この花を見るためにボルネオに行ったと言っても過言ではありません。
世界最大級のラフレシアです。大きなもので直径1メートルもあります。
つぼみから開花まで1年を要しますが、咲いているのはたったの3日、折角行っても見られる保証はありません。
何とかなるか、とりあえず行ってみましょう。
コタキナバルから現地ツアーに参加しました。「主な観光地を回り、運がよければラフレシアが見られる」というものです。
クアラルンプールからの若いカップルと3人だけのツアーでした。
女性がヒジャブで頭を覆っているので夫婦でしょう、イスラム女性が婚前旅行は考えられないですから。
ラフレシアはボルネオ島、スマトラ島を中心とした東南アジアの熱帯雨林に生息する寄生植物で、5枚の多肉な花弁は赤褐色。ハエなどの送粉者を誘引するために悪臭を放ちます。
19世紀に調査隊によって確認された時は「人食い花」と恐れられたグロテスクな花です。
英語が話せる彼女が「ラフレシアって知ってる?」と聞いてきました。
「もちろん、それを見るために来たの」
ツアーの終わり頃、どこかに電話をしていたガイドが「もしかしたら見られるかもしれない」と興奮気味で言いました。ベテランガイドでも、開花に遭遇するのは珍しい事のようです。
国は違えど同じ目的でここまで来た者同士、彼女たちと手を取り合って歓喜しました☆
我々の乗った四駆は、けものみちののような細い道に入り、途中道路が寸断されていてもお構いなしに進みます。こんな場所に咲いているのか・・。
ようやく一軒の民家に到着しました。この家に咲いている一本を見せてもらえるようです。見物料として日本円で千円ほど支払いました。
ラフレシアはこの家の大事な収入源らしく、花専用の屋根で守られ、柵が設けられ勝手に入る事は出来ませんでした。
少し離れた所から見るラフレシアは、黒味がかったワインカラーです。
葉も茎もなく、生気を失った花は造花のようでした。
写真で見るとオレンジ色の怪しい輝きを持ったものでしたが、これはこれで神秘的です。
どうやら咲いてから3日目の枯れ始めです。この頃が一番悪臭を放つらしいですが、家の人が見張っていて匂いを嗅げるほど近づけませんでした。
何はともあれ、わざわざボルネオまで来て、念願のラフレシアを見れたのはラッキーでした。
ラフレシアの花言葉は「夢うつつ」だそうです。
興奮冷めやらぬ中、夢うつつでホテルに戻りました。
枯れかかったラフレシア
満開だったらこんなに鮮やかなオレンジだったはず
グロテスクで怪しげ「うつぼかずら」も、ボルネオ島に生息する食虫植物です


