プログレ、というものに苦手意識があったわけです。
イエス、トト、エイジア、どーもなんか、パッとしないなあと。
テクニカルではある。しかしだからなんだ、と。そんなもんはオナニーですよ。
と、プログレなんか聴くもんかと意固地になっていたわけです。
今から5年くらい前かなー。
エイフェックス・ツインから武満徹を経て現代音楽にのめりこみ、
クセナキスやシュトックハウゼン、ライヒを聴き、「いや、俺はここじゃない」とまるで音楽というものを一周してきたかのように思い込んでいたわけです。
原点に返り、ブリット・ポップやメロコア、ダンスポップやドラムンベースなどを聴き返していたころ。
ブラーのグレアム・コクソンがピンク・フロイドのシド・バレットのDVDに出演している、と。
ふん、プログレか。まあグレアム目的で見てみるか、と購入してみたのです。
しかし、ハイライトはグレアムではなかった。
アコースティックギターを爪弾くデイヴィッド・ギルモア。シビれた。ガツンときた。
なんだこのギターは。すばらしいじゃないか。フロイドってこんななのか?全然プログレじゃないじゃないか。
プログレ=退屈と凝り固まっていた俺の考えをギルモアはひっくり返したのでした。
そして早速ピンク・フロイドのアルバムを購入。
ギルモアが爪弾いていた「shine on you crazy diamond」が入っている「wish you were here」を聴いてみたわけです。
ブッ飛んだ。
なんだ、これがプログレというものなのか。
Wish you were hereって、すばらしいじゃないか。
涙が出た。なんだこの曲は。
それ以来、「プログレは好きじゃないけどフロイドは至高」という考えに落ち着き、
グッバイ・ブルースカイやブリーズなどを指して「あれはプログレじゃない。最高級のブルーズだ」などと言っていたわけです。
時は流れて、2008年。
ふとしたことからキング・クリムゾンの「21st century schizoid man」を耳にした俺は、またしてもプログレにブッ飛ばされたわけです。
おい、どうしてこんな名曲を今までほっといたんだ俺は。バカヤロー。
すばらしくすさまじいじゃないか。69年にこんなバケモノがいたじゃないか。
今まで聴いた音楽の中でも最もエキサイティングでソウルフルだ。そして、どんなロックンロールよりもロックだ。セクシーだ。不良だ。誰だ、プログレはくたびれたジジイの音楽だなんて抜かしてたのは(俺だ)
そして、クリムゾンを聴き漁った俺はまたしても偉大なミュージシャンと出会った。
ロバート・フリップ?違うぜ。フリップもすごい、すごいけど俺じゃあない。俺向きじゃあない。
81年の名盤「Discipline(ディシプリン)」のオープニング・ナンバー、エレファント・トークで縦横無尽のギタープレイを見せたエイドリアン・ブリュー。
ライヴ映像を見た時、なんて自由な人なんだと思った。ギターも、踊りも、歌も。
そして、そんなブリューを見て微笑むフリップ。最高だ。この二人は最高だ。
変幻自在のギタリスト、ギルモア、ブリュー、フリップ。プログレって、全然退屈じゃねえじゃねえええか!
ごめんなさい、プログレ。退屈どころか、最高級のロックンロールでした。
しかし、プログレっていうジャンルってのは、無理があるなあw
こんな個性的なバンドを一括りにしちゃうなんてのは、無理以外の何者でもないわな。
