1日1回、下を押して下さい
今日は
18トリソミーという難病を持ち
15ヶ月で天国へ行った娘との話をしたいと思います
夕方
夜近くに
成育医療センターの地下にあるコンビニの
ジュース売り場で
夜のおやつを物色をしていると
隣からスッと
細い腕が伸びてきて
カフェ・オ・レというより
コーヒー牛乳というような
甘い甘い味のコーヒーを
一つ取っていきました
それは
若い男の人で
男の人というより
まだ青年という方がしっくりくる
細い腰から落ちそうな
ブカブカなジーンズを履いた人でした
彼は私服でしたが
わたしは ひと目見て
誰であるか気づきました
「先生
遅くまで
お疲れさまです。」
そう挨拶すると
丸い眼鏡の
まん丸い目をした青年は
すこし不意を突かれた表情を見せ
すぐに
目を細くして
笑った表情を作りました
彼はK先生といい
はるのの主治医の先生でした
身体がスマートで
背も小さめ
サラサラの茶色い髪の毛が
お人形さんのように
K先生の前髪を作っています
はるのの話題で
ツライ話をしているときに
K先生は
視線をどこに置けば良いのか
分かりかねるのでしょうか
はるのの足を見ていたり
計器を見たりして話していました
わたしもそんな時には
視線をどこに置けば良いのか
分かりかねて
何とは無しに
K先生のつむじを見ていました
わたしは背が高いので
ちょうど目線を
K先生のつむじの上に置きやすかったのです
K先生のつむじは
中高年の隙間だらけのそれと違い
まだ、若いのだとわたしに教えてくれていました。
…とある朝、はるのは
なんだかずっとご機嫌が悪いように思えていました
お昼寝から目を覚ましたと思った瞬間に
血液中の酸素を示す
サチュレーションの計器の数字が
ストトトトーーンと
下がったのです
すぐに近くの看護師さんを呼ぼうとしましたが
それより早く
K先生が飛んで来てくれました
慌てるわたしと対照的に
K先生は
まず落ち着いて
計器の数字をのぞき
そして
ヴァギングをしたかと思うと
はるのに視線を向けたまま
「赤ちゃんはそんなに簡単には亡くならないですよ。」
と忙しく動く手とは反対に
ゆっくりと
諭すように話してくれました
成育医療センターのように
難病の子がたくさん集まる病院のNICUでも
亡くなる赤ちゃんは
月に1人2人いるかいないかだそうです
そのように諭した
K先生の言動を見て
わたしは自分が如何に
取り乱していたのかに気づき
我にかえり
恥ずかしくなりました
K先生は
しっかりと頼り甲斐のある
話し方で
まるで
すべてを
安心して任せて良いよと
思わせてくれます
そんなK先生は
はるのだけでなく
わたしの心をも
救ってくれるのでした
…NICUを出ると
細くてまだ若い
甘い甘いコーヒーの好きな青年
でも
私服であろうとも
遠くにいようとも
わたしは
ひと目見て
彼が誰であるか気づきます
なぜなら
彼は
はるのにとって
重要な人物だからです
彼はK先生という
頼もしい
はるのの主治医の先生でした
今日も読んでいただき、ありがとうございました
2019年春、
やさしい美容皮膚科・皮膚科 秋葉原院
を開院予定です。
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