お相撲は拍子木の音と共に 一瞬にして江戸へ連れてっいってくれる。

鎖国のおかげだろうか 日本文化の極みが光る。


行司の衣装 あんな綺麗な服を着て審判するスポーツがあるだろうか。時折 あれはChristian Diorかと思うようなdesignもある。

現代のcawaiiが詰まっている。

呼出達の着物を収めたようなズボンも粋だ。


言葉は現代とは逆の使い方に聞こえる。

戦前の日本語はこういう使い方だったのだろうか。外国語を学ぶような感じで 段々慣れてくる。相撲を知り尽くした元力士達の解説はとても興味深い。


神事の塩を撒き 戦うのに綺麗に髪を整え 鬢付けの香り 上等のまわしをつけ さがりをつける。

力水をつけ 吐く時は白い紙で隠す。すばらしい。


時々髷も結えていないような新入幕力士が 優勝争いまで上がってくるが 経験が勝ち なかなか勝たせてはくれない。人生のようだ。

稽古に稽古を重ね 鍛えた者同士の戦いは面白い。

この世で一番短い戦いが気にいっていると 外国のファンが言っていた。

相撲は見ていると力が入り 観戦こりのようなものがある。勝ち星の数で日によって応援する力士は変わる。ずっと負けている力士でも 強い力士にだけ勝つ曲者的な力士に期待する。


この名前はあの親方のとこ?と想像でき 親がいいとその子どもを応援したくなる気持ちがわかった。

土俵をおりた花道の弟子や警備の親方達とのやりとりも趣き深い。

弟子達のおかみさんに着せられたような浴衣もかわいい。

桟敷席のお座敷前のお白いをぬった おねえさま方が 存在と共に華を添えている。


稽古が大事。一日一番。

お相撲は日本文化の骨頂だ。