カネヒキリ―ハワイの雷の精
本日(もう昨日になりますが)12月7日、中央競馬 阪神競馬場第11Rで行われた『ジャパンカップダート(G1)』。
このレースで優勝したのが『カネヒキリ』号6歳。
2006年6月の『帝王賞(G1)』後に発症した、不治の病と言われる屈腱炎と2年5ヶ月もの間向き合い、克服。見事な復活を遂げた。
2歳夏にデビューし、2戦は芝での戦いだったが連敗。その後、軽いソエ(軽度の骨膜炎)を発症し5ヶ月もの間、治療に専念する。
再始動は3歳2月。ダート転向してからは、ダート戦連勝。ディープインパクトとは同世代かつ同じオーナー所有だったこともあり、世間では『ダートのディープインパクト』とも呼ばれた。
3歳で『ジャパンカップダート(G1)』、4歳には『フェブラリーS(G1)』を制覇。日本ダートでは敵無し。
海外UAでの『ドバイワールドC(G1)』に挑むが4着に敗れる。そして『帝王賞(G1)』出走後は前述の通り。
2度にわたって脚部に不安を抱えながらも克服し、その都度、力強く蘇えってみせた。その姿は、過去の『トウカイテイオー』号を思わせる。この馬も3度、脚部に骨折を経験しながらも復活し、『ジャパンカップ(G1)』・『有馬記念(G1)』を制覇してきた。
カネヒキリの復活は、陣営・角居厩舎の不屈の努力や、今回の鞍上・ルメール騎手の力も合わさった、総合力の結果だろう。調教師・角居勝彦氏の著書『勝利の競馬、仕事の極意』にもあるが、開業初日のスピーチで開口一番
「私の厩舎では、世界に通用するような馬づくりを目指します」
この発言も伊達じゃない。
【実際、デルタブルース号、シーザリオ号で海外G1を勝利している】
現時点では今後の出走は未定だが、順調なら年末の『東京大章典(G1)』か来年の『フェブラリーS(G1)』に出走だろう。
今後も無事に出走し、種牡馬になってほしい。種牡馬になれなかった『ドリームパスポート』号の分まで、次世代をしっかり繁栄してもらいたい。同じ父『フジキセキ』号の血を受け継ぐ競走馬として・・・