過去日記⑥





身分証が無くてもOKな派遣会社に登録し

勤務地が決まって、出発日まで

派遣会社の寮に泊まる事になった……


続き!






確かもう、陽が落ちていた。





薄暗くて、埃だらけで、

荷物だらけゴチャゴチャしてる寮。


カタコト日本語のブラジル人(男の子)と
何を話したら良いかもわからず、


2人で使っていいと言われた

4畳半の和室に入り、ふすまを閉める。





ふぅ…………

2人きりの空間になって、

少し安堵。






部屋を見渡すと、

パソコンラックに古いパソコン1台。

電源を入れると、なんとか使えるようだ。

これでネカフェに行かなくても調べ物ができる。


当時はガラケーでサイト見られないのが
ほとんどだった、よね?確か。







しばらく2人で話していたら

ブラジル人の男の子が

「ゴハン、タベマスカ?」と

声をかけてくれた。






有り難くいただく事にした……んだけど

これは、ナニ???????










一見カレーのようなんだけれど

明らかに違う。なんか絶対に違う。笑笑

入ってる物も摩訶不思議!!!

おそるおそる口に運ぶと、







未知との遭遇!!!!

チーンチーンチーン




ヒョ〜〜〜〜〜〜〜〜ゲッソリ







なんとも表現し難い。

まっったく食べた事ない味だから

美味しいのか不味いのかもわからん!!笑

彼が頑張って全部食べてくれたような気がする←






謎。謎。謎www

貴重な経験、その1。






何日いたのか忘れたけど、

ここでお風呂に入った記憶がないから

ネカフェにシャワーしに行ったのかな?
最後に、ラブホ泊まったんだっけな……

忘却の彼方w

居ても、1日、2日くらいだったと思う。





お布団を敷いて寝たのは、覚えてる。





ブラジル人の男の子が住んでるという
お邪魔します感w はあったけど

ネカフェでもラブホでもない

"家屋で眠る"という

不思議な安心感でよく眠れた気がする。










ブラジル人の男の子とは

ご飯のくだり以外は特に交流も無く

(最初ドキドキしたけど良い人だったよ♪)





一応、寮という拠点が出来たことで

荷物を置いて(私のキャリーケース)

お買い物に行ったり出来る身軽さが嬉しかった。

キャリーは彼がずっと持っててくれたんだけども






古いパソコンで調べたこれから行く場所は

ほんとに何も無い土地だったので

ドンキで買い出し(好きやな)をしたり、

出発前に、観光しよっか!という事になり





大阪城へキラキラ







人生初の、大阪城!!!




ずっとドキドキ逃避行気分だったけど

なんかこれって

デートみたいじゃない?ラブ ←のんき





いつもの繁華街とは違う、

高層ビルが立ち並ぶひろーい大通りを

なんだか爽快な気分で歩いた。

お天気がとっても良くて
少し汗ばむくらいの1日だった。

青空が綺麗で、空気も気持ち良い♪






この時、大阪城をバックに

彼と一緒に撮った2ショット写真を

母にメールで送った気がする。

実家のもう使われてないパソコンに
たぶん入ってる。見たい。見たい!笑

今度、探ってみよう←





この時に着てた彼の服、覚えてるなあ…

確か白いラグランのロンTにジーンズ。






写真を撮る時

寄せ合った顔の近さにキュンとした♡

彼の爽やかな笑顔が、青空に映える。

あああああ

好きだなあ…。←






この景色覚えてる。気がする。






お城の中の展示コーナーなんかを

じっくりゆっくり見る。

個人的に、昔の建物とかお城とか

わりと興味ある方なので、楽しかった!







彼「トイレ行ってくる」

私「じゃ私も」


そんな些細なことでも幸せを感じた。

いつも夜の街か公園の両極端だったから、

どこかに行く!何かを見る!って事が
すごくデートっぽくて嬉しかったの。


トイレ行って帰ってくると相手が待っててくれて
その待ってる姿を見るのも、お待たせ♡って言う瞬間も
なんかわからんけど好きなんだよね私。←謎?







資料館みたいのを

ぜーーんぶ見尽くして、天守閣へ。









高いところ好き。風が気持ち良かった。

これから遠い所へ行くんだ。

しばらく見る事も無いなぁ……

また来たいな。










いつかまた、来れるかな?
 









願わくば、その時も、彼と。










心に小さな願い事をひとつ落とした。










お城から出て、広場みたいなところで

ソフトクリームを食べた。気がする。






そして出発の時間が迫り

慌ただしく、帰路へ。






荷造りは無い。

派遣会社の担当さんが

小型のバンに乗ってやってきた。






夕方前くらいの時間。いよいよ出発。










果てしなく遠い道のりだった。


生まれも育ちも東京、

田舎に行った事が無かった私は


ここ、同じ日本なの??ガーンレベルで驚いた。


だって……何も無いよ………

道しかないよーーーーー!!












途中で、この派遣会社が担当している

別の店舗(パチンコ店)に用があるとかで

そこに寄り、しばし休憩。






私は東京にいた頃に、

パチンコ屋でバイトした事がある。

ルイ・ヴィトンのポーチが制服で
高級感をウリにした小綺麗なお店。

※パセラと同じ系列

軍隊みたいに接客もろもろ厳しくて
当時そんなパチンコ店は他に無かった。


だから


こんな道しかない田舎にポツンとある
昔ながらのパチンコ屋ってすごく新鮮で

派遣会社の担当さんが用事を済ませている間

アイス買って食べたり(好きやな

ウロウロ店内を見回して楽しんでいた。

今から行くところもこんな感じなのかなー

謎の上から←






ここに寄った時には既に

外は真っ暗になっていた。












着いた頃には、何時だったのか。

忘れちゃったけど

たぶん22時とか23時とかだった気がする。







担当さんが、慣れた様子で事務所に入り

偉そうな人に挨拶をしていた。

その人は、専務と呼ばれる人だった。





金髪。ヤンキーみたい  若い。細い←関係ない

30ちょいくらいかな?
薄い光沢のあるグレーのスーツ。


専務は、社長の息子だった。


愛想無くこっちに目も合わさず
あーハイハイ。みたいな?

我関せずな雰囲気で
軽く会釈して去って行った。






流れを詳しく覚えてないけど、

主任と呼ばれる人が現れて

寮の説明をしてくれた。






パチンコ屋に併設された寮は2つあって

ブラジル寮と日本人用の寮に分かれていた。




主任も、日本人用の寮に住んでいるらしい。

主任の隣の部屋が

私達の住む部屋になるとの事だった。




布団なんかを用意してくれて、

包丁とかも借りた気がする。

物腰の柔らかい親切な人だと思った。





私達よりちょい歳上くらいの

気弱なお兄さんみたいな感じの人。





だがしかし……のちに私は、

この主任からストーカーされる←

その話はまた次回にな…w












寮は、良い意味で予想を裏切り

広くてとても綺麗だった。





作り自体が寮として作られてるから

ドアを開けたらすぐ廊下で、

隣の人の部屋って感じなんだけど

キッチンも独立していて、
お風呂もそれぞれ部屋の中にあった。

キッチン、リビング、和室。

だったと思う。







今日からここが我が家。

2人の部屋♡←

これで、やっと落ち着ける。

ここまで来れば

簡単には見つからないだろう。

もう安全だ。そう思った。

かなりかなりホッとした。







明日からいよいよ仕事が始まる……

ドキドキしながらも

新しい生活への期待感もあり

やる気がみなぎるような気持ちだった。









to be continued…









キスマークamiキスマーク