大晦日。

ただでさえのろまな私は、この一年を振り返る暇もありませんでした(T_T)
29, 30日と大掃除。本やモノを捨てて、ベッドの下までほこり取りなどをしました。
 
最近はちょっと疲れやすくて、胸の感じが気になったりしています。
2月の外来で何もないというお墨付きをもらえれば、しっかり安心できるのですが……。
 
 
この一年。
去年や一昨年の日記を読み返すと、やっとここまで来たなぁ、と思います。
 
入院中は、やっぱり自分の病気や治療法を理解するのに時間がかかりました。
手術前には、小切開か開胸かですごく悩みました。
 
普通なら小切開が出来るならそっちがいいに決まっていると思うかもしれません。
ただ私は、手術が出来るとしても、将来何年何十年と経ってから「開胸でやってもらうんだった」と後悔しないと言えるかどうか、すごく考えました。
 
そんなのは分かりっこないですよね。でも、心臓の手術というのはそれくらいの一大決心だと私は思います。
 
術後は、日常生活に戻ってゆくなかで悩み続けました。
 
病気も傷跡も普通見えませんから、他人から見たら健康そのものなんです。
だから普通の人と同じパフォーマンスを、当たり前のものとして求められる。
 
そういうつらさもありました。
 
術後当初から始まった閃輝暗点からの偏頭痛は、視覚嗅覚聴覚どれもが強い頭痛に繋がる酷さでした。
部屋のカーテンを閉め切って、真っ暗になった部屋のベッドでのたうち回った日々。
あの時と比べたら、今もつらいはつらいけれど、ずいぶんマシになったものです……。
 
術後最初の年は、療養しながらゆっくりと。
一年目は、短い時間で仕事はしていたけれど、偏頭痛や閃輝暗点は酷かったし、お腹が張って気持ち悪くなるのが続いていて散々。
 
今年は去年と比べれば頭痛も軽く、行動量も増えました。
いい方向に向かって来ていると思う。
 
 
最近思うのは、やっぱり人生観は変わったなと。
 
前だったら、「治った、よかった!」で終わりだったと思う。
でも今は、「今日の当たり前は当たり前ではない」ということが、身に沁みてよく分かっています。
単に知っているだけではなくて、心の底から「分かる」、ということ。
この感覚はなかなか言葉では伝えられません。
 
――今日という日は、残りの人生の最初の一日である。
 
「次に何かが起きるまでの、時間を与えられた」という感覚です。
それは後ろ向きなことではなくて、日々を大切に過ごすための原動力になっています。だらだら過ごしがちだったのも、ちょっとだけ直りました(笑)
 
反面、最初は「今できることは今やらなきゃ!」と焦る気持ちもすごくありました。
当時は少し外出しただけでも冷や汗が出たりしたので、また手術かな、なんて不安もかなり現実的に感じていました。
 
その点でもやっと落ち着いてきたと思います。
生きていれば、いつかは何か起こるに決まっているけれど、その時まで頑張ろう。
 
ただ一心に、そんなことを思っています。
 
 
この一年、コロナだなんだと愚痴もこぼしましたが、お付き合い下さってありがとうございました。
皆さんの新しい一年が、素晴らしいものになりますように。