姉歯元建築士の証人喚問をみています。

 どうして、違法な設計に手を染めたのかという質問に、建設会社からの圧力でと答えていました。その会社にビジネスが大きく依存していたので、断れきれなかったという背景があります。

 このような、圧力をかける者、かけられる者という関係は日常生活で普通に存在しますし、情報セキュリティの世界でも同様です。

 例を挙げれば、監査などという行為は、きちんと公正中立な者が行わないと実質的な効力を発揮できません。

 たとえば、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証は第三者認証ですので、上記のような不当な圧力の影響を受ける可能性は限りなく少ないと考えられます。

 しかし、建築業界でも設計の検査機関は第三者だから、公平なチェックをすると思われていましたが、違法な設計が最後まで見過ごされ、このような大変な事態を招いてしまいました。

 また、ISMSでは内部監査の制度が義務づけられています。このレベルになると、不当な圧力の影響を排除するのが、だんだん怪しくなる可能性があります。違う部署同士の人間が監査をしあうのですが、組織内の力関係が働いて公平な結果が出てこなくなるかもしれません。

 このように、現実社会の人間関係、組織対組織の関係では複雑な力関係が働いています。このような状況の中で、公正中立な立場を貫くのが意外とむずかしいということをあらためて感じさせてくれたのが、今回の事件でした。

 今回の違法建築物件は日本の中だけで、100件に満たない規模のようですが、情報セキュリティの世界でいったん欠陥を見逃すと、瞬時にして世界中にその影響が及ぶ恐れがあります。Windowsの欠陥がそのいい例です。

 今回の件を反面教師として、自分たちの行動を考え直してみるいい機会になったと思っています。

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