行列に割り込みをしてきた
ラミレス風のオッサンと
目が合った私。
するとオッサンは
微妙な笑みを向けて来た。
その顔を見て
あ、コイツはやっぱり
確信犯だな…
と思ったら
か弱きヘタレチキンの
BBAの口と手が
勝手に動いてしまった。
「End of the line」
笑顔でそう言いながら
最後尾の方を指差したのだ
このタイミングでは
まったく言うつもりは
なかったのに
確信犯だと思った瞬間
ナメられているなと
イラつきに
変わってしまったのだ
自分が恐ろしい
ラミレス風のオッサンは
外国人によくある感じで
言葉わかりません〜
みたいなジェスチャーで
とぼけて
また笑顔で
誤魔化そうとした。
確かに私も
数年間も英語をやってきたのに
文章ではなく
End of the line
なんて英語しか
出て来なかったので
本当に通じてないのかも…
とか一瞬
不安になった。
でもBBAは
ヨーロッパで
たくさん揉まれて
逞しくなったので
自分の低英語力ごときで
怯む事はないし
割込みをしたり
ズルい事をする外国人や
言葉がわからない
フリをする外国人を
何度も見て来たので
笑って終わりになんか
させるわけないだろ
と思い
今度はゆっくりと
行列の最後尾を指差し
「END」
と、教えてあげた。
BBAの英語力が酷いけど
説得力はあったようで
ラミレス風のオッサンは
渋々と最後尾に行ってくれた。
別に私がナメられる事には
抵抗はない。
ヘタレの方が省エネで
世の中は生きやすいと
私は思う。
でも私の行動が
『オッサンにとっての日本人』
になってしまうかもしれない。
そう考えるようになったのは
間違いなく駐在経験からで
私のせいで
日本人てチョロい
と思われるのは
阻止したい
そんな気持ちがあったので
たいして英語もできないのに
うっかり口走って
しまったんだと思う。
本当は嫌だったのに…
夫たちが戻ってきたら
言ってもらおうと思っていたのに
日本人なら
見るからに
ヘタレそうな私なら
何も言わないで
笑って許すと思った？
残念でした！
私は許しません！
後ろに並んでいる人たちにも
大迷惑だし
私があなたの代わりに
また最後から並び直すのも
絶対に嫌なので
しっかりマナーは
守ってください！！
とまで言えたらいいよね
ちなみにこの後
後ろに並んでいたカップルに
大絶賛されました
「外国人て
並ばないっすよねー！」
とか彼氏に言われた
てゆーか
ヘタレBBAに言わせないで
あなたが言って
男を見せてよ彼氏くん
