語学ネタが続きます。

 

語学検定に興味がある方はご存知の方が多いとは思うのですが、各種検定は日本でしかほぼ知名度がないものと、国際的な規格に準拠したものがあります。

 

例えば、英語で言うとTOEICや英検は国内でしか役に立たないし、イタリア語で言えばイタリア語検定もまたしかり。かわりにTOEFL/IELTSやイタリア語で言うとCILS(チルス)などは国際的に認められたものになります。

 

そして、CILSなど(フランス語だとDALF/DELF)はCEFR「ヨーロッパ言語共通参照枠」というもののレベル分けに応じたグレードづけがなされます。基本的にA1, A2, B1, B2, C1, C2の6つのレベルで、右に行くほどレベルが高くなります。そして、B1以降はそれぞれのレベルに到達するまでのレベル間の隔たりが大きくなるとよく聞きます。

 

日本で主催されている○○語検定は、その言語によってレベル感がバラバラなので、CEFRで考えるとどのレベルになるかという情報がネット上で拾えるので載せてみたいと思います。

 

例えば、中級にあたる「B1」レベルに対応する◯◯語検定は。。。

英語:英検2級

ドイツ語:独検2級

フランス語:仏検2級

スペイン語:西検3級

イタリア語:伊検3級

 

画像は日伊学院からお借りしました。

 

ちなみに、英語はケンブリッジ英検が CEFRのA2~C2のスケールに対応しているように見えます。IELTSとTOEFLでB1に対応している点数の目安はIELTS 4.0-5.0、TOEFL iBT合計42点と書かれていました。

 

基本的に、日本の◯◯語検定よりもCEFR規格の各国語学試験の方が内容の分量が多くなっているようですし、より総合的な力を試されるようなイメージです。試験時間も長い。(金額も高い。笑)

 

また、同じB1レベルに当たる国内検定でフランス語検定2級とイタリア語検定3級を比べてみても試験内容は変わってきます。

例えば、フランス語検定2級では面接がありますがイタリア語検定3級ではありません。フランス語検定2級にはディクテーション(書き取り)がありますが、イタリア語検定3級はディクテーションはないけど作文があります、など。

 

同じ言語の国内検定と国際基準の試験の対比も、国内試験の異なる言語間の対比も、試験の形態や分量が違う以上、ピッタリの対応だとは思わない方が無難ですが、CEFRという共通の物差しで考えるとこんな感じよ、というご参考程度に。

 

言わずもがな、自分の目的に応じて試験を使い分けることが必要になりますね。

単なる力試しや勉強のきっかけ、もしくは日本国内で求められるもの(受験・就職)であれば気軽に受けられる英検やTOEIC、その他○○語検定でいいと思うし、国籍取得・留学・外国での就職となるとやはりCEFR規格だったりそうでなくとも国際的に認知度の高いものでないとダメ、ということになります。

 

お金と時間に余裕があって、海外志向があるのであれば、国際的な資格の方を目指しておいた方が後々何かの役に立つ可能性はあるでしょう。そして、何らかの役に立つかもしれないレベルを目指すならやはりB2以上(中上級以上)を狙った方が良いと思われます。

 

聞いたところによると、イタリア国籍を取るためにはCILS B2以上が条件だったり、フランスの大学ではDELF B2以上であればフランス語能力試験が免除される場合があるそうです。そういった点から考えても、ある程度の語学能力を外向けに証明できるのはCEFRのB2以上になるのだろうと感じています。

(ここでは、「そもそも語学よりも大切なものがある」というそもそも論的な論点は隅に置いておいておきますね。)

 

ここまで書いたことで国内の○○語検定やB2未満のレベルをディスっているように見えたらそれは誤解です。結局はほとんどの日本人にとっては資格そのものを取ることよりも、そこに向かって勉強することで力をつけることに意味があるはずだからです。そして、いきなりB2に向けて勉強したところで、それ以前の基礎が固まっていなかったら到底無理なわけで。

 

資格のきっかけがなくとも勉強するモチベーションや理由があったり、(すでにその言語を普通に使うことができている人も含めて)公式に証明したりレベルを自分で確認する必要がない人にとっては必要ないものでしょう。

 

そんなこんなで、イタリア語検定までもう少し。勉強頑張ります。

(ちょっと焦り。笑)