久しぶりに2時間息子と討論した。

 

テーマは「進路」。

 

きっかけは「CG授業楽しくない(やめたい)」。

PC基礎はすでに離脱している。

 

理由を聞くと、最初は体裁のいいことを言っていたが、本当の理由は

そのクラスは絵を描くことがメインで、そのレベルが絵を描くことが得意の生徒達が

学ぶクラスであったことが判明。

恐らくマンガイラストコースの生徒が多く参加しているようだった。

 

うーん・・・今年からの新しいクラスだったので、事前に体験も見学もできずに

決めたので、そういう内容とはわからなかったのは仕方ない。

息子に絵や文字をきれいに上手に書くということは無理ゲーであるのは母親である

私が一番よく知っている。

努力でどうにかなるものではないジャンルである。

 

「このままだと自信を失くす」という息子の気持ちもわかる。

そもそもCGにはさほど興味はなかったが、少ない選択肢の中で選ばざるを得なかったのも事実。

 

ここは、息子の気持ちを受け入れて「うん、わかった。行かんでええよ」と答えた。

 

「でも、週1から週3にしてよかったと思ってるよ。だってあのまま週1にしてたらそれはそれで後悔したと思うから」

 

なるほど。確かにそうやな。

結果として週1になってしまったけど、最初から週1にしてたのと、トライしてみて週1にしたのとでは

納得感が違うもんな。

 

 

母「それで、進路はどうすんねん?」

息子「うーん・・・」

母「来月三者面談あるで」

息子「なんでみんなそうやってすぐ進路進路っていうんだ」

 

・・・・このセリフ、何度も聞いている。

その度に私は説明している。

①来年には卒業する

②卒業前に進路を決めておく必要がある

③そのために必要な手続きをしなければならないから、できるだけ早くどうしたいか決める必要がある

 

しかし、どうしても息子には伝わらない。

 

今回は感情的にならず、じっくりじっくり話し合いを続けた。

結果、息子がわかっていなかったことがわかった。

 

進路=夢、目標 と息子は認識していた。

しかし、考えても考えても夢が見つからない。

それなのに「決めろ決めろ」と言われて辟易していた。

 

しかし、母は説明した。

「必ずしも進路=夢である必要はないんよ。夢が見つかってないのであれば、それとは別の生活安定のための

道を同時進行で進めていけばいいんよ」と。

 

勉強もしたくないし、学校自体が好きではないのであれば、無理して進学する必要ないし、

それなら、もう働いてお金貯めた方がいいと思う。

夢が見つかったときに使えばいいし、見つからなくてもお金はあって邪魔にはならないし。

 

そんな風に話してみると、息子が妙に納得した顔をした。

 

ただ、高校を卒業して、何もしないって選択はないからね。

バイトでもいいから働く、行きたい学校があるなら進学する。

わかった?

 

息子はきちんと理屈を理解しないと進まない。

進路を決めるという意義がわからず決める以前で悩んでいたようだった。

 

なんで進路を決めなければならないのか

なんで高校卒業したら何かにならなければならないのか

なぜ自分の人生の選択を他人(先生)に言わなければならないのか

そもそも生きるとはどういうことなのか

 

そんな風に漠然としたモヤモヤの中でどうしていいのかわからなかったのかな。

 

2時間話し合った結果、息子は少し、理解できたようだった。

 

息子「そういう風に説明してくれればよかったんだよ」

母「そうかぁ、でもなかなかそこまで教えないとわからないとは思わないからさー」

 

母「とはいえ、週3から週1になるんだから、その代わり、バイトしなさいよ。勉強も仕事もつまらないかもしれないけど

仕事はその分お金もらえるんだからいいでしょ?」

息子「・・・・そだね。でも自分に向いてる仕事があるかな」

母「接客はダメなんだよね。前にも言ったけど清掃とかいいんじゃない?」

息子「あー!それいいね!」

 

そういうと、ササっとスマホで検索してうちの近所のホテル清掃のバイト広告を見つけた。

「高校生可だって」

 

そのまま応募するかと思いきや、

「ちょっと考えるわ」

 

翌日、そのホテルも見に行ったらしいのだが、

「思ったよりこじんまりしたホテルだったけど、きれいだったよ」

 

母「受かるかわからないんだから、とりあえず応募してみれば?」

息子「・・・・うん」

 

母「来月の課題を提出すれば夏休みだから、そのときに応募すればいいんじゃない?」

息子「そだね」

 

 

ほんとは、すぐにでも応募してほしい。

ホテル清掃バイト、やってほしい。

きっと充実した時間を経験できるはずだ。

たったの週2回であれば、課題だって支障はないはず。

でも、息子にとってはかなりハードルは高い。

だから私自身ががっかりしないために、先に「夏休みになったら」と

先延ばしにした。

 

でも、自分で検索をして、実際にホテルを見に行ったところまでは

評価できるじゃないか。

 

ここは待つしかない。

動き出す、その時を。

(あ~尻たたきて~)