キョーコが蓮に台本を見せて相談した日から1週間後、問題のバラエティー番組の収録が行われた。



「~はい、それでは次の暴露話!」

司会進行の二人が紙を読み上げる。

「え~、カリスマロックミュージシャンの大好物は、プッ☆チ○プリンとお笑い番組…って誰が暴露してんねん、このネタ!」

司会者の一人、浜本が書かれたネタに突っ込んだ。
は~い、と手を挙げたのは“DARKMOON”の未緒を筆頭に数々のドラマや映画に出演し、女優としての名前の方が有名な、成人式を過ぎたばかりのタレント、京子だった。

「何や京子ちゃんかいな。
これ誰で、なんでこないな事知ってんねん。」

「え~と、今だから話せますけど、私と歌手の不破 尚さんって幼なじみだったんですよ。」

爆弾発言にスタジオ全体から”ええ~っっ!!“と声が巻き起こった。

「といっても、縁を切りたいくらいの腐れ縁てやつでして、一緒に学校行ってもろくな事ありませんでしたけど。
でも幼なじみでしたから、自然と観てた番組とか食べ物の好みとか分かっちゃうんですよね。
不破君の新たな一面って事で、ファンの皆さんが観てらしたらプレゼントはコンビニで売ってるお安いプリンをオススメしますね♪」

「貴重なネタ暴露やな~。
さてと、次いこか♪」

一つ目の暴露が済んで、もう一つの暴露話に進むまでの間に、キョーコは気持ちを落ち着けようと軽い深呼吸をした。
周りの先輩タレントや大御所俳優の話で盛り上がるスタジオの雰囲気が、これから起こるだろう大騒動で壊れない事を祈らずにはいられないキョーコだった。


「さ~!
最後はこちら!」

効果音に乗せて画面に現れた次のネタに、観覧客がざわめく。

“あの殿堂入り抱かれたい俳優No.1は、呆れ返るほどの食欲壊死?”


「今度は何やねん!
誰や、こないなネタ持って来たんは!?」

またしても手を挙げたタレント女優に、司会の二人も開いた口が塞がらない。

「えーと、もうお分かりでしょうけど、うちの事務所の先輩の、敦賀 蓮さんなんですが…。」

「大丈夫かいな!?」

「本人と事務所の許可は取ってありますので、問題なしです。
敦賀さんはあの体格にして、信じられないくらいお食事なさらない方なんですよ~。
だからお弁当持たせたり、お食事のバランス考えたり、結構大変なんです。」

「…ちょい待ち?
なんか最後にすごい爆弾落とさんかったか?」

確信犯的な笑みを浮かべた京子に、収録スタジオは大混乱に陥ったのだった。







…頑張ったのに…でも次こそ終わるもんっ!