子の蓮と、衆目のある中で素に戻ってラブラブっぷりを自ら暴露した事に気付いて、羞恥のあまり頭に血が昇って卒倒したキョーコに、一同は生暖か~い目を向けるしかなかった。




……結局事が収拾し、落ち着いた二人がキチンと仕事をこなし撮影が終了したのは夕方になってからだったが、その時の撮影秘話が暴露されたのは暫く後の二人並んでの金屏風前であったのは言うまでもない。











~~あ゛~っ。ギリギリ駆け込み卒論なのに纏まりがなぁいぃ~っ!!(ToT)



……こりゃまた書き逃げだわ。(脱兎)(((((((・・;)



皆さんすんませ~ん!!
頑張っておられた研究員の皆さまの活躍を完全に見る側に回ってしまったゆ~れ~研究員ないりるです。


ここに改めてお詫び申し上げます。m(__)m



研究所閉鎖まで残すところ数日に迫っておりますが、完全にどスランプ状態に陥っておりますいりるとしましては何を書いていいやら…(ToT)



書けるようなら書きますっ!!



…でも期待はずれになりそうな気も…。(-_-;)