じんわりと もどってくる

 

いろを かんじて 

 

いろに ききながら

 

ちからを とりもどす ひ

 

 

 

こじまさとみ展

2023年11月13日(月)〜18日(土)

open 12:00〜19:00 

初日(月曜)14:00〜19:00 最終日(土曜)12:00〜17:00

at Pinpoint Gallery

表参道駅 B2出口より徒歩3分 A1 B3出口はエレベーター有り

 

木曜日のお茶会のお知らせ

11月16日(木)15時から、お茶をご用意してお待ちしております。

ささやかながら、お茶を飲みながら、ほっとひと息。

作品とともに、ひと時、ゆったり過ごしていただければ幸いです。

 

新刊絵本、『おいけちゃん、ちゃぽん』(月刊絵本「こどものくに」のたんぽぽ版 10月号/鈴木出版)

の絵本原画もあわせて展示します。

 

 

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おいけちゃんは、10年以上前に自作のお話と絵の中で生まれ、

その時は数ページの登場でした。今回は主人公。

ですが静かな主人公といいますか、自然体、

歩くたびに、ちゃぽん ちゃぽん と、水音がします。

おいけちゃん、一見、驚く方もいらっしゃるかもと思います。

あたたかい一冊になるよう、丁寧に進めながら制作しました。

 

制作中、以前よく見に行っていた池に足を運び、

子どもの頃遊びに行った池、他の池にも行きました。

池の近くにしばらくいると、鳥たちの声がよく響くのを感じます。

池はたいていもの静かな印象で、水面に映る模様の動き、

落ち葉がまわりだしたり、ぱちゃっとか音がしたりして、

風が吹いてきたこと、ザリガニのいることに気がついたり。

ちいさな動きやちいさな変化のように感じますが

紅葉の終わるころは、はっとするほど、もみじの落葉で染まった池になり

冬のある日には氷がうすくはり、早春や夏にはカエルの大合唱が聞こえたり。

季節や気候の移り変わりの中で、周りの自然も変化し、

池の中でも様々な命が育まれているのを感じて、

池がとても表情豊かに感じるのでした。

 

そんな中で、打ち合わせをかねて編集者の方と以前よく行っていた池に

ご一緒する機会がありました。

池を見ていたちょうどその時、カラスが池に降りたちバシャバシャ水浴びを始めて

そこだけ激しい水の動きがおきて、池はまた違う表情を見せてくれました。

私は何度かカラスの水浴びに遭遇していて、ラフに描いていたので

そのタイミングで編集者さんとこの光景に遭遇したこと、

「描いてね!」と念押し(?)、応援されたような不思議で、楽しい出来事でした。

 

こうした一つひとつのちいさな積み重ねを経て

『おいけちゃん、ちゃぽん』が出来上がってゆきました。

伴走してくださった編集者の方、応援してくれた身近な方々と猫いるよさん、

原画の色に近づけてくださった印刷所の方々にも感謝しています。

 

 

絵本とともに会場で、原画のおいけちゃんの世界も楽しんでもらえたら嬉しく思います。

 

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個展DMは、友人の川畑あずささんが制作してくださいました。

あずささんのデザインは、いつも思いを汲み取りながら温度があって

さりげなく遊び心も添えられていて素敵です。

DMは只今発送しているところです。楽しみにしていただけたら嬉しいです。

Pinpoint Galleryさんでも配布しています。

 

前回の個展は、期間中に東京都の緊急事態宣言が解除されて

すこしの緊張感、今とは違う状況でしたね。

時の経過をしみじみ感じます。

実際に人と会うこと、様々なことへの感謝と気づきをもらって

また再び同じ会場でできること、ありがたく感じています。

 

在廊日など追加のお知らせはまたご案内させていただきます。

個展では絵とともに、ほっとしていただけることを願っています。

 

長くなりました。

お読みくださり、ありがとうございます。

秋深まる日々、心地よく過ごされますように。