エチレンでいっぱいの部屋で、朝美味しかったバナナの残りは保管できない。すぐ傷んでしまうから。

バナナって発音しにくい。
下を上顎に素早く連続でつけるのが難しい。
バーナください!バアナください!
これをバイト先で言うときにすごく勇気を要する。

滑舌が気になってしまうと話せなくなる。最近はその傾向が顕著。
私は黒髪美少女なので、しばしば清楚系好みのリーマンにナンパをされる。
今日もされた。
「今なにしてんの?かわいいなーと思って!」常套句である。もうさすがに覚えた。
しかし交わすのが本当に苦手。
ナンパなんかしてるような暇クソリーマンはシカトしても良い人種のはずで、
本当に可愛くて頻繁にナンパをスルーしている子は、立ち止まらず長し続けるらしい。
それができない。
立ち止まってしまった。
「銀行にいきたいんですけどー」
「どこの銀行?道案内するよ」
「いや、えーと」
「どこの銀行なのって」
「ふふふふふつうのとこで…(りそなが思い出せない)、あーありましたありましたさよなり」
史上最悪の交わしかた。むしろ相手に交わされた感さえする。
どもって挙動不審な姿を見せつけた
という点では、これも一種のテクニークなのかもしれない。いや、それはない。
こいつ気持ち悪…、彼はそう思ったのかもしれない。ついては来なかった。

外見で判断されるのは少しつらい。自分が自分でなくなっていくのを感じる。
はじめから偽物のワタシでやっていくほうが逆に気楽なのではないか。
中途半端に素を出したがるから押し込まれるのだろう。
美少女自慢でもモテ子自慢でもなんでもないんだけど、そう思われても仕方ない。
私みたいな人を私はナルシストうぜーと思ってしまいますもの。
でも外側の自分なんて鏡を通してでしか見ることのできない他人なんだから。
見た目を褒められたり貶されたりしたって動じないような自分がほしい。
でも美少女でよかったと思うね。

人生はヌルゲー