原発燃料製造工場でウラン飛散 | ★ゴルァⅣ★

原発燃料製造工場でウラン飛散

作業員が微量被ばく-通報発生から6時間・横須賀

 原子力燃料製造会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(GNF-J)は10日、神奈川県横須賀市の同社工場内で9日朝、微量のウランが飛散し、男性作業員1人が被ばくしたと発表した。被ばく量はわずかで、周辺への影響もないとしている。経済産業省原子力安全・保安院への報告は発生から6時間以上たってからで、保安院は「もっと早く通報すべきだ」として、同社に厳重注意する。
 保安院などによると、9日午前5時25分ごろ、同社工場第2加工棟1階の第2成型室内で、ウラン粉末を固めるプレス機からウランが飛散。室内で作業中の同社社員1人が、微量のウランを吸い込んだ。被ばく量は1.12ミリシーベルトで、健康への影響はないという。

(2008/07/10-13:12)

核燃料製造のグローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン(神奈川県横須賀市内川2丁目)は10日、ウランの粉末をペレットに加工する第2加工棟で微量のウランが飛散したと発表した。20代の男性作業員1人が被曝(ひばく)したものの、外部への放出はないという。経済産業省原子力安全・保安院は報告が6時間後だったとして口頭で厳重注意し、再発防止策をとるよう求めた。

 同社などによると、飛散したウラン量は、報告が必要な基準の約3倍にあたる約8グラム。9日午前5時24分ごろ、粉末を固める装置の清掃後に直径約10センチのふたを閉め忘れて操業を再開し、清掃担当の作業員が被曝したという。

 同社は当初、飛散量は報告が必要な量でないとしていたが、同日正午前になって原子力安全・保安院の横須賀の事務所に通報した。

 同社広報部は「原因は人的ミス。今後、教育を徹底し、人的ミスをカバーする装置を導入したい」と話し、同院の理解が得られるまでペレット製造装置の操業を行わないという。

事故翌日に工場見学 ウラン飛散の燃料製造会社

 神奈川県横須賀市の原発燃料製造会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」のウラン飛散事故で、グローバル社が事故翌日の10日に、外部の見学者を受け入れていたことが分かった。同日午前、事故を公表したが、見学者には伝えていなかった。グローバル社が明らかにした。

 同社は「事故の対応に追われ、見学者への対処まで気が回らなかった。中止するべきだった」と釈明している。

 同社によると、見学したのは東京電力伊豆支社社員と静岡県内の女性団体メンバーの計約40人。放射線管理区域外の見学ルートのほか、ウランが金属で密閉された状態で取り扱われる第2種管理区域内を見学したという。事故があったのは見学できない第1種管理区域で、グローバル社は見学に安全上の問題はなかったとしている。

 同社は10日、事故による作業員の被ばく線量が約1・12ミリシーベルトだったと明らかにした。一般の人が通常の生活で1年間に浴びる放射線量の半分程度で、健康に影響はないという。