恵民署の医女になったイェジンですが、まだホジュンと顔を合わせる機会がないので、ホジュンはイェジンが医女になったとは知りません。

 そんなイェジンがある仕事に駆り出されます。使用人と不義密通をはたらいた両班の妻を逮捕する仕事です。医女がそんな仕事までするなど、イェジンでなくてもびっくりです。

 そんな時、ホジュンは薬を持って両班の高官の家へ診察に行くことを命じられます。ホジュンは、診察だけして特に問題ないということで薬を渡さずに帰ってしまいます。しかし、その薬は高官へのいわば付け届けで、診察とセットで将来何かと便宜をはかってもらうために慣習的に行われていることでした。

 当然、馬鹿正直に必要ないからと薬を持って帰ってきたホジュンは、上官からなじられることになります。

 また、イェジンは自分たちが連行した両班の妻が妊娠しているのではないかと思い、それを報告すると、ホジュンが診察に向かうことになりました。

 そして、その場でホジュンとイェジンは思わぬ再会することになります。ホジュンの診察の結果、妊娠が確認されたので出産まで刑の執行が延期されることになりました。

 そして後日イム・オグンの手引きにより、ホジュンとイェジンはようやく話をする機会を得ることができました。医女と医官とはいえ、同じ職場で働いていない限りは接触する機会がなかったので、オグンの機転を利かせた行動が役に立ったのです。

 ホジュンは、ウィテを助けられなかったこととその顛末についてイェジンに謝るのです。

 その頃内医院では、ホジュンたちの配属先が決められようとしていました。普通に考えれば、首席合格で研修中の成績も抜群に良いホジュンは内医院に配属されるのが当然なのですが、はたしてそうなるのでしょうか?

 さて、いよいよホジュンたちの漢陽での生活も軌道に乗ってきました。ホジュンとイェジンは再会を果たすことができたのはよかったのですが、イェジンは医女の仕事の現実とその厳しさを早速知ることになりました。

 また、ホジュンはその馬鹿正直と言えるほどの真面目さと頑固さのために、上官の不興を買うことになってしまいました。朝廷の高官のご機嫌を取るために差し向けたのに、それに必要な薬を渡さずに帰ってきてしまったのですから、何の役にも立たない奴という烙印を押されてしまいました。

 また、飛びぬけた優秀さは、周囲にいる医官たちの脅威となってしまいます。直接自分たちの地位を脅かされるからです。ですから、世渡りばかりを考えている上官にしてみれば、こんなやつはさっさと自分たちの目の届かない場所に追い出してしまうのが、得策というわけです。

 ホジュンを敵視する上官たちは、日頃ろくに仕事もしないくせに自分の地位を脅かしそうな人物を見分ける力にはたけていて、ドジよりも、ホジュンの方がずっと人間の器が大きく大人物になると見抜いていたのでした。

 さて、ホジュンの配属先はどうなるのでしょうか?次回をお楽しみ。